株式会社クレアデザイン 代表取締役 大河原さおり氏
マンションのモデルルームやホテル、オフィス空間まで、多様なインテリアデザインを手がける株式会社クレアデザイン。少人数のチームながら、訪れる人々の心を動かす「非日常」の空間を創り続けています。今回はこれまでの軌跡と経営にかける想いに迫りました。
目次
美意識から空間を創りだす
——クレアデザインでは、どのような空間を手がけていますか?
クレアデザインでは、マンションのモデルルームや住宅展示場、ホテルやオフィスまで、幅広い空間のデザイン・コーディネートを手がけています。家具や照明の選定、小物での演出、スタイリングまで一貫して行い、空間全体の完成度を高めることに強みがあります。最近ではホテル事業の依頼も増え、国内各地のホテルのラウンジ、客室のインテリアも担当しています。
空間全体のプランニングから家具のデザイン・照明やファブリックのコーディネート、装飾小物の配置に至るまで、統一感を持たせたトータルデザインを提供します。お客様の要望やターゲット層を考慮しつつ、独自の美意識で空間を仕上げることを意識しています。
空間の全体像をいつも意識する
——デザインにおいて大切にしていることは何ですか?
空間の全体像を作り上げることが最も重要です。色や質感の調和、家具と小物のバランス、照明による演出まで細部にこだわり、訪れる人が心地よさを感じる空間を目指しています。海外展示会やホテルの視察で得た知見を日本のプロジェクトに反映。異文化の感性や演出方法を取り入れることで、独自性のある空間を作ることができます。
もっと自由に、自分らしい空間をつくりたい
——創業のきっかけは何でしたか?
幼少期から建築やデザインに興味があり、大学卒業後はハウスメーカーやデザイン事務所で経験を積みました。「もっと自由に、自分らしい空間を作りたい」という思いから、2012年に個人事業としてクレアデザインスタジオを設立しました。
事業の拡大に伴い、大規模プロジェクトに対応するため2020年に法人化。小規模ながらも柔軟でスピーディーな体制を整え、国内外のホテルやマンションプロジェクトに対応できる基盤を作りました。
少人数でもクオリティの高さを構築
——少人数で大規模プロジェクトをどのように進めていますか?
チームは代表を含めて3名ほどで、アルバイトや業務委託メンバーも加わります。デザインの最終判断はすべて私が行いますが、現場での確認や修正は効率的に分担。少人数でもクオリティの高い空間を作れる体制を構築しています。経営するにあたっては「全員がデザインの方向性を理解し、自由に提案できる環境づくり」を大切にしています。
完成したときの「感動」が一番の喜び
——デザインの仕事で最もやりがいを感じる瞬間は?
完成した空間を見たときの「感動」が何よりのやりがいです。ゼロから作り上げた空間が人々の心を動かす瞬間、努力が形になる喜びを実感します。過去には仕事量が多すぎて過労で動けなくなることもありました。この経験から、案件の優先順位を見極め、チームに適切に分担することの重要性を学びました。
ホテル事業で、リラックスした空間づくりを
——今後の事業の方向性を教えてください。
ホテル事業の拡大を中心に、建築業者との連携で大規模プロジェクトを主導できる体制を整える予定です。「ホテルという空間に私たちのデザインを加えることで、訪れる方々に感動やリラックスを届けたい」と語ります。
好きなことを突き詰める
——仕事をするうえで大切にしている価値観は?
「好きなことを突き詰める」ことです。インテリアや旅、文化体験など個人的な興味を仕事に活かすことで、自然とプロジェクトにも熱量が伝わります。海外文化を取り入れることも積極的に行い、独自性を加えています。
これからも感動できる空間作りを
——最後に、読者や顧客に伝えたいことはありますか?
日常では味わえない非日常の空間を提供することが私たちの使命です。訪れる方が喜び、感動できる空間作りをこれからも追求していきます。少人数でも高品質な空間を作り上げる力こそ、クレアデザインの魅力です。

