Zoomと共に、情報の壁を越える─フリート代表・古里拓が描く未来

情報格差のない社会の実現に向けて、配信技術と情熱を掛け合わせながら挑戦を続ける古里氏。
Zoomというツールを最大限に活かし、次の時代を切り拓こうとする姿勢には、多くのヒントが詰まっていました。
今後のさらなる活躍に期待しつつ、お話を伺いました。

「お堅いライブ配信」のプロフェッショナル─フリートの強みと独自性

フリートではどのような事業を展開しているのですか?

当社フリートは、企業や行政機関、医療機関、そして国際会議など、「お堅いライブ配信」を専門に扱っています。例えば、記者会見、株主総会、決算発表、医師の学会、政府や海外要人が関わる会議など、絶対にトラブルが許されない配信現場を多数サポートしてきました。

「ライブ配信」と聞くと、エンタメやSNSの印象を持たれる方も多いですが、私たちが手がけるのは真逆。厳格な管理と高い技術力が求められる領域です。

Zoomをはじめとする配信ツールを活用し、音声・映像の安定性、通訳連携、ネット回線の冗長化など、細部まで万全の体制で挑んでいます。

ライブ配信分野に参入された経緯を教えてください。

フリートは2020年1月に創業しました。当初は別の事業モデルでしたが、まさにそのタイミングで新型コロナウイルスの感染が拡大。社会が急速にリモート化していく中で、「これからは情報伝達の手段がオンライン中心になる」と確信し、すぐに事業をピボットしました。

もともと私はZoomを10年近く使っているユーザーで、「これは一過性の流行ではなく、今後の働き方のスタンダードになる」と考えていたんです。その流れを受けて、オンライン配信サポートに本格的に取り組むことを決断しました。

同時に、一般社団法人オンラインミーティング推進協会も立ち上げ、オンライン会議文化の普及やリモートワークスキルの育成など、オンライン活用を社会全体で推進する活動にも注力しています。

Zoomに特化された理由や、フリートの技術的な強みについて教えてください。

Zoomは、操作性や接続の安定性、音声品質などあらゆる点で優れており、とくに「誰でも簡単に入室できる」という利便性が大きな魅力です。他ツールではログインが必要だったり複雑な設定が必要ですが、Zoomはシンプルで直感的。その使いやすさが、社会全体での普及を後押ししたと思います。

フリートでは「Zoomを日本一使っている会社」として、日本のZoomコミュニティリーダーも務めています。高度なZoomオペレーション──例えば同時通訳機能の活用、音声ルーティング、通訳者との連携などには、専門的なスキルが必要です。これらを高いレベルで実行できる体制を整えているのが、私たちの大きな強みです。

万が一のトラブルにも備え、複数のネット回線や予備機材の準備はもちろんのこと、あらゆるリスクを想定し、信頼性の高い配信を提供しています。

波乱のキャリアと、挑戦から得た“軸”

社会人としてのスタートはどのようなものでしたか?

私は高卒で、20歳までフリーターとして過ごしていました。ただ、周りは大学に進学している友人ばかりだったので、「自分も早く社会に出て成果を出したい」という気持ちが強かったんです。

当時は求人誌の『フロムエー』や『DODA』などを見て、自分にもできそうな営業職を中心に応募しました。最初に入社したのは先物取引の会社で、いわゆる“テレアポ漬け”の毎日でしたが、「石の上にも三年」と心に決めて挑んだ結果、同期トップの成績を収めることができました。

その後、どのようなキャリアを積まれたのでしょうか?

営業経験を経て、次は人材派遣やイベント制作を行うベンチャー企業に転職し、7年間在籍しました。まだ年商1億円にも満たない段階からスタートし、最終的には30億円規模まで成長する過程を経験できたのは非常に大きかったです。

当時はホリエモンさんやGMOの熊谷さん、サイバーエージェントの藤田さんなど、ベンチャー界のカリスマたちが活躍していた時代で、私も彼らのようになりたいという思いで20代を駆け抜けました。

その後、さらに大きな組織も経験しておきたいと思い、最終的にマイナビに転職。ここで2年弱働いたあと、「30歳までに独立したい」と決意し、起業に踏み切りました。

ベンチャー企業で活躍されていた頃、特に印象に残っている経験はありますか?

最も記憶に残っているのは、大阪支店の立ち上げに携わった経験です。もともと東京育ちで、正直、関西には「怖い」という先入観すら持っていたくらいです。

でも現地でゼロから飛び込み営業をして、関係性を築いていくなかで、営業としての新しいスタイルや、自分なりの成長を実感できました。

あのとき得た「新規の一歩目を踏み出す勇気」は、今も自分の武器になっていると思います。

現在、経営とレース活動の両立をされていますが、日々どのようにバランスを取られているのでしょうか?

正直、経営とレースの二刀流はかなり大変です。社員もいるので自分の都合だけで動くことはできませんが、それでも週に2回はフィジカルトレーニングを取り入れ、同じく週2回レーシングシミュレーターでの練習、そして月1〜2回は実際のサーキットで走行練習を行っています。

時間の使い方はシビアですが、夢を追い続ける充実感があり、何より「いつからでも誰でも、何度でも挑戦できる」ということを、自分自身の姿で証明したいという想いがあります。

社内ではどのようなチームづくりを心がけていますか?

フリートには現在9名の社員がいます。特徴的なのは、ひとつの役割に縛られず、皆が二刀流で活躍できる体制を意識している点です。

例えば、経理やバックオフィスを担当しながら、現場でカメラを回す。動画編集ができる人が現場マネジメントも担う。ベンチャーだからこそ、変化の波に柔軟に対応できる人材が必要ですし、それぞれが複数のスキルを持つことで、組織としても柔軟性が増します。

これは、ポジションのパズルを自由に組み替えられるという感覚に近いですね。

そのような環境を整えることが、フリートの強みであり、今後の成長にもつながっていくと考えています。

情報格差をなくし、世界をつなぐ─そして夢の舞台へ

今後の事業展開について、どのようなビジョンを描いていますか?

私たちの会社では、「情報格差をなくして、経済格差をなくす」ことをミッションに掲げています。情報へのアクセス次第で、人生の選択肢や分岐点が大きく変わる。だからこそ、情報を正しく・迅速に届ける仕組みをつくりたいと思っています。

その一環として現在力を入れているのが、AIを活用した同時通訳事業です。国際会議やオンラインミーティングの現場で、言語の壁を越えるサポートを提供することで、よりボーダレスな社会の実現を目指しています。

また最近では、「AIをどう取り入れればいいのか?」というご相談も増えています。

多くの企業が独自のAIエージェントを開発する一方で、情報の波に取り残されている中小企業も少なくありません。そうした方々にも寄り添いながら、情報の格差を埋める支援を続けていきたいと考えています。

AI領域における今後の展望について、具体的に教えてください。

AIに関しては、エージェント開発も含めて複数のプロジェクトが進行中です。ただ、それ以上に今注力したいのは、「AIをまだ活用できていない人たちへのサポート」です。

情報の非対称性は、新たな格差を生みます。だからこそ、テクノロジーに慣れていない中小企業や個人事業主の方々にも、無理なく一歩を踏み出してもらえるような導入支援を提供していきたいと思っています。

経営者として、そしてレーサーとして、今後の目標を教えてください。

個人としての夢は、世界三大レースのひとつ「ル・マン24時間レース」への出場です。現在41歳になりますが、40代のうちにあの舞台に立ちたいと思っています。

もちろん、経営と並行しながらの挑戦は決して簡単ではありませんが、「年齢や環境に関係なく、人はいつからでも挑戦できる」ことを、行動を通じて示していきたいですね。

今の時代は、働き方も生き方も本当に多様です。だからこそ、自分の「やってみたい」という気持ちに素直に向き合い、まず一歩を踏み出すこと。それが、これからの可能性を広げてくれると思っています。

フリートも変化を恐れず、挑戦を楽しむ組織であり続けたい。そして私自身も、どちらの道でもアクセル全開で走り続けたいと思います。

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