株式会社VEETHマーケティング 代表取締役 浦島 宏光氏
広島を拠点に、サジェスト対策や地域SEOを強みにデジタルマーケティング支援を行う株式会社VEETHマーケティング。
代表の浦島宏光氏は、「お客様に喜んでいただかなければ、そこに価値はない」という信念を軸に、誠実で本質的なサービス提供に力を注いでいます。
携帯電話業界での豊富な経験を経て独立し、真に求められる価値とは何かを追い続ける浦島氏に、事業の展望や経営哲学について伺いました。
目次
サジェスト対策で差別化を図り、顧客との信頼を築く
――現在の事業内容と、経営理念について教えてください。
弊社は2023年創業で今年法人化したばかりの比較的新しい会社で、主に中小企業様向けにデジタルマーケティング支援を行っています。特に注力しているのが、検索時に表示される候補キーワードを戦略的にコントロールする「サジェスト対策」です。
従来のSEO対策やリスティング広告は、コストや成果面で限界を感じている企業様も多いと思います。サジェスト対策はその前段階にアプローチし、検索者の行動を自然に誘導できる手法です。実際に、ホテル業や士業など、業種を問わず多くの成果が出ています。
社名に込めた「VEETH」は、Value・Enjoy・Entertainment・Think・Happinessの頭文字をとった造語です。「お客様に喜んでいただいてこそ価値がある」という想いを、企業活動の根幹に据えています。
「人に喜ばれたい」という想いが、経営者としての原点
――起業のきっかけや、経営で大切にしていることは何ですか?
私はもともとドコモショップの運営に携わり、店長・事業部長・取締役などを経て、8年間代表取締役を務めました。その間、「人に喜んでもらいたい」という想いだけは一貫して持ち続けていました。
ただ当時は、キャリアからの厳しい数字目標に追われる中で、必ずしもお客様のためになっていない営業手法を求められることもあり、疑問を感じる場面が多くありました。「無料だからとりあえずオプションを付けましょう」という提案が、本当にお客様のためになるのか。そんな違和感が、経営に対する考え方を変えてくれました。
だからこそ、今の会社では売上や数字だけを追うのではなく、「頼んでよかった」と心から思っていただけるサービス提供を徹底しています。お客様に喜んでいただくこと、それこそが経営者としての喜びであり、原動力だと思っています。
真の価値提供を軸に、社員とともに成長する組織をつくる
――組織づくりや社員との関わりで大切にしていることを教えてください。
以前、携わっていたドコモショップでは、最下位だった店舗を数年で中国地方トップに引き上げた経験があります。その際に意識したのは、「スタッフが心からお客様のために行動できる環境をつくること」でした。
数字のプレッシャーに追われる職場では、人も笑顔もどんどん失われていきます。私は「売上は二の次でいい、まずは目の前のお客様を笑顔にしよう」と伝え続けました。結果的に、スタッフの自発性が育ち、お客様との信頼関係も深まり、自然と業績も伸びていきました。
今の会社でも、その価値観は変わっていません。「メッキは剥がれる」と伝えているように、テクニックや見せかけではなく、本当に中身のある価値を提供できる人材を育てていきたいと思っています。社員には誠実さと主体性を求め、長く一緒に成長していける関係性を築いていきたいですね。
「老活」で描く未来像と、価値を届ける挑戦を続けたい
――今後の展望や、取り組んでみたい事業はありますか?
今後は、VEETHを中核としたホールディングス化を目指しています。サジェスト対策以外にも、生成AIの活用やバックオフィスのDX支援、セキュリティソリューションなど、お客様に喜んでいただける領域をどんどん広げていきたいと考えています。
現在は「少額短期保険」や「弁護士とのサブスク相談」といった新しい分野でのサービスを、7月よりリリース、導入しはじめました。どんなサービスでも、“それが本当にお客様の役に立つか”を軸に判断しています。
また、個人的な活動として「老活(ろうかつ)」にも取り組んでいます。終活の前段階として、60歳以降の人生をより豊かに過ごすために、50代の10年間を大切な準備期間と位置づけています。体力づくりとして始めたキックボクシングや、コミュニティづくりを兼ねたアルトサックス、最近始めた書道など、人生100年時代に備えた心身の充実を図っています。こうした活動を通じて出会う方々とのご縁が、仕事にも良い影響を与えていると実感しています。
これからも「価値を届けること」にこだわりながら、仕事も人生も、楽しみながら挑戦を続けていきたいと思っています。