ミライウェブ株式会社 代表取締役 工藤 魁 氏
2019年に創業し、わずか6年で着実に成長を遂げているミライウェブ株式会社。代表取締役の工藤氏は、「300年続く企業」を目指し、日本のIT化と地元・東北への貢献を軸に事業を展開しています。
今回は、ミライウェブ株式会社の事業内容や組織づくりに対する考え方、そして逆境を乗り越えてきた歩みについて伺いました。
上流工程に強み、IT化を支える3本柱
ミライウェブの事業は、3つの柱によって構成されています。
1つ目は、大手企業様や官公庁様向けのエンタープライズソリューション事業です。JavaやPHPといった開発言語や、AWS・Linuxなどのインフラ技術に精通したエンジニアが多数在籍し、WebアプリケーションやiOS・Androidアプリの開発、サーバーの構築運用保守といった案件に携わっております。具体的には、要件定義や基本設計といった上流工程から、実装やテストといった下流工程まで幅広くご支援しています。特に金融業界を中心とした支援実績が多く、安定した信頼関係を築いています。
2つ目は、中小企業や士業(弁護士・税理士・社労士など)様向けのSMBソリューション事業です。ホームページ制作やMEO対策、Web集客戦略の立案、DX戦略までワンストップで対応し、それぞれの業界の特性に合わせた提案力が評価されています。
3つ目は、自社プロダクトの開発を行うプロダクトソリューション事業です。世の中の社会課題解決のために、iOSアプリやWebアプリなど様々なアプリケーションを自社で開発しリリースしております。
「300年続く企業をつくる」――長期視点のビジョン
代表の工藤が掲げる「300年続く企業」という言葉には、10世代にわたって社会に貢献し、社員とその家族が安心して働ける環境を守り続けたいという思いが込められています。
もともとの創業の想いとしては、代表自身が東北出身であり、「地元の東北にITの技術で恩返しをしたい」という想いから創業を決意しました。しかし、2019年の創業直後に新型コロナウイルスの影響が直撃し、事業計画は白紙に戻ってしまいました。
それでも「変化に対応する力こそが企業の生存力につながる」という信念のもと、オンライン需要の高まりをいち早くキャッチし、事業体制を再構築しました。具体的にはエンタープライズ向けの体制整備、SMB向けにはDX支援体制の強化を進め、多くのお客様から共感を得ることに成功しました。
日々の丁寧な対応や業務改善への取り組みが、企業文化として根づき、持続的な成長の礎となっています。
AIと内製化文化で少数精鋭の力を最大化
ミライウェブのもうひとつの特徴は、「少数精鋭」であるにも関わらず、高い生産性を維持している点です。現在はプロパー・外部パートナー等を合わせて15〜20名規模の組織ですが、社内ではAIツールを積極的に活用しており、業務の効率化を実現しています。
例えば事務作業やテストといった単純なルーティンワークはAIに任せ、社員はより創造的で付加価値の高い業務に集中できる環境を整えています。AIを「外部パートナー」として活用するという発想が、業務の質とスピードを両立させるポイントとなっています。
また、ミライウェブでは「改善」と「内製化」を大切にしています。まずはすべての業務を自社で完結させる意識を持つことで、品質と信頼性の両立を高めるようにしています。
東北とともに、未来へ向けた歩みを
今後もミライウェブは、エンタープライズソリューション事業とSMBソリューション事業、プロダクトソリューション事業の3軸をさらに深化させながら、創業の原点である東北への貢献を一層強化していく方針です。
将来的には、自社で培ったノウハウをもとに、地域の中小企業や若手エンジニアに向けた育成プログラムや研修事業の展開も視野に入れており、「人材が循環する仕組みづくり」にも取り組みたいと考えております。
「300年続く企業をつくる」というビジョンは、単なる理想ではありません。日々の積み重ねを大切にしながら、変化に柔軟に対応し、地域と社会に貢献し続ける。そんな覚悟と実行力が、ミライウェブの原動力となっています。東北に根を張りながら、全国、そして未来へ。時代の荒波にも揺るがない信念と実直な取り組みをいつまでも大切にしていきたいと思います。