美の本質は「健康」にあり――内側から整えるトータルサロンの挑戦

美容室・ネイル・エステを展開する合同会社Kafbet。一見すると一般的な美容サロンのように見えますが、その真髄は「外見だけでなく、身体の内側から整える」という独自の哲学にあります。オーナーの妹尾真行氏は、「本当の美は健康の延長にあると思います」と語ります。美容の常識に新たな視点をもたらすKafbetの理念について伺いました。

“外側だけの美”を超えて――Kafbetが目指すトータルケアの形

現在の事業内容と特徴について教えてください。

美容室を中心に、ネイルやエステを併設した企業サロンを運営しています。特徴は、外見的な美しさだけでなく「身体の内側から整える」ことを重視している点です。

たとえば、サプリメントによる栄養サポートや温活プログラム、乳がんリスクを抑える施術など、健康を基盤としたメニューを展開しています。さらに、乳がん・子宮がんの予防を目的とした専用下着の取り扱いや、睡眠の質を高める寝具、体内環境や腸の働きを整える製水機など、日常生活の中から健康を支えるアイテムも導入しています。

男性に向けては、ホルモンバランスや発毛、前立腺ケアなどにも今後取り組んでいく予定です。美容を軸に、心と体をトータルで支える“ウェルネス型サロン”を目指しています。

“内側の改善”に注力されるようになったきっかけを教えてください。

美容室というと「髪をデザインする場所」という印象がありますが、実際には薬剤を使う以上、髪や頭皮に負担がかかります。長年お客様を担当する中で、デザインは美しく仕上がっても、数年後には髪が細くなったり白髪が増えたりする現実を多く見てきました。その経験から、「外側だけのケアでは限界がある」と痛感し、体の内側から整えることで初めて持続的な美しさが生まれるのではないかと考えるようになりました。

現場で実感される課題や気づきはありますか。

お客様自身が気づいたときには、すでに改善が難しいケースも多いんです。たとえば男性の抜け毛は20代前半から始まることが多いのに、気づくのは30代になってから。だからこそ、美容師が先に変化を察知し、体調面からサポートすることが大切です。薬に頼るだけでなく、食事・睡眠・ストレス管理など、生活の質を整えることが本来のアプローチだと考えています。美容の根底には健康がある――その理念をもとに、Kafbetは“内側から美を育てる場所”として進化を続けています。

“職人から経営者へ”——30歳で掴んだ独立という転機

美容師としてのキャリアはどのように始まったのでしょうか。

美容学校を卒業後、現場で美容師としての経験を積んできました。お客様一人ひとりと向き合う中で、「美容師として手の届く範囲には限界がある」と感じるようになったんです。髪や肌の悩みを根本から解決するには、外側からの施術だけでは不十分。そこで、健康や体質改善など“内側へのアプローチ”を取り入れれば、より本質的な美容を提供できるのではと考えるようになりました。また、価格競争が激化する業界の現状を見て、「このままでは美容業界全体が先細りしてしまう」と危機感を抱いたことも大きな転機でした。美容室とクリニックの中間に位置する“健康を土台にした美容”を実現したいという想いが、Kafbet設立の原点です。

経営の道へ進もうと思われたきっかけは何だったのでしょうか。

率直に言えば、「男性美容師としてのキャリアには寿命がある」と気づいたことです。60歳になっても第一線でハサミを持ち続けられるかと考えたとき、“今のうちに人を育てる側に回らなければ”と思いました。最初は危機感からの独立でしたが、経営を続けるうちに「店を持つこと=経営」ではないと実感しました。自分の技術や想いを次の世代に継承し、チーム全体で価値を生み出していくこと。それこそが経営者としての使命だと感じています。

実際に経営を始めて、どんな変化がありましたか。

最大の変化は、“自分一人で稼ぐ”という発想から、“みんなで成長する”という考え方に切り替わったことです。美容師時代は個人の技術や売上が評価の基準でしたが、経営はチーム全体で成果を上げる仕事です。自分の経験を共有し、スタッフが自立して動けるよう育てること。そして、信頼して任せる勇気を持つことが重要だと感じています。“人を使う”のではなく、“仲間とともに成長し続ける環境をつくる”——それが、私にとっての経営の本質です。

“人を育て、人に学ぶ”――仲間とともに成長する組織づくり

経営者として、現在大切にしている価値観を教えてください。

私が大切にしているのは「おかげさま」「おたがいさま」「感謝」の三つです。会社は自分一人で成り立つものではなく、仲間やお客様がいて初めて存在できる。その当たり前を日々実感しています。社名「Kafbet(カフベート)」には“理想を実現化する”という意味を込め、社内理念の「自分の自」には“自らを省みて動く”という想いを込めています。どんな仕事もやらされているうちは成長できません。自分で考え、責任を持ち、感謝を生み出せる人であってほしい。そうした姿勢こそが、お客様からの信頼につながると信じています。

社員とのコミュニケーションで意識していることはありますか。

コミュニケーションは経営の基盤です。2店舗を運営している今、距離が生まれないよう月1回の全体ミーティングと勉強会を実施しています。昼食を共にしながら本音で語り合い、仕事の課題だけでなく近況や想いを共有する場にしています。また、全員との個人面談も欠かしません。社員の「やりたいこと」や「将来像」を共に考え、会社がどう支援できるかを話し合うことで、互いの信頼を深めています。

どのような職場づくりを目指していますか。

 “言える空気をつくること”を何より重視しています。私は「社長」と呼ばれるより仲間として接したいタイプです。思っていることを言葉にしないと何も変わらない。だから「言いたいのに言えない」状況をなくし、意見を自由に言える環境を整えています。以前は教える立場だと思っていましたが、今は“共に学ぶ仲間”という感覚が強いです。スタッフの成長に刺激を受け、自分も学び続けている。これからは、互いに学び合い、関わる全員が幸せになれる組織をつくっていきたいと思っています。

“輝ける職場をつくる”――美容業界の常識を変える挑戦

今後のビジョンについてお聞かせください。

目指しているのは「一人ひとりが輝ける職場」です。社員全員が自分の価値を高め、誇りを持って働ける環境をつくりたいと考えています。美容業界には今なお、長時間労働や低賃金といった古い慣習が根強く残っています。オーナーが一人で店舗を支え、スタッフが朝から晩まで働くような構造では人も育たず、経営も続きません。だからこそ私は“業界の当たり前”を変えたいと思いました。

まずは労働環境を整えること。法律を守るのは当然ですが、美容業界ではそれが難しい場合も多いのが現実です。それでも私は、社員が安心して働き、正当な報酬を受け取れる仕組みを実現したい。そのためには、スタッフ一人ひとりが技術や接客の質を高め、自分自身の「価値単価」を上げていく必要があります。働く時間を増やすのではなく、自分の価値を上げていく。それが今の時代の美容師に求められる姿だと思います。

業界そのものを変えていく意識をお持ちなのですね。

はい。私の目的は店舗拡大や売上ではなく、美容師という職業の地位向上です。美容師が「自分の未来を描ける仕事」だと胸を張って言えるようになれば、業界全体がもっと明るくなるはずです。美容業は人の人生に寄り添う仕事。だからこそ、働く人自身が幸せであることが何より大切だと思います。スタッフが輝けば、そのエネルギーはお客様にも伝わり、ポジティブな連鎖が生まれる。そんな文化をサロンから広げていきたいです。

Kafbetとして目指す未来像を教えてください。

Kafbetを通じて「美容=健康・生き方・自己実現」という考え方を広めたいと考えています。美しくあるということは、自分の人生を大切にしている証です。スタッフ一人ひとりが自分を誇りに思い、お客様にも“自分を大切にするきっかけ”を届けられる場所――そんなサロンを全国に増やしていくことが、私の描く未来です。

“自分の中に理由を持て”――学び続ける心が人生を豊かにする

経営者や、これから経営を目指す方々に向けてメッセージをお願いします。

「人を豊かにできるかどうかは、経営者次第」だと思います。日本という恵まれた国に生まれた以上、自分の周りの人たちを幸せにする責任がある。国や制度ではなく、経営者一人ひとりの在り方が社会を変える力になるはずです。だからこそ、競い合うのではなく“仲間”として支え合える経営者が増えてほしい。まずは自分自身が率先して、人を豊かにできる行動を続けていきたいと考えています。

仕事以外で、心の糧になっていることはありますか。

読書です。特に独立したばかりの頃、精神的に追い詰められた経験があり、そこから「心の整え方」を学び始めました。本を通じて人の考え方や生き方に触れることで、自分の視野が広がり、心が落ち着くのを感じます。読んだ内容を日常や仕事にどう活かせるかを考えることが好きで、「これは自分に合うか」「自分の価値観とどうつながるか」を意識しながら読むようにしています。そうすることで、読書が単なる知識ではなく、自分の成長につながる学びになるんです。

印象に残っている本を教えてください。

斎灯サトルさんの『自分の中に籠を持て』という一冊です。神社の天井に龍の絵を描く画家の方が著者で、「自分という存在をどう生きるか」を深く考えさせられます。経営をしていると迷いや葛藤の連続ですが、この本を読むと「自分はなぜこの道を選んだのか」「何のために働いているのか」を思い出させてくれるんです。経営者にとっても、自分の原点を見つめ直すきっかけになる本だと思います。

学び続けることは、経営にも人生にも通じる姿勢です。数字や成果だけでなく、心の健康や人とのつながりを大切にすることが、本当の意味での成功につながる。これからは、私自身も“学び続ける人”として、自分の中にある理由を問い直しながら、仲間とともに豊かな未来をつくっていきたいと思います。

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