歯科医療の未来を支える“共生の哲学”——株式会社デンタルタイアップの原動力とは

株式会社デンタルタイアップ 代表取締役 小原 啓子氏

歯科医院の経営支援というユニークなフィールドで、経営学と歯科学の融合を掲げ、数多くの医院の成長を支えてきた株式会社デンタルタイアップ。

今回は、代表の小原様に、企業の理念や支援の特徴、そして未来に向けた展望について伺いました。

経営と医療の橋渡し役として、業界に活力を

――現在の事業内容と、会社の理念について教えてください。

弊社では、歯科医院への直接の経営支援、講演や研修会の実施、そして著作物を中心とする情報発信の3つの柱で事業を展開しています。

どの活動にも、基本として重視しているのが、「経営学と歯科学の融合」です。

私自身は、歯科衛生士です。幸せなことに、職能団体に勤務していた経験から、歯科医療現場での経験に加え、公衆衛生活動、僻地巡回診療、障害者の方々への診療、相談窓口、また歯科衛生士教育に携わることができました。あるご縁で、大学や大学院で経営学を学び、110年の歴史ある経営学での研究結果や理論を基本に、歯科医療の在り方を提案させていただいています。起業して18年が経過し、私共の研修や講演を聞いていただいた方は延べ3万人。私どもが直接ご支援させていただいている歯科医院にお越しいただく患者数は一年間に100万人に達しようとしています。一つ一つの言葉に責任を持ち、誠実な行動を心がけながら、日々研鑽を積んでいます。

私共の理念は、「関わるすべての方々と共に生きる喜びを創造します」です。歯科医療を通して、人生の豊かさを感じながら、多くの方々と喜びをつくる仕事をさせていただいています。

「何度でもやり直せる」人生を体現する起業家として

私は、いわゆる「仕事人間」です。若い頃から仕事が大好きで、出産・育児の時期にも最短で職場に復帰し、仕事の歩みを止めることはありませんでした。

30代はまさに、仕事を通じて人生が充実していた時期です。

そんな中、偶然いただいた出版の機会で出した一冊の本がヒットし、全国から講演や執筆の依頼をいただくようになりました。昼は通常の仕事、夜は原稿や講演準備——子育てをしながらの毎日は、睡眠時間を削るしかありませんでした。

それでもこのような貴重な経験ができたのは、職場と家庭の理解と協力があったからこそです。支えてくれた環境に、今も感謝しています。

しかし、40歳を過ぎた頃、社会情勢が厳しくなりました。社内で役職がつき、立場が変わりましたが、その状況に合わせて自分を変えることができず、苦しい時期を迎えることになります。しかし、私は大学で経営学を学ぶ機会を得たことで人生が変わりました。学部選択は消去法で決定したにすぎませんでしたが、そこで学んだ内容は、当時の自分の悩みを一つ一つ解決してくれるものでした。経営学の面白さに惹かれ、幸運にも、自宅から5分ほどの地元の大学院でさらに学びを深める機会を得ました。

経営学とは、社会や組織の中で「自分の人生をどう生きるか」を問い続ける学問です。

歯科業界では、誰もこのような視点で声を上げる人はいませんでした。「自分が伝えなければならない。最初の捨て石でも構わない。水面に一石を投じれば、その波紋はやがて広がり、歯科業界が活力ある業界として発展する。そしてそれが日本の明るい未来につながる」そう信じて起業しました。

「学び続ける組織」であり続けるために

――社員との関係や、組織運営で意識していることを教えてください。


社員の主体性を大切にしています。現在も2名が働きながら大学に通い経営学を学んでいます。過去には大学院へ進学した社員もいて、いつでも学びの職場です。マネジメントチームには年間10万円の教育予算を各人に付与し、それぞれの興味や課題に応じた学びを応援しています。

女性が多い職場ですが、全国に顧問先があるため、出張の多い仕事です。ご家族の深い理解に感謝しています。

広島に会社がありますが、コロナ禍以前からリモートを駆使し、正確な情報共有を徹底しています。私たちは、互いに信頼し協力しあいながら、それぞれの強みを生かして、歯科医院を総合的に支援しています。

——社員に対して求める資質はどのようなものでしょうか?

自分の経験だけで判断せず、世の中で認められている理論や方法を学び、実践できる人であってほしいと思っています。松下幸之助さんは、人の上に立つ人の条件を次のように述べています。「高い志、素直、元気、運、愛敬、謙虚、感謝」です。これに加えて、お詫びができることも重要と考えています。

2040年問題を見据えた、未来への取り組み

——今後の事業展開や目指す姿についてお聞かせください。

私たちは、厚生労働省が示している「2040年問題」にしっかりと対応できる歯科医院を増やしたいと考えています。国は、DXの推進、多様な働き方、組織的マネジメント、そして医療の大規模化・共同化などの推進を上げています。

また、デンタルタイアップという組織自体も、10年ごとに代表を交代する構想を持っています。社会が変わる中で、トップに立つ人の世代も変わるべきですし、若い世代の発想を活かせる組織でありたいと思っています。

前向きに挑み続けるための原動力

――プライベートやリフレッシュの時間についても教えてください。
プライベートの時間は少ないです。全国を回っていますので、Googleマップへの口コミ投稿が趣味です。写真を撮ってポジティブに書くことで、気分転換になります。実は「レベル7」で、月に20万人近くが私の投稿を見ていると知って驚いています(笑)。

また、女性起業家支援やビジネスコンテストの審査員としても活動しています。常に新しい組織や若者の考えに触れることができますので、自分の視野を広げ、前向きに取り組むことができています。

——最後に、経営者として大切にしている信条を教えてください。

私は、「人生は何度でもやり直せる」と信じています。40歳を過ぎてから働きながら大学に入学し、経営学を学んでそこから起業しました。どんな時にも、挑戦するのに遅すぎることはありません。

忙しい毎日ですが、それも「与えられた試練」と覚悟すれば、自分の人生の宿命です。

むしろ、プライベートを削ってでも新しい考え方や人と出会えるなら、それはかけがえのない財産です。

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