トレーラーハウスで社会に新たな選択肢を――復興の想いから広がる事業と業界の未来
トレーラーハウスミライ株式会社 代表取締役 伊藤 俊幸氏
東日本大震災をきっかけに、「自分にできる形で社会の役に立ちたい」という想いからスタートしたトレーラーハウスミライ株式会社。トレーラーハウスの製造販売を軸に、シャーシの製造から部材の輸入、製造、納品までを一貫して手がけています。近年では、業界に参入する企業への支援や、一般社団法人トレーラーハウス協会の活動を通じて、業界全体の発展にも取り組んでいます。関わるすべての人がハッピーになる形を追求しながら、事業と業界の未来を見据える同社。本記事では、代表の伊藤俊幸氏に、これまでの歩みや経営に対する考え方、今後の展望について伺いました。
トレーラーハウスを一貫体制で支える強み
――現在の事業内容について教えてください。
トレーラーハウスの製造販売を行っています。シャーシの製造から部材の輸入、製造、そして納品まで、すべて自社で一貫して対応できる体制を整えています。最初から最後まで責任を持って関わることで、お客様に安心していただけるものづくりを大切にしています。
――他社にはない強みはどのような点でしょうか。
トレーラーハウスに関わる工程をすべて自社で担えることが強みです。シャーシという基盤部分から手がけ、部材の調達、製造、納品までを一貫して行っています。すべての工程に関われる点が当社の特徴だと思っています。
――理念やビジョンについて教えてください。
トレーラーハウスはまだ新しい業界ですが、この事業を通じて関わる人々が少しでも良くなり、ハッピーになれる形を実現したいと考えています。単に製品を提供するのではなく、使う人や関わる人すべてにとって価値のあるものを届けていきたいと思っています。
震災を契機に踏み出した経営の道
――起業のきっかけを教えてください。
もともとは会社員でしたが、東日本大震災を経験したことが大きな転機になりました。復興に役立てるのではないかと考え、自ら事業を始めたのがきっかけです。会社員としては会社の方針に沿って動く立場でしたが、自分で動いた方がより役に立てるのではないかと思い、この道を選びました。
――経営判断の軸となる価値観は何でしょうか。
自分の気持ちに正直であることです。引き受けたことは最後までやり切ること、そして始めた以上は突き抜けるという意識で取り組んできました。
風通しの良い組織が成長を生む
――社内コミュニケーションで大切にしていることは何ですか。
誰でも何でも相談できる環境づくりを意識しています。そのために、自分自身も現場に出て、社員一人ひとりと日常的に会話をするようにしています。常に顔を合わせて話ができる関係でいることを大切にしています。
――採用や育成で重視するポイントは何でしょうか。
素直で前向きな人です。経験の有無よりも意欲を重視しています。実際に社員の多くは未経験からのスタートですが、前向きに取り組むことで高いレベルまで成長しています。そうした積み重ねが、今の組織につながっていると感じています。
業界全体の発展を見据えた挑戦
――今後の展望について教えてください。
トレーラーハウスの販売だけでなく、業界に参入したい企業に向けて、シャーシや部材の販売、ノウハウの提供も広げていきたいと考えています。参入の際に課題となる部分を支援することで、この業界に関わる企業を増やしていきたいと思っています。
また、一般社団法人トレーラーハウス協会を立ち上げるなど、業界の健全な成長に向けた活動も行っています。行政との調整やルールづくりなどにも取り組みながら、この業界がしっかりと発展していくための環境づくりを進めています。
――現在の課題について教えてください。
まだ方向性が定まりきっていない業界であるため、進むべき道を明確にしていくことが課題だと感じています。そのための活動を続けながら、自社としては無理に拡大するのではなく、今の良い状態を維持したまま、自然に成長していければと考えています。あわせて、この業界に参入する仲間や企業を増やしていくことも重要だと思っています。
「全員がハッピーになる結果」を追い続ける経営
――大切にしている哲学を教えてください。
社員や取引先、お客様など、関わるすべての人がハッピーになる結果を出すことです。それだけは譲れません。関わる人全員にとって幸せな形を常に考えながら、その結果を出し続けていきたいと思っています。
――リフレッシュ方法について教えてください。
普段はあまり休みを取るタイプではありませんが、その分、時間をつくって好きな場所に行くことを大切にしています。特に東京ディズニーランドや東京ディズニーシーが好きで、宮城から年に6回ほど足を運んでいます。車が好きなので移動も含めて楽しみの一つですね。日常から少し離れることで気持ちを整え、また前向きに仕事へ向き合えると感じています。
――最後に、今後この業界に対してどのような想いをお持ちですか。
トレーラーハウスがもっと世の中に認知されて、さまざまな場面で役に立つ存在になっていってほしいと常に思っています。自分の利益につながるかどうかに関わらず、この業界が健全に広がっていくことが一番大事だと考えています。
売上などの数値目標にはあまりこだわっていません。それよりも、協会の活動などを通じて多くの人や企業とつながっていくことの方が大切だと思っています。将来的にこの業界が大きくなったとき、その中の多くの方と自然につながっていられたら、それが一番面白いですね。