医療×テクノロジーで未来を切り拓く──ヤックルが挑む、続けられる医療と人生の伴走

オンライン診療で、生活習慣病に寄り添う新たな医療体験をつくる株式会社ヤックル。
その挑戦と未来へのビジョンについて、牛嶋洋之共同創業者に伺いました。

未来の医療体験をつくる─ヤックルの挑戦

まず、会社の現状や事業内容について教えてください。

株式会社ヤックルは、一般社団法人恵佳会おうちクリニックを提携医院とし、生活習慣病に特化したオンライン保険診療サービスを展開しています。 

名前の由来は、生活習慣病の方たちにとって、必要なものがお手元に「やってくる」、医療がより身近になれる存在になりたいという思いを込めました。

ちなみに、ジブリで名前がかぶるキャラクターがいますが、そういった意味でも覚えてくれやすいのではないかと愛着を持っています。これは笑い話なんですが、商標権は当社が持っています(笑)。

ヤックルでは、慢性疾患に特化し、生活習慣病の糖尿病・高血圧症・脂質異常症・高尿酸血症、そしてアレルギー性鼻炎の診療、処方が受けられるオンライン診療サービスの提供をしています。
保険証を使って、3割負担でオンライン診療を受けられる仕組みを、ToC、ToBで整えています。

サービスに込めた思いやミッションについて教えてください。

私たちのミッションは、「続けるべき人が続けられる、あるべき医療を届ける」です。

生活習慣病は、放置すれば脳梗塞や心筋梗塞など重篤な病気に繋がり、医療費の大きな負担にもなります。早期に治療を始めて、無理なく継続してもらうことが、日本の医療課題の解決にも繋がると考えています。

私たちのサービスは、単なるオンライン診療ではなく伴走型の医療サービスです。

患者さんのお薬がなくなってしまうタイミングで受診リマインドを送ったり、医師からのコメントを同封したり、健康教育を行い、治療継続のサポートをしています。

その結果、オンライン診療の一般的な継続率が4〜6割程度と言われるなか、私たちは8割超の継続率を実現しています。

生活全体に寄り添うサービスなんですね。

はい。最近ではさくら薬局さんと連携し、オンライン栄養相談などもできるようにしています。治療前後の生活改善を支え、安心して医療に向き合える環境をつくっていきたいと思っています。

一社だけで完結するのではなく、パートナー企業とも連携しながら、治療前後のすべてを支えるプラットフォームを作っていきたい。そんな思いで、事業に取り組んでいます。

挑戦と成長を重ねたキャリア─自責思考と自己愛を礎に

医療業界に本格的に関わるきっかけは?

マーケティングコンサルティング会社の経験を活かして、自身が通っているオープン直後のクリニックの立ち上げを無償で支援する機会がありました。そこの院長さんと信頼関係ができ、自然な流れで深く関わるようになりました。

その後、医院長が私の結婚式にも来てくれるような関係になり、そんなご縁もあって、共同創業者とも出会いました。

最初は開業業務の細かい部分をサポートしていたんですが、関わるうちに「めちゃくちゃいい会社だな」と思うようになったんです。医療領域はまだ開拓の余地があるし、、何より信頼できる人たちと一緒に仕事ができる。そのことが本当に嬉しかったですね。

現在に至るまで、いろんな挑戦をされてきたんですね。

正直、最初から順風満帆だったわけではありません。

創業直後は資金繰りに苦しみましたね。「来月潰れるかもしれない」と言われたとき、私はすべての仕事を辞めて、手元にあるお金を出資した上で、取締役としてフルコミットしました。
なんとか、2ヶ月でシードの資金調達に成功し、立て直すことができました。

資産形成の重要性にも気づき自身のマネーリテラシーが上がっていたので、固定費の把握、施策管理、運用なども自ら整備し、半年かけて着実に財務基盤を構築しました。

公私共に、お金をコントロールできる自信を得たことで、人生観も大きく変わりましたね。

仕事をするうえで大切にしている価値観は何ですか?

まずは「自分自身を幸せにすること」。そして、家族や仲間、社会を幸せにしていく影響範囲を広げていくことです。仕事をする上で「心と身体の健康」がビジネスの基礎にある価値観です。

また、何かあったときは必ず「自責」で考える。
何か問題が起きたとき、誰かのせいにせず、「自分にできることはなかったか?」を振り返る。それが成長にもつながると信じています。

幼少期から続く「考え続ける力」についても教えてください。

辛いことや嫌な出来事に直面したときも、すぐに手放さず、半年でも一年でも考え続けます。

「なぜこうなったのか」「どうすれば防げたか」と深く掘り下げることで、構造的な理解に至り、次に活かすルールを自ら作っています。

この思考法は仕事にも生かされ、営業やクレーム対応においても、感情的にならず構造を理解することで問題を冷静に処理できる力になっています。

組織を育てる「愛ある厳しさ」と「嘘のないコミュニケーション」

組織運営で意識していることはありますか?

まず、採用段階から「嘘をつかない」ことを徹底しています。
良いことだけを言って入社頂いても、後から「こんなはずじゃなかった」となったら、結局お互いに不幸ですよね。

良い面も悪い面も、課題もすべて正直に話す。
そうすることで、入社後のミスマッチを防ぎ、お互いが不幸にならないようにしています。だから、採用には特に慎重に向き合っています。

社内コミュニケーションについて意識されていることは?

信頼関係を築くためのコミュニケーションデザインを意識しています。成果を喜ぶのはOK。でも、怒りやイライラといった二次感情には流されないようにしています。
例えば誰かの仕事がうまくいかなかったときでも、怒るのではなく「どうすれば良くできるか」を冷静に考える。
左手で握手して右手で顔面パンチ──そんなイメージで、本気で向き合う文化を大事にしています(笑)。つまり、表面的な優しさだけではなく、本気で向き合う。ときには厳しい指摘もするけれど、それは相手との信頼関係が築けているからこそ。
雇用形態や役職に関係なく、すべての人をリスペクトしています。そんな当たり前の積み重ねが、信頼を育てると信じています。

医療の未来を変える─ヤックルが目指すこれから

今後の事業展望について教えてください。

今、オンライン保健診療の市場シェアはまだ0.036%ほどしかないんです。
適切な形で市場を拡大して、生活習慣病の重症化を防ぎ、ひいては日本の医療コストの適正化にも貢献したいです。

また、地方や過疎地では医療アクセスが大きな課題になっています。
離島や山間部、豪雪地帯のお年寄りに、もっと身近に医療を届けられるように、オンラインを活用した支援体制も強化していきます。

これからさらに高齢化が進むなかで、医療インフラの問題はますます深刻になります。
だからこそ、オンライン診療を活用しながら、地域医療を支える仕組みを作りたい。

単なる「オンライン診療の会社」で終わりたくないんです。 

「安心して治療を続けられる医療体験」を届ける会社になりたいですね。

社員や医療従事者に向けた未来像は?

オンライン診療によって、医療従事者の方達にも新しいキャリアパスを提供したいです。例えば、通勤時間がない働き方、専門性を活かしたスキルアップのチャンス、柔軟なワークライフバランスなど、オンラインだからこそ新しい選択肢を増やせる。 ヤックルには女性の従事者が多いのですが、彼女たちの可能性をより広げてあげることができたら嬉しいです。さらに、この仕組みを通じてキャリアアップした人たちが、将来リアルな医療現場に戻ったときにもプラスになるように。そんな風に、働く人の未来も支える仕組みをつくっていきたいです。

また、医療だけでなく、相続や転職など人生の転機にも寄り添えるプラットフォームを作り、「ヤックルが、頼られる存在」になりたいと考えています。

人生を楽しむ達人─キャンプと「ポテトキング」から学ぶ生き方

お仕事以外で、情熱を注いでいることがあれば教えてください。

今ハマっているのは、キャンプですね。
スマホの電波も届かない自然の中で、火を起こし、飯盒でご飯を炊く。
役職や肩書きなどを全部捨てて、ただ自然と向き合う時間を大切にしています。

また、グループキャンプもやっています。
好きな人たちを誘って、定期的に3〜4ヶ月に一度くらいのペースで開催しています。
結局、仕事を頑張れるのも、こうやって心から楽しめる時間があるからだと思うんですよね。

すごくいいリフレッシュ方法ですね。では、尊敬している人物について教えてください。

「ポテトキング」と呼ばれた牛島謹爾(うしじまきんじ)さんです。
アメリカでジャカイモ農園をはじめ、渡米したアジア人で初めて億万長者となった人物。
尊敬する点は、アメリカで初めて企業による救援物資を提供(ジャガイモを麻袋に入れピンクのリボンで縛り汽車にのせて無償提供した)、最終的に財産を全額寄付した人物です。

日本人の心を伝え、成功しても、社会貢献に全てを注いだ生き方に深く感銘を受けました。

私も、まず自分を満たし、家族、仲間、社会へと幸せを広げていきたい。
そんな生き方をしていきたいと思っています。

最後に、これから挑戦しようとしている方々へメッセージをお願いします。

志高く挑戦する人も、人は誰しも弱い存在です。
だからこそ、「助けて」と言える強さを持ってほしい。

無理に一人で抱え込まず、素直に頼れば、必ず強い仲間がそばにいてくれる。
目的達成のために、表に出るようなプライドは捨てて、泥臭く努力することを恐れないでほしい。

挑戦を続ける皆さんと共に、私も頑張りたいと思います。

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