PLANperfect株式会社 鮫島 淳氏(読み:プランパーフェクト)
キャリアコンサルティングの枠を超え、日本の教育のあり方にまで踏み込む挑戦を続けているPLANperfect株式会社。
3歳からの幼児向けキャリア支援というユニークな切り口を持つ同社は、「人生を振り返ったときに感動を与える」ことを理念とし、教育を通じた社会変革を目指しています。
今回は、代表の鮫島様に、事業への想いや組織づくり、そして未来に向けた展望を伺いました。
目次
幼児からのキャリア支援という新たな挑戦
――現在の事業内容と、その特徴について教えてください。
当社はキャリアコンサルティングを主軸に事業を展開しており、3歳からの幼児を対象にしたキャリア支援を行っている点が最大の特徴です。
ほかにも、大学生の就職支援や起業支援、企業への経営コンサルティングも手がけていますが、「人生を自分でデザインできる力」を育む教育を、より早い段階から届けたいと考えた結果、幼児教育に辿り着きました。
2019年にスタートし、今では競合もほとんどいない分野となっています。
当社のコンサルタントは全員MBA+国家資格キャリアコンサルタント+FP分野の資格を保有しており、実務経験に裏打ちされた高度な支援を提供しています。仕事を行う上で、会社という組織を良く知らなければ、支援ができないという想いがあるので、その点においても、他社にはない大きな強みです。
――会社の理念やビジョンについてお聞かせください。
企業理念である「PLAN a moving life」 – 感動的な人生をプランする-は、「自分自身が振り返った時に感動が残る人生」を創りたいという想いを表しています。
その手段として、私たちは教育に注目しています。日本の教育を再興し、海外に流出する人材を食い止め、日本人が自国に誇りを持てる社会をつくることが私たちのミッションです。
「経験」がすべての原点にある
――経営者になられた経緯と、キャリア教育へと進んだきっかけは何ですか?
経営者になることは、幼い頃からの夢でした。学生時代には大学職員や民間企業での経験を積み、特に財務コンサルティングを仕事で行っていた時が大きな転機となりました。数字だけでは企業は語れず、「人材(材:木の下に才能が集まる)」が会社を変えるのだと気づいたのです。
ちょうどその頃、キャリアコンサルタントの国家資格が新設され、第2回の試験で取得しました。
最初は法人向け支援から始めましたが、「もっと早い段階で人を支援できたら」という想いが強まり、学生支援、最終的には幼児教育へと事業を広げていきました。
社員の「やりたい」を尊重し、挑戦を後押しする
――社員との関係づくりや、組織運営で大切にしていることはありますか?
社員の主体性を引き出すため、当社ではまず業務委託契約からスタートし、お互いを理解したうえで正社員になる仕組みを採っています。この採用方法は会社にだけメリットがあるのではなく、労働者にとって高いメリットがある採用の仕組みであると考えております。事業者側の視点としては、昨今の日本では、一企業が多くのタレントを抱え込むのではなく、良い人材と才能の流動性を高めることで、少子高齢化の状況を打破していかなければ、日本という国の発展が見込めないと考えているからです。一方で、労働者側の側面では、「やりたいことをやれる環境がある」というメリットがあり、win-winの関係性を保つことができます。
また、社員の提案には基本的に「ノー」と言いません。やりたいと言ったらやらせてみる。そして、失敗してもその学びを次に活かす。そうした姿勢が、社員の成長や新たな事業創出につながっています。
最近では、元アスリートの社員が「セカンドキャリア支援をしたい」と提案し、大学との連携プロジェクトを立ち上げました。
社員の想いが事業になる。これは、当社ならではの文化です。
グローバル展開とメタバース空間への挑戦も視野に
――今後の展望についてお聞かせください。
直近では、保育士や幼稚園教諭を対象にしたキャリア教育研修を全国に広め、子どもたちに質の高い「キャリア刺激」を届けることを目指しています。中長期的には、ラオスやフィリピンといったアジア諸国への展開も視野に入れています。
さらに将来的には、メタバース空間でのキャリア支援を構想しています。
2050年には、仮想空間での学びや働き方が主流になる可能性もあり、そうした未来にも対応できる最先端のグローバル企業でありたいと思っています。
――今、乗り越えようとしている課題はありますか?
現在は、当社が提供する教育の効果を「エビデンス」として示すことに取り組んでいます。感覚的な手応えではなく、データに基づいた証明が必要です。
そのため、アンケート調査や追跡調査を進め、将来的には私自身が博士号を取得して、学術的な裏付けを強化していくつもりです。
経験こそ最大の学び──行動から生まれる支援の力
――お忙しい中で、どのようにリフレッシュされていますか?
読書が好きで、さまざまな分野の本から知識を得ています。また、スクールに通われている子ども達と遊ぶ時間も、最高のリフレッシュです。
旅行も趣味で、日本のみならず、米国・欧州・アジア圏と多くの国を訪れました。最近では出張と旅行を兼ねて、現地の文化に触れることも多いです。
私自身、「経験」を何より大切にしています。自分が動き、学び、感じたことが、支援の質を高めると信じているからです。これは、「意識体験(経験)」が「知識の基礎」になり、それが、支援者様へのアプローチ方法を増やす一助となるからです。
今後も新しい挑戦を恐れずに、「有由有縁」な人生を“感動”で満たす支援を続けていきたいと思っています。