ビジネスは人との繋がり~スタートアップ成功を支える人脈作り~

今回はSTARTUPSTUDIOの福谷学Founderに起業家としての選択肢と判断基準、そして人脈づくりのヒントを伺いました。

STARTUPSTUDIO・福谷 学 Founderプロフィール

自身が直面した紆余曲折の会社経営の経験から資金に困る創業初期のバックアップをするなど、若手経営者の応援に尽力してきた日本を支える経営者の一人。
日本の経済成長を高めていく組織づくりに挑戦しつづけ、日本発のプロビジネスリーグ「Biz LEAGUE」を設立予定。

数多の出会い、起業家の選択肢と判断基準とは

さまざまな選択肢の軸になっているものは何ですか?

何より大事にしているのは「ご縁」です。人生のあらゆる場面で、選択や判断の中心にあるのは人との繋がり。何かを始めるとき、決断を下すときには、助けてくれる人、支えてくれる人がいる。その始まりはいつも「誰かとのご縁」からでした。


未来にその人との関係がどうなるかはわかりません。でも、出会えたことに感謝する心や、一期一会のご縁を大切にしたいという想いは変わることなく自分の軸になっています。

数あるご縁で大切にされていることは何ですか?

自分は「このサービスを売りたい」といった営業的な発想では動いていないんです。どちらかというと「自分が必要とされている場があれば力になりたい」というスタンスなんですよね。

たとえば、以前手がけていたイベント事業ですが、自分のために開くイベントではなく、参加者のために何ができるか、そして参加者にぜひ体感してほしいという思いがあります。企業理念に共感したからこそ、イベント会社のコミクスに参画した背景があります。

理念は「ご縁をつなぐことで企業の成長に貢献する」。その言葉に自分の想いが重なりました。

ちなみに、前職は何をされていたのでしょうか。

7年前に上京してきたときは、人脈ゼロで来たんです。東京には知り合いが誰一人いない状態だったのですが、そこでCOLABOの創業者の方と出会うきっかけがあって、共同でCOLABOの経営者マッチングアプリを運営することになりました。

COLABOは日本で活動している経営者で、主にスタートアップ支援を行っている企業であり、

経営者のマーケットに対してプロダクトを当てていくということを活動しておりました。

その中で今から約7年前に「異業種交流会」というものをやっていて、そのフレーズがものすごく流行った時期があったんです。言わば「交流会」の仕掛け人が自分だったという感じです。

起業の原体験は14歳

もともと起業家志向だったのでしょうか?

実は、14歳の時に「将来は起業しよう」と決めていました。きっかけは、父が公務員、叔父が経営者という対照的な存在だったことです。

父の人生はイメージしやすかったんです。高校、大学、就職、結婚、家を建てて老いていく。でも、叔父のように経営者になる未来はまったく想像できなくて……。「見えない世界」に惹かれたのが始まりです。

中学生ながら「もっと知りたい」と思い、ほぼ毎日、会社訪問をしていました。社長に直接会い、経営理念や未来のビジョンを聞く。子どもながらに感じたのは「世の中を動かしているのは、こういう思いを持った人たちなんだ」ということでした。

19歳で起業したときには、地元の社長たちと広く繋がりができていて、それが自分の財産になっていましたね。

最大の挫折と、それを支えた人との繋がり

これまでで一番厳しかった経験はなんですか?

家も財産もすべて失った時期があります。

事業が行き詰まり、家族で姉の家に身を寄せることになりました。当時、財布に残っていたのは150円だけで、体調も崩して働けず、傷病手当でなんとか暮らしていました。

そんなとき、信用金庫の支店長が救いの手を差し伸べてくれたんです。借金の件で呼ばれたはずの支店の応接室でしたが、なぜか机の上に200万円の札束があって。「これで借金はチャラだ」と言われて何がなんだかわからなかったんですけど、どうやら自分が投資していた工場の処理を支店長が自ら進めてくださっていたようです。

その瞬間、言葉にならないほどの感謝と安堵で泣き崩れてしまいました。人との繋がりがどれだけ人生を変えるかを痛感した経験でしたね。

その後、経営にどんな変化がありましたか?

最初の会社では「やりたいこと」が先行していました。でも、失敗を経て学んだのは「社会が本当に求めていること」を見極めなければいけないということです。

特に印象に残っているのは、ある印刷会社を訪れたことです。契約書や学校封筒など、地域のインフラ的な業務を請け負っている企業でした。経営理念を尋ねると「特に掲げていない」と言うんです。

最初は違和感がありましたが、「理念がなくても社会の一部として機能している会社がある」ということに気づいたんです。

経営は自己満足ではなく、社会との接点があって初めて成立するんだと学びました。

新たな挑戦「プロビジネスリーグ」

いま取り組んでいることを教えてください。

いま力を入れているのは「プロビジネスリーグ」という新しいプロジェクトです。過去の失敗から、需要がなければ衰退することを学び、単にニーズに応えるだけでなく、コンテンツとして提供することが重要だと考えています。

スタートアップ支援を目的としたこのプロジェクトでは、スタートアップが持つイノベーションの力を信じています。大手企業の課題に対し、スタートアップが解決策を提供できると考えており、そのために情報発信を強化し、彼らのサービスを広める必要性を感じています。

このプロジェクトは、メディアを通じて広く認知してもらうことを目指しています。これまでのカンファレンス形式をブラッシュアップし、メディアという形で展開しています。

私のやりたいことと市場のニーズが一致したからこそ、この挑戦に踏み切りました。経験を活かし、挑戦し続けることで、自分の人生の最終的なコンテンツを作り上げていきたいと考えています。

人脈を育むために大切にしていること

人脈を築く上で、意識しているポイントはありますか?

営業は一切しません。SNSでの発信はしていますが、一番大切にしているのは「相手を理解すること」です。相手がどんなことをしていて、何に悩んでいるかを深く知るようにしています。

初対面でも、まず相手の情報を徹底的に調べ「今、一番困っていることは何か?」を聞くようにしています。その上で、課題に対して誰を紹介すれば力になれるかを考える。そうやって信頼を重ねてきました。

営業が先行しすぎると、どうしても内容がズレてしまうんです。信頼から始まった関係の方が、結果として長く続いていくと実感しています。

これまでの経験を経て、変化した考え方などことはありますか?

私はもともととてもシャイな性格で、小学生の頃は姉の後ろに隠れてほとんど話せませんでした。今の自分とは正反対ですが、当時の性格は今もどこかに残っています。だからこそ、相手を理解するためには、まずしっかり耳を傾けることを大切にしています。

あるとき、周囲が懸念していた人に対して「めちゃくちゃいいですね」と答えたことがありました。人それぞれ幸せの感じ方は違うと気づき、どんなことでも素直に素晴らしいと思えるようになりました。

営業の失敗もたくさんありましたが、それもすべて必要な経験だったと受け止め、どんな状況でも「大丈夫」と思えるようになっています。

ちなみに、苦手なタイプの方はいますか?

あまり覚えていないんですよね。興味が湧かないから記憶に残らないのか、意識的にスルーしているのかはわかりませんが…。ただ「自分の意見が絶対に正しい」と信じて疑わない人には少し抵抗があります。

経営って正解が一つではないからこそ、常にアップデートが必要なんです。だからこそ、自分の考えにこだわりすぎない姿勢が大切だと思っています。

起業に挑むあなたへ—失敗を恐れずに

ご家族への想いもお聞きしたいです。

自分は落ち着きのないタイプで、常に何かに挑戦しているので、家族からすると「また何か始めた」と思われているかもしれません(笑)。でも、そうした挑戦の中で、常に家族の支えを感じています。

最後に、これから起業にする方へのメッセージをお願いします

挑戦する上で、一番の敵は「諦め」です。諦めた瞬間、すべてが止まってしまう。自分にも諦めてしまったことがあり、今でも「あのとき続けていれば」と思うことがあります。

でも、今なら「絶対に諦めてほしくない」と伝えられます。失敗を繰り返しても、学び続けていれば道は開けます。そしてその道の先には、きっと誰かが待っている。支えてくれる人、共に進む人とのご縁が、未来を作ってくれると信じています。

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