令和グループ 代表 野田 博 氏
令和グループ代表野田氏はISO審査員として15年以上の経験を持ち、これまでに1000社を超える企業の品質・環境管理の審査に携わってきました。現在は、中小企業を中心にISO取得支援や経営改善のコンサルティングを行い、企業の成長を後押ししています。今回は、野田氏のキャリア、コンサルにかける思い、そして今後の展望についてお話を伺いました。
目次
15年以上にわたるISO審査員としてのキャリア
──現在の事業内容について教えてください。
私はISO審査員として15年以上活動しており、ISO9001(品質管理)やISO14001(環境管理)の新規取得支援や運用改善など、幅広く対応しています。審査はJQA(日本品質保証機構)にて経験を積み、その後も現役で活動中です。
ISOを単なる形式としてではなく、顧客満足度向上や社内改善に活かす経営改善のツールとして企業に提供することを重視しています。多くの企業はマニュアル作成に留まっており、実際に活用されていないこともあります。そのため、コンサルティングでは企業独自の言葉でわかりやすく整理し、従業員が実践しやすい形にしています。
キャリアで築いた経験をもとに事業を展開
──コンサルを始めたきっかけは何ですか?
これまで大手企業や中小企業のISO審査を通じて、企業が抱える課題や改善点を目の当たりにしてきました。とくに中小企業では、形式的にISOを取得するだけでなく、現場に即した使いやすい仕組み作りが求められます。その経験を活かして、自分の考え方を自由に企業に提供できるコンサル事業を始めました。ブログでも、私の理念や具体的な取り組みを発信し、企業がどのように成長できるかを紹介しています。
ひとり会社らしく、自分のペースで
──現在の組織体制はどのような状況ですか?
もともとは仲間とともにコンサル事業を行っていましたが、現在は私一人で活動しています。時折協力してくれる人はいますが、基本的には自分のペースで運営しています。
仲間と一緒に仕事をする際は、相手の話をよく聞き、柔軟性を持つことを重視しています。一方的に自分の考えを押し付けず、相手の立場や企業の課題を理解して、会社の成長につながる提案ができる人を大切にしています。
伴走型コンサルティングにも力を入れて
──今後の会社の展望について教えてください。
私は自ら積極的に営業をかけるよりも、過去の経験や実績、ネットワークを通じて企業とのつながりを広げることを重視しています。とくに、ISO審査で培った人脈や審査機関との関係は、信頼できるパートナーとして中小企業の経営改善に活用できる大きな資産です。
今後は、ISO取得支援だけでなく、取得後の運用改善や定着までをサポートする「伴走型コンサルティング」に注力したいと考えています。多くの中小企業では、ISOを取得しても形式的に終わってしまい、従業員が実際に活用できないことがあります。その状況を改善し、企業ごとの現場に即した仕組みを作ることが私の使命です。
さらに、ブログやメディアでの情報発信を通じて、ISO取得や経営改善の重要性を広く伝えていきたいと考えています。企業が抱える課題は千差万別ですが、私の経験や事例を共有することで、中小企業経営者の参考になり、行動のきっかけになればと思います。
自然に癒され、運動で心身をととのえる
──日常でのリフレッシュ法はありますか?
近くの自然豊かな公園でウォーキングをしています。往復6キロほど歩きながら、コーヒーを楽しむ時間がリフレッシュにつながっています。もともと運動が好きで、中学・高校時代はバスケット、社会人ではテニスやスキーを楽しんでいましたが、現在はウォーキングが中心です。
これからも中小企業のパートナーとして
──最後に読者へのメッセージをお願いします。
ISO取得は形式的に終わらせるのではなく、企業が成長するための手段として活用してほしいと思います。企業ごとの現場に即した改善を提案し、従業員が理解しやすい仕組みをつくることが最終的に会社の競争力向上につながります。これからも、中小企業の成長を支えるパートナーとして貢献していきたいです。

