株式会社YOLOBU 代表取締役 野村啓人氏
変化の激しい時代において、安定を手放し、新しい挑戦に踏み出す経営者が増えています。株式会社YOLOBUの野村氏もその一人です。
専門学校の職員から経営者へ転身し、リユース事業で基盤を固めつつ、現在は業務用脱毛機ブランドの構築に挑戦しています。
「三方よし」の精神を大切にしながら、顧客と社会に貢献する経営を目指す野村氏に、その哲学と今後の展望について伺いました。
目次
リユース事業から始まる新たな挑戦と「三方よし」の理念
――現在の事業内容と理念について教えてください。
当社はリユース事業を基盤に、業務用脱毛機の新ブランド開発・販売に挑戦しています。リユースでは中古品を仕入れ、メンテナンスを施して販売しており、法人化以前から半年間の個人事業でノウハウを積みました。
企業理念は滋賀県に伝わる『三方よし』の精神です。特に『買い手よし』を重視し、顧客満足を最優先に考えています。専門学校職員時代に“生徒が満足しなければ次につながらない”と実感した経験が今に生きています。また、脱毛機を適正価格で提供することで、若手起業家や専門学校生が独立を実現しやすい環境を整え、社会に貢献したいと考えています。販売後はサロンオーナー同士が学び合えるコミュニティを形成し、長期的なサポートも視野に入れています。
安定を捨てて選んだ経営者への道と挑戦心
――職員から経営者に転身された経緯をお聞かせください。
新卒で富士通グループに勤務した後、家庭の事情で関西に戻り、専門学校の職員になりました。授業も広報活動も楽しく“天職”だと感じていましたが、30代半ばに差し掛かり『自分で稼ぐ経験をしなければ将来が不安だ』と危機感を覚えました。
専門職のまま60歳を迎えると、再就職は厳しいと考え、挑戦するなら今しかないと決意しました。『最悪ダメならサラリーマンに戻ればいい』という気持ちで飛び込みましたが、自ら未来を切り拓くワクワク感が不安を上回っています。直近の目標は脱毛機ブランドを軌道に乗せること。将来的には購入者が横のつながりを持ち、安心して経営できる仕組みを提供したいと考えています。
――経営において大切にしている価値観は何ですか。
『三方よし』の精神です。顧客、社会、そして売り手である私たちが皆よしとなる事業でなければなりません。また、未知の領域でも恐れず挑戦すること。転職や独立を通じて、新しい環境に飛び込むほど成長できると実感してきました。
主体性を育む組織づくりと人材への期待
――今後の組織づくりについて教えてください。
現在は社員が2名おり、今後はさらに仲間を増やし『権限移譲』を大切にしたいと考えています。指示待ちではなく、自分の仕事として責任とやりがいを持ってもらえる環境を整えたいです。
また、オープンな対話を重視し、意見を尊重し合える組織文化を築きたいと思っています。求める人物像は、挑戦を恐れず素直さと向上心を持つ人。共に学び、成長できる仲間と一緒に事業を広げたいと考えています。
業務用脱毛機ブランド構築と未来への展望
――今後のビジョンをお聞かせください。
まずは脱毛機ブランドを市場に投入し、開業支援の柱とすることが最優先です。新規サロンだけでなく、美容系サロンや、ホテル内サロンなど販路を広げたいと考えています。
長期的には、常にアンテナを張り、ご縁から生まれる新たな事業にも積極的に挑戦していきたいです。AIの活用にも注目しており、効率化やマーケティングで事業を加速させたいと考えています。挑戦を続けることで、必ず新しい未来を切り拓けると信じています。
「挑戦」と「三方よし」に根ざした価値観と日常
――プライベートでの過ごし方や情熱を教えてください。
5歳の娘と過ごす時間が一番のリフレッシュです。最近はパーソナルジムにも通い、体を鍛えながら新しい出会いを楽しんでいます。
経営以外でも、人の自立支援には強い思いがあります。専門学校職員時代から若者の夢を後押ししたいと考えており、脱毛機事業を通じても支援できることが喜びです。地元・滋賀への貢献も目標で、まずは地元で基盤を築きたいと考えています。挑戦を積み重ねることで、地域から全国へ、そして世界へと事業を広げていきたいと思います。