株式会社Rizm 松井理沙 氏
東京・銀座を拠点に、最新技術と高いホスピタリティで人気を集めるアイラッシュサロン。
LEDエクステやアレルギー対応の特許グルーなど、業界でも注目を集めるサービスの裏には、代表・松井理沙氏の“寄り添い”の哲学がありました。
創業の背景から組織運営のこだわり、そして未来のビジョンまで伺いました。
目次
高技術と安心感で、すべての女性に美しさを
――現在の事業内容と、Rizmの理念について教えてください。
当社は銀座に店舗を構えるアイラッシュサロンで、LEDエクステや特許取得済みのノンシアノグルーなど、最新技術を用いた施術を提供しています。特に、アレルギーをお持ちのお客様にも安心してご利用いただけるよう配慮しており、銀座で初めての認定サロンとしてスタートしました。
理念として大切にしているのは、「一人ひとりに寄り添うこと」。カウンセリングの時間をしっかり確保し、お客様が本当に望む姿を引き出すことを重視しています。また、施術メニューも豊富に取りそろえ、多様なニーズに応えられる体制を整えています。
挫折と再出発──美容への情熱が導いた起業の道
――美容の道を志したきっかけと、創業までの歩みを教えてください。
もともと、美容師としてキャリアをスタートしました。きっかけは、自分の髪の癖をどうにかしたいという思いから。「悩みを持つ誰かの役に立ちたい」との想いで、美容業界に飛び込みました。
しかし、長時間労働が続いたことで体調を崩し、美容の仕事を一度離れたんです。その後出会ったのが、アイラッシュという職種でした。美容師免許が必要で、技術を活かしながら働ける。もう一度、美容に情熱を注げる場を見つけた感覚でした。
現在は設立から4期目を迎え、着実に基盤を築いています。今後は2店舗目、3店舗目の展開を視野に入れながら、今の店舗のサービス向上に注力しているところです。
自由と信頼が共存する職場を目指して
――社員との関係性や、職場づくりで心がけていることは何ですか?
スタッフには、業務委託という働き方を採用しています。これは、それぞれの経験やスキルを活かしながら、自由に働ける環境をつくるためです。「好きな時に好きな場所で働いていい」──そんな柔軟性を大事にしています。
一方で、プライベートな関与は控えめにしています。社内イベントは年末年始や食事会程度にとどめ、それ以外は個々の時間を尊重する方針です。そのぶん、お客様へのサービスや結果で信頼を築くことに集中できる環境になっています。
最近では、スタッフの産休により人員が一時的に不足する中、残ったスタッフ同士で支え合い、サービスを維持している姿が印象に残っています。それぞれが高い責任感を持ち、プロ意識で乗り越えてくれているのが嬉しいですね。
美容師によるアートメイクで新しい市場を切り拓く
――今後の事業展開や、新たなチャレンジについて教えてください。
まずは今の店舗の運営基盤をしっかり固めたうえで、段階的に多店舗展開を進めていきたいと考えています。その一環として、新たに美容師によるアートメイクを導入する予定です。まだ広く認知されていない領域ですが、今後は美容師が担える新たなサービスとして市場拡大が見込まれます。
私自身も講習を受けており、技術を習得しているところです。これによって、従来とは異なるお客様層を取り込むことができ、スタッフの活躍の場も広がると思っています。
また、人材確保も重要な課題です。専門職ゆえに人材の流動性が高く、経験豊富なスタッフの採用は難しい面があります。だからこそ、アートメイクのような新しい価値を提供することで、魅力ある職場をつくっていきたいですね。
リフレッシュはサウナと愛犬と──「寄り添う経営」を支える癒し
――プライベートの過ごし方や、大切にしている価値観について教えてください。
サウナと温泉が大好きで、よく汗をかいてリフレッシュしています。心身ともに整う感覚が、仕事にも良い影響を与えてくれます。また、2匹の愛犬(チワワとチワックス)と過ごす時間も大きな癒しです。家に帰ると尻尾を振って迎えてくれるあの瞬間が、何よりのご褒美です。
経営で大切にしているのは、「お客様への寄り添い」と「スタッフの自由な働き方の尊重」です。信頼関係を築くには、まず相手の立場に立って考えること。そして、働く人が無理なく、のびのびと力を発揮できる環境づくりが何より重要だと感じています。
今後も、銀座という場で、ただ美しさを提供するだけでなく、女性の生き方そのものに寄り添えるようなサロンづくりを目指していきます。