揚げカスから未来を拓く、廃棄物エネルギー革命

株式会社エコリオ 代表取締役 浦野由紀夫氏

「廃棄物は価値になる」
そう語るのは、株式会社エコリオの代表取締役浦野由紀夫さんです。
同社が注目しているのは、飲食店や食品工場から日常的に排出されている揚げカス。

これまで捨てられていたこの廃棄物に価値を見出し、バイオディーゼル燃料や発電用燃料として再資源化する取り組みを進めています。

環境問題への対応が急がれる今、再生可能エネルギーの確保は重要な課題となっています。同時に、地方の過疎化や雇用不足といった地域課題も深刻化しています。株式会社エコリオの取り組みは、そうした複数の課題を同時に解決する新しい挑戦です。

「私たちの事業は、単なる廃棄物処理ではありません。エネルギー問題や環境問題、そして地域の活性化に貢献するための、持続可能な仕組みづくりです」と浦野さんは話します。

廃棄物がエネルギーに変わる仕組み

株式会社エコリオの中心事業は、飲食店や食品工場などから出る揚げカスの回収と再資源化です。一般的に廃食油のリサイクルは知られていますが、揚げカスは水分や固形物が多く、処理が難しいため、見過ごされがちな存在でした。

同社は、独自の技術を活用して、この揚げカスから油分を分離・抽出し、バイオディーゼル燃料として再利用できる仕組みを整えました。生成された燃料は、発電や公共交通のエネルギー源として活用されています。

さらに、食品廃棄物リサイクルに関するコンサルティングや、地域拠点を活用したエネルギーセンターの運営にも取り組んでいます。廃棄物が地域で循環することで、新たなインフラとしての役割も果たしているのです。

「身近にある揚げカスが、エネルギーとして再生され、地域の中で循環していく。その仕組みが、これからの日本に求められるものだと考えています」と浦野さんは語ります。

福島・いわき市での地域循環モデル

中でも注目されているのが、福島県いわき市での取り組みです。

震災を経験した地域において、持続可能なエネルギー供給と地域活性化は、両立すべき重要課題です。株式会社エコリオは、いわき市で揚げカスをバイオディーゼル燃料へと加工し、その燃料を地域のバスや農業機械に供給する仕組みを検討しています。これにより、エネルギーの地産地消を実現したいのです。

加えて、燃料製造や供給の過程で地域に新たな雇用も生まれ、まちづくりにもつながっていきます。

「自治体や企業、住民の方々と連携しながら一歩ずつ進めて行きたいと思います。エネルギーの自立だけでなく、地域に誇りを持てる取り組みとして根づかせていきたと感じています」と、浦野さんは振り返ります。

技術と共感で広がるエネルギー革命

社会課題の解決と、ビジネスとしての継続性を両立させることは簡単ではありません。浦野さんは、「信頼できるパートナーとの連携」「社会への発信」「技術開発」という3つの柱を大切にしながら、事業を着実に前に進めています。

「どれだけ優れた技術があっても、それを活用する人、支える人、共に歩む仲間がいなければ、事業は広がりません。だからこそ、私たちは人の共感を何より大切にしています」と語ります。

近年では、大学や研究機関との連携や、学校などでの講演活動も行っており、次世代への環境教育の場としての役割も果たしつつあります。

日本から世界へ、未来を拓く仲間とともに

株式会社エコリオが掲げるのは、「地域から始まるエネルギー革命」です。日本国内のエネルギー自給率を高めるだけでなく、こうした技術を海外にも展開し、地球規模での課題解決につなげたいというビジョンを持っています。

「どこにでもある揚げカスが、社会を変える力を秘めていると信じています。私たちの取り組みに共感してくれる仲間と一緒に、未来を拓いていきたいと思っています」

穏やかに、しかし揺るがぬ熱意をもって語られたその言葉からは、次の社会を形づくろうとする確かな意志が感じられました。廃棄されるはずだったものが、新たな価値としてよみがえる。

その挑戦は、静かに、けれど着実に社会を変え始めています。

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