最後の1日まで健康に生きられる世の中を創る:LiFE Investors株式会社が描く、予防医療と産業保健の未来

LiFE Investors株式会社 代表取締役 松長卓志氏 

「最後の1日まで健康で文化的に生きられる世の中を創る」。この力強いビジョンを掲げ、予防医療と産業保健のあいだに新たな接点を切り拓きながら、実績と信頼を着実に積み重ねてきたのが、LiFE Investors株式会社です。

2018年の創業以来、7期連続で増収増益を達成。信頼ベースの紹介が事業の大半を占めるなか、成長の手応えを堅実に数字として示し続けています。

産業保健の現場に根ざしつつ、医療との接続に挑み続けるLiFE Investors。その歩みと未来について、代表取締役・松長卓志氏に話を伺いました。

医療と産業保健をシームレスにつなぐ事業

――御社の事業概要について教えてください。

LiFE Investorsは、産業保健と医療の接点に立ち、多様な現場に向けたヘルスケアソリューションを提供している企業です。

企業向けには、嘱託産業医や保健師の紹介をはじめ、健康相談窓口の設置、健康経営に関するコンサルティング、健康管理システムの開発・提供など、産業保健に関する支援を幅広く行っています。

また医療機関向けには、受診前の情報収集や現場業務の効率化を目的とした予約・問診システムの開発・導入にも取り組んでおり、現場ごとのニーズや運用課題に即した柔軟なソリューションを提供しています。

――御社の強みはどのような点にありますか?

当社の最大の強みは、「人」だと考えています。

社員4名と約40名の外部パートナーという少数精鋭の体制ですが、単にスキルや経験だけでなく、人間性と専門性の両面で心から信頼・尊敬できる方々とチームを組んでいます。

最終的に事業を動かすのは、仕組みやプロダクトではなく「人」そのもの。誰と、どんな想いで仕事をするかが、サービスの質や組織の持続力を左右すると強く感じています。

――経営方針の中心にある考えをお聞かせください。

私たちは、「最後の1日まで健康で文化的に生きられる世の中を創る」という理念を出発点にしています。

売上や利益の拡大を急ぐのではなく、中長期的な視座から「未来における理想の姿」を描き、そこから逆算して今取り組むべきアクションを明確にすることを重視しています。時間がかかったとしても、ブレることなく確実に、着実に前進することを大切にしています。

日本の医療・産業保健・介護は制度や法体系の違いにより、現場での連携が阻まれる構造があります。その“支援のすき間”を、現場の信頼関係とテクノロジーによってつないでいくことが、私たちの事業推進における本質的な取り組みです。

日々の暮らしの中で、早期に気づき、さりげなく支えられる仕組みを築くこと。これこそが、個人のウェルビーイングを下支えし、理念実現に向けた確かな一歩であると考えています。

製薬会社での気づきと経営への道

――起業を決意されたきっかけを教えてください。

もともと起業志向が強かったわけではありません。前職の製薬会社でMRとして病院を担当していた頃、「もう薬ではどうにもできない」と感じる患者さんと向き合う場面にたびたび立ち会いました。

そのたびに、「もう少し早く気づけていたら」「家族や周囲が何か伝えられていたら」と思うようなケースが頭から離れず、次第に“治療”よりも“予防や未病”に関心を持つようになりました。

そうしたなかで、同じ志を持つ友人に声をかけてもらったことがきっかけとなり、「予防の仕組みを事業として形にする」ことを現実的に考えるようになったというのが、起業を意識し始めた経緯です。

――経営を学び始めた背景は?

社会人3年目の頃、仕事にある程度慣れてきた一方で、直観や勢いだけで成果を出すことに限界を感じるようになり、グロービス経営大学院の単科で学び始めたのが最初の一歩でした。

本格的には社会人4年目に大学院に入学し、平日の夜や週末の時間を使って、仕事と並行しながら経営の基礎を体系的に学びました。当時は起業を意識していたわけではなく、また営業職の実務にすぐ直結する内容ばかりでもありませんでしたが、今振り返ると、経営をするうえで必要な知識を一通り学んでいたことが大きな土台になっていると感じています。

――大切にしている価値観や言葉は何ですか。

大学3年生のときに出会った、「あなたが何気なく生きた今日は、あの人が生きたくても生きられなかった明日」という言葉が、今でも自分の中に深く残っています。

学生時代、DDS(Drug Delivery System)に関連する研究に取り組む中で、人の命や健康に関わる領域で価値を生みたいという想いが芽生えました。それ以来、1日1日を丁寧に生き、後悔のないように過ごすことを意識しています。

もう一つ大切にしている言葉が「Lead the Self」です。立場や役職に関係なく、まずは自分自身が納得して動いているか、背中を見せられているかを常に問い続けています。どんなに口先で良いことを語っても、行動が伴わなければ人は動かない。だからこそ、自分の姿勢そのものを最も説得力のあるメッセージとして示すことを心がけています。

迷いや困難に直面したときほど、自分の意思で選び、動き続ける姿勢が問われます。自らを律し導くことが、最終的には他者にとっての信頼や指針になる——そう信じて、日々仕事に向き合っています。

共感と信頼で築くチーム運営

――組織運営において意識されている点は?

大切にしたいと思っているのは、共通の目的意識を持つこと、そして金銭的な関係性を超えた“共感ベースのつながり”を築くことです。まだ十分にできているわけではありませんが、「なぜこの仕事をするのか」という意志でつながる関係性こそが、長期的な信頼や価値創造の土台になると信じています。

――具体的な取り組みはありますか?

現在、外部パートナーの能力開発やスキルアップを支援する仕組みづくりに取り組んでいますが、まだ試行錯誤の段階です。会社の成長は間違いなく社員やパートナー一人ひとりの力に支えられており、共に成長できる環境をどう設計できるかは、今まさに模索しているところです。

実際には、関わってくださる方々が非常に優秀で、私自身が学ばせてもらったり助けられる場面が多々あります。信頼を前提に、役割を越えて知見を持ち寄れるチームづくりはまだ道半ばですが、その方向性を大事にしています。最終的には、組織というよりも“自律的なプロフェッショナルの集合体”として、しなやかで持続可能な形を実現できるようにしたいと考えています。

縦割りの壁を越え、共創する未来へ

――今後の展望をお聞かせください。

日本の医療・産業保健・介護には、制度上の分断が根強く残っており、データや支援が一気通貫で届かない構造があります。私たちは、そうした“隙間”に光を当て、現場起点で支援がつながる仕組みを構築していきたいと考えています。

特に注力しているのが、医療データと産業保健データを安全かつスムーズに連携させる基盤づくりです。これは一社だけでは成しえない取り組みだからこそ、企業や医療機関、自治体、さらには同じ領域のプレイヤーとも手を取り合う“共創”を大切にしています。

まずは特定地域において、小さく始めて、実感を伴う成果を出すこと。その積み重ねを通じて、自然な形で同様の取り組みが広がっていけば、日本全体の健康支援の在り方にも確かな前進がもたらされると信じています。

――事業の広がりについてはいかがですか。

ありがたいことに、これまでの成長はほとんどが紹介ベースで生まれたご縁によるものです。提携している医療機関の先生方や、士業の方々から他の企業をご紹介いただいたり、これまでご支援したクライアントの人事の方が転職先でも再びお声がけくださるケースも多く、信頼が信頼を生む形でネットワークが広がっているのを実感しています。

また、最近では優秀なインターン生が社外でも活躍し、そこから新たなリードにつながる機会も増えてきました。自然な広がりの中にも、大きな可能性と手応えを感じています。

家族と挑戦が原動力

――大切にしている考え方やリフレッシュ方法を教えてください。

「迷ったらまず行動する」ことを大切にしています。失敗してもいいから一歩踏み出すことが重要だと思います。影響を受けたのはイチロー選手や浅田真央選手といったアスリートで、地道な積み重ねと長期視点を尊敬しています。

リフレッシュはほとんど子どもと過ごす時間です。小さなことに喜ぶ姿に触れると、心が温まり、仕事への原動力になります。

――これから起業を考える方へメッセージをお願いします。

私自身、特別な経験や準備があったわけではなく、正直なところ分からないことだらけの中で起業しました。分からないことや困難も多くありましたが、一緒に起業した仲間に助けてもらい、結果として今の自分があります。

実際にやってみて感じたのは、「完璧に準備が整う瞬間は来ない」ということです。動き出して初めて学びがあり、そこで出会った人や出来事が次の一歩を後押ししてくれます。

もし迷われているのであれば、小さなことからでも一歩踏み出されることをおすすめします。その一歩が、きっと未来を少しずつ形にしていくと思います。

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