「人が夢中になれる瞬間をつくる」――体験型リゾートホテルで描く“人生を豊かにする旅”のかたち

人が心から夢中になれる時間を、どれだけの人が日常の中で持てているでしょうか。株式会社MAGMA代表・福永祐大氏が手がけるのは、そんな“夢中の時間”を生み出すための場所 -体験型リゾートホテルです。山梨県身延町の温泉旅館を舞台に、自然・文化・地域の力を融合させた“ホテルinホテル”という新業態を展開。全国でも前例のない試みで、人の心を動かす体験の価値を追求しています。今回は、その誕生の背景と想いについて伺いました。

体験が人を動かす――ホテルインホテルという新しい挑戦

まず、現在の事業内容と特徴について教えてください。

当社では「体験型リゾートホテル」を運営しています。最大の特徴は、日本初の業態である“ホテルinホテル”という仕組みです。ホテルの中に2つのブランドが共存し、それぞれ異なる体験を提供しています。現在は山梨県身延町の大型温泉旅館を舞台に、使われなくなった宴会場やレストランをリノベーションし、同じ空間でまったく違う世界観を楽しめる仕組みをつくりました。

その発想はどのように生まれたのですか。

もともとは廃校をリノベーションして体験型ホテルをつくる構想でしたが、行政との調整が難航し一度頓挫しました。そこから「場所を貸してもらえないか」と奔走する中で、銀行を通じて現在の温泉旅館と出会い、“ホテルの中にホテルをつくる”という新しい形が生まれたんです。偶然の重なりから誕生しましたが、今では私たちの代名詞になっています。

具体的にはどのような体験ができるのでしょうか。

約200種類のアクティビティを用意し、自然・伝統文化・エンタメ・地域体験の4カテゴリーに分かれています。ハイキングや釣り、巨大SUP、和紙ランタンづくり、脱出ゲーム、ピザ作りやキッズアカデミーなど、大人も子どもも夢中になれる体験を提供しています。

体験を軸にした事業を立ち上げた背景を教えてください。

約200種類のアクティビティを用意し、自然・伝統文化・エンタメ・地域体験の4カテゴリーに分かれています。ハイキングや釣り、巨大SUP、和紙ランタンづくり、脱出ゲーム、ピザ作りやキッズアカデミーなど、大人も子どもも夢中になれる体験を提供しています。

25歳で起業――情熱と使命感が導いたキャリアの原点

大学を卒業後、まず一般企業に勤められたそうですね。

はい。3年間勤め、25歳のときに独立しました。リゾートホテル業界では比較的早い段階での起業だったと思います。いきなり飛び込むのではなく、まず現場で経験を積み、社会の仕組みを理解したうえで挑戦したいと考えていました。

大学時代から経営者志望だったのですか。

漠然とした憧れはありましたが、きっかけは大学時代のアルバイトでした。熊本の高級割烹で働いていたとき、料理長の熱意や、来店される経営者の方々の“本気で生きる姿勢”に衝撃を受けたんです。「大人がこんなに夢を持って働けるのか」と感動し、自分もそんな生き方をしたいと思いました。

社会人としての経験はどのように活きていますか。

入社後は現場スタッフからスタートし、営業・人事・財務などを幅広く経験しました。3年で役員まで任せてもらい、経営の全体像を掴めたことは大きかったですね。その過程で“使命感”が芽生え、「自分がやらなければ誰がやる」という想いが強くなり、起業を決意しました。

起業してからの学びや苦労を教えてください。

何より感じたのは「すべてが自分次第」という現実です。責任も重いですが、自分の意思で未来を切り開く感覚は格別でした。資金面では前職や銀行の協力を得ながら進めましたが、資金調達は“お金を借りる”というより“信頼を築く”こと。自分たちの理念を言葉にして伝え、心から共感してもらう。そこにこそ“人が支えてくれる理由”があると気づきました。それが、私にとって経営者としての一番の学びです。

「全員経営」の文化を育む――仲間と共に挑む組織づくり

経営者として、日々の仕事で大切にしていることを教えてください。

2つあります。1つ目は「1日を真剣に生きること」です。高校の大先輩である稲盛和夫さんの言葉に深く共感しており、どんな小さな仕事も全力で取り組む姿勢を大切にしています。リゾート業では清掃やベッドメイクなど地味な作業も多いですが、仲間と「1秒でも早く仕上げよう」と競い合うことで、そこに楽しさと達成感が生まれる。小さな努力を積み重ねることが、最終的に大きな成果につながると感じています。

もう一つの大切な考え方とは何でしょうか。

「成果=熱意×能力×考え方」という稲盛さんの方程式です。熱意と能力はプラスでも、考え方がマイナスなら結果はマイナスになる。だからこそ、何が起きても前向きに捉えるようにしています。失敗も学びに変え、常に誠実に、前向きに取り組む。これは私自身の軸であり、社員にも伝え続けている価値観です。

組織運営において意識されていることはありますか。

「全員で経営する」という文化づくりです。私は事業計画や会社の数字、自身の給与まで全て社員に公開しています。経営をブラックボックスにせず、みんなで同じ方向を向くことを何より重視しています。現場の意見を尊重し、一人ひとりが経営者のように考え、行動できる環境をつくることが理想です。

社員との関わり方で大切にしていることは。

まず“現場で共に動く”ことです。山梨のホテルにも頻繁に足を運び、同じ苦労や達成感を共有することで信頼を築いています。そしてもう一つが“任せる勇気”。自分で動くより、社員に任せ、チャレンジを称えることが成長を生むと信じています。挑戦する文化を育て、トップダウンでもボトムアップでもない「全員経営」の組織を、これからも仲間と共につくっていきたいと思っています。

心が豊かになる社会”をつくる――MAGMAリゾートの未来構想

今後のビジョンについて、改めて教えてください。

私の根底にある想いは、「心の豊かさを取り戻す社会をつくる」ことです。スマートフォンやAIの発展で社会は便利になりましたが、その一方で“心の空白”を感じる人も増えています。これからの時代、求められるのは効率ではなく、感動や人とのつながり。私たちは“人が感動する力”を信じ、体験を通して心が動く瞬間を届ける企業でありたいと考えています。

その想いを体現するのが「MAGMAリゾート」なのですね。

はい。MAGMAリゾートは、地域ごとの自然や文化を体験を通じて再発見できるブランドです。旅というより、“心の旅”を提供する場所を増やしたいと思っています。現地でしか味わえない自然や人の温かさに触れ、訪れた人が前向きな気持ちになれる――そんな“MAGMAリゾート圏”を日本、そして世界へ広げていく構想です。

海外展開にも力を入れられているそうですね。

はい。マイルストーンの大きな節目として掲げているのが、2028年のアメリカ進出です。まだ拠点オープンには至っていませんが、準備は着実に進んでいます。多国籍メンバーの採用も進み、イタリア・インド・アメリカ・ジャマイカ出身のスタッフがチームに加わりました。出資者の中にも海外リゾート施設に関わる方々が多く、現地ネットワークづくりも進行中です。

アメリカ進出にはどんな意味があるのでしょうか。

リゾート業界ではアメリカでの成功が世界的信頼につながります。そこでMAGMAの価値を証明できれば、ブランドは次のステージへ進む。私たちが目指しているのは、単なる事業拡大ではなく、“人が夢中になれる時間”を世界中に届けることです。人と心を中心に、MAGMAはこれからも挑戦を続けていきます。

仕事は遊び”――情熱を糧に、仲間と未来を創る

プライベートではどのようにリフレッシュされていますか。

実は、ほとんど仕事が趣味のようなものなんです。ホテル運営もチームづくりも、自分にとっては「遊び」と同じ感覚で取り組めています。日々の出会いや発見が刺激になり、仕事そのものが心のエネルギーになっています。

ただ最近は、少しずつ趣味の時間も持つようになりました。今ハマっているのは“ミステリー体験”です。ホテルで導入した「謎解き」や「脱出ゲーム」を社員と試したのがきっかけで、気づけば夜中まで推理していることもあります(笑)。この“夢中になれる感覚”は、まさに私が事業を通じて届けたいものと同じなんです。

組織づくりにも力を入れておられますね。

はい。現在、新卒を中心に約20名の採用を進めており、すでに12名が内定しています。MAGMAでは「文化の共有」を最も大切にしており、まずはインターンで現場を体験し、共感を持ってから入社するケースが多いです。理念や想いを共有できる仲間と働くことが、組織を強くする鍵だと考えています。

最後に、経営者やこれから起業を目指す方へメッセージをお願いします。

経営者の皆さまには、ぜひ一度MAGMA RESORTにお越しいただきたいです。半数以上のお客様が経営者ファミリーで、お子さまは思い切り遊び、親御さんはゆったりと過ごせる空間を用意しています。また、法人研修や社員旅行にも最適で、体験を通じてチームの一体感を高めることができます。

そして、起業を志す方へ。最初から完璧でなくていいと思います。私も失敗を重ねてようやく一歩を踏み出せました。もし迷っているなら、ぜひ創業期のMAGMAに飛び込んでみてください。熱く語り合える仲間と共に学び、挑戦し、自分の未来を描ける環境があります。どんな時代でも、鍵を握るのは「人」と「情熱」。夢中になれることに出会い、仲間と挑むことで、人生は何倍も豊かになります。

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