AIが解き放つ、人と組織の可能性─「自己受容」を核に経営を進める

株式会社croppre 代表取締役 相木 悠一 氏

生成AIの進化が進む今、「人間らしさ」とは何かが、企業経営の根幹として改めて問われ始めています。

株式会社croppreの代表取締役・相木悠一氏は、HR領域におけるAI活用の最前線で「自己受容」をキーワードに、人と組織の可能性を引き出す挑戦を続けています。

マネジメント支援AI「トラストメイト」の開発をはじめ、AI技術と人間理解の融合を通じて、「本音でつながり合える社会」の実現を目指す相木氏に、その思想とビジョンを伺いました。

AIで人と組織の可能性を引き出す

――現在の事業内容とその特徴を教えてください。

当社は、HR領域に特化した自社プロダクトの開発と、AI技術を活用した受託開発を両軸に展開しています。

現在最も注力しているのが、マネジメント支援AI「トラストメイト」の開発です。中間管理職の負担を軽減し、メンバーのモチベーションや心理状態をAIが対話を通じて把握し、上司に示唆を与えるという仕組みです。

企業理念としては、「AIで人と組織の可能性を解き放つ」を掲げています。

AIが「How(やり方)」を支援する時代だからこそ、人間は「What(何をしたいか)」に集中できる社会をつくる。

その環境を、私たちはテクノロジーと人間理解の融合で提供していきたいと考えています。

アフリカでの挫折がもたらした、原点の再発見

――経営者になられたきっかけや印象的な経験について教えてください。

起業は大学時代、アフリカ・ウガンダでのIT事業がスタートでした。

現地のPOS開発や配送支援を手掛けましたが、文化や習慣の壁にぶつかり、従業員の不正も重なり、4年で事業撤退を余儀なくされました。

帰国後、「人生を懸けてでもやりたいことは何か」と自分に問い直し、「人との本音のつながり」こそが自分のテーマであると気づいたんです。

心理学やコーチングを学んでいたこともあって、人と組織のコミュニケーション課題の解決を目指す今の事業に行き着きました。

「言いたくても言えない本音」や「不必要な恐れ」を解消し、自己受容を深めることが、信頼ある組織をつくる第一歩になると考えています。

主体性を引き出す、AI時代の組織づくり

――組織運営で重視していることを教えてください。

前述したとおり、AIが「How」を担う時代では、社員一人ひとりが「What」、つまり“自分は何をやりたいのか”を見つけ、それに従って行動することが重要です。社員の主体性を引き出すには、内面にある想いを受け入れ、それを表現できる環境が欠かせません。

私たちの開発している「トラストメイト」も、社員が自身の感情や囚われに気づく“対話AI”として、そうした環境づくりをサポートする存在を目指しています。

社内でも「本音を明かし合う文化」を大切にしています。恐れや遠慮を手放し、お互いを尊重しながら自分を出せる場でこそ、創造性は発揮されると考えているからです。

トラストメイトを社会インフラに

――今後の事業展開について教えてください。

「トラストメイト」を日本の組織文化に根付かせることが、今の大きな目標です。

今後は、AIによるマネジメント支援から一歩進み、社員が「本当にやりたいこと」に気づき、行動できる自律型組織の土台づくりを支援していきたいと考えています。

AIによって業務が自動化される中で、人間に求められるのは「創造性」や「感情」といった本質的な部分です。

そのためにこそ、社員一人ひとりが自己受容を深め、本音でつながり合える職場づくりが重要です。私たちはその実現を支える存在でありたいと思っています。

将来的には、企業だけでなく教育現場や行政機関など、広い領域でも「信頼に基づいた対話」ができるよう、トラストメイトの汎用化を進めていきたいと考えています。

組織という枠を超えて、人と人が自分の本音と向き合い、他者と誠実に関わることができる社会をつくる。

AIはその媒介となり、人間がより自分らしく生きられる未来の基盤になると信じています。

経営の軸にあるのは「自己受容」

――プライベートや価値観について教えてください。

経営においても、最も大切にしているのは「自己受容」です。かつて私自身も「優秀でなければ」「正しくなければ」と無意識に自分を縛っていました。

しかし、「そのままの自分でいい」と思えるようになってから、他者との関係も、仕事も、すべてが豊かに感じられるようになりました。

最近はあまりできていませんが、リフレッシュとしてフットサルを楽しんでいます。

また、AIと人間の関係性について考えることそのものが、私にとっては情熱でありライフワークでもあります。

人間らしさをどう活かすか。

AIの進化とともに問われるこのテーマに、今後も真摯に向き合っていきたいと思います。

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