人材育成の地平を拓く:コーチングメソッドを応用した唯一の課題解決型コーチングファームが目指す世界

株式会社コーチングフォワード 代表取締役 相川貴志氏

少子高齢化やAIの進化によるビジネス環境の激変に直面する現代。企業の成長を左右するのは、社員一人ひとりの潜在能力を最大限に引き出す「人材育成」です。

株式会社コーチングフォワードは、コーチングとHRサービスを掛け合わせ、個人と組織の成長を加速させる革新的なアプローチを展開しています。

今回は、同社代表取締役・相川氏に、事業への思いと未来へのビジョンについて伺いました。

「コーチング×HR」でレバレッジを最大化する

――御社のビジョンについて教えてください。

私たちのビジョンは「コーチングの力で、その“問い”を前進させる」ことです。

いまや知識が価値の源泉だった時代は過去のものになりつつあります。AIの進化によって、インプットはもちろん、アウトプットすらも代替され始めています。こうした中で人材育成に必要なのは、「どんな知識を教えるか」ではなく、「どんな問いを立てられるか」へと発想を切り替えることなんです。

では、AI時代にプロフェッショナルに本当に求められる力とは何でしょうか?

――その答えこそが「問いを立てる力」だと考えます。AIが無数の知識や解決方法を提示できるからこそ、「何を解くべきか」を定義する力こそが、人間に残された創造的知性であり、新しい価値を生み出す源泉になるのです。

特に不確実性が高い今の時代、ビジネスリーダーには質の高い問いを立てる力がこれまで以上に求められています。でも、外部から与えられる学びだけに依存していては、その力はなかなか育ちません。必要なのは、非連続な成長や変化を生み出すきっかけです。

そこに対して私たち独自のコーチングにより、組織そのものをブレイクスルーさせ非連続な成長を後押ししたいと考えています。

――御社の事業内容と特徴について教えてください。

私たちの事業の中心は「コーチングを活用した組織研修」です。
多くの企業が抱える「研修を受けても行動が変わらない」という課題。その背景には、受講者が“なぜ学ぶのか”を見失っていること、そして学んだ後を支える仕組みがないことがあります。

そこで私たちは、研修とコーチングを融合させた新しいアプローチを取り入れています。

  • 研修前:個別/チームコーチングで受講者の動機や目的を明確にする
  • 研修中:高い視座と熱量を引き出し、思考のブレイクスルーを促す
  • 研修後:振り返りコーチングで行動を定着させ、継続的な変容を支援

この一連の流れによって、学びが「会社に言われたから受けた」で終わらず、自ら能動的に行動に移せるようになります。

研修とコーチング、これらは実は単体での効果は限られると考えています。

一般的な研修は受け身になりがちであり、一方コーチングは目標の伴走はしても行動の加速が難しい。その両者を組み合わせることで、個人の「自己実現”体質”」を育て、組織全体の非連続な成長につなげるのが私たちの特徴です。

単なる研修事業でも、単なるコーチング事業でもなく、その掛け算にある“本質的な行動変容”を実現する。これが私たちの強みであり、クライアントの成長を加速させる原動力になっています。

「ブレイクスルー」を求めたキャリアの転機

――コーチングを事業の柱に据えた経緯をお聞かせください。

新卒で入社した会社では、仕事をそつなくこなしていましたが、大きな成長を実感することはありませんでした。器用に70点は取れるけれど、それ以上に伸びない“平均点の自分”。そんな状態を見抜いた上司から「次のクライアントプレゼンは全部任せた」と無茶な挑戦を投げられたことが、今でも鮮明に残っています。

準備不足のまま空回りし、苦い経験もしましたが、同じ上司から繰り返し「本当はどうなりたいのか」と問いを投げかけられ、初めて自分の潜在的な力に向き合うことができました。この体験が私にとっての大きなブレイクスルーでした。

その後リクルートに転職し、世の中を変えるような大規模なプロジェクトに携わる中で、チームを一枚岩にする難しさを痛感しました。特に産業特有の多重請け構造の中では、一般的なチームビルディングや人材育成だけでは会社を横断した組織全体の本質的な成長に届かない、という課題がより明確になったんです。

突き詰めて考えた結果、答えは「個人個人の内面に働きかけ、変化を促すこと」にあると確信しました。それこそがコーチングであり、この原体験と課題意識が、私が起業しコーチングを事業の柱に据えた理由です。

「全ての人にコーチング」を実装する未来へ

――どんな未来をお考えか教えてください。

コーチングには、その人自身も気づいていない「競争力の源泉」を掘り起こし、磨き上げる力があります。誰もが、顕在化していない価値観や、まだ活かし切れていない強みを持っているんです。私たちはそれを発掘し、まるで体質改善のように「自己実現”体質”」を育てていきたいと考えています。

さらにコーチングのスキルは、コーチングのシーンだけにとどまりません。1on1や評価面談、会議、商談、さらには家族とのコミュニケーションまで、あらゆるシーンで応用できる普遍的な力です。

だからこそ、一人でも多くの方にコーチングを知っていただきたい。そして、自分らしい豊かな人生を切り拓くきっかけにしてほしいと願っています。

――今後の事業展開について教えてください。

私たちは「すべての人にコーチングを実装する」ために、段階的なステップが必要だと考えています。

まず取り組んでいるのは管理職へのコーチング装着です。管理職がコーチングを理解し、日常で使いこなせるようになると、その効果は組織全体に広がります。これが組織変革の第一歩です。

同時に、個人がもっと気軽にコーチングを利用できる仕組みとして「AIコーチング」の開発を進めています。低価格で提供し、一人でも多くの人が早い段階でコーチングに触れ、自己実現の楽しさを体感できるようにすることが狙いです。

次のステージでは、唯一無二のコミュニティの運営に挑戦します。コーチングは個人の思考をブレイクスルーさせますが、個人と個人、企業と企業をつなげて化学反応を起こすには「コミュニティの力」が不可欠です。そこで、人と人が集まり、組織単位で変革を起こす場を創出します。

背景には、AIの劇的な進化があります。わずか1年前には想像できなかったことが現実になり、「AIに仕事が奪われる」という予測が確信に近づいています。2025年現在、AIエージェントは部分的に台頭していますが、近い将来、それらが連携し合い「仕事そのもの」を担う世界が来るでしょう。そのスピードは指数関数的で、人間の想像を超える速さです。

だからこそ私たちに求められるのは、「個人単位で問いを立てる力を磨くこと」、そして「組織単位で化学反応を起こすこと」です。前者はコーチングで、後者はコミュニティで実現します。AIが代替できないこの領域にこそ、私たちは全力で取り組んでいきます。

刺激的なコミュニティが原動力

――経営者としての原動力になっているものは何ですか。

私は今、コミュニティの一員であると同時に、運営する立場にもあります。世の中にはいろいろなコミュニティがありますが、私が大事にしているのは「居心地のよさ」だけではありません。むしろ、刺激的で、思い切った挑戦ができる環境。

それを私は「第3の挑戦の場所」と呼んでおり、原動力になっています。

残念ながら日本の多くの企業では、失敗よりも安定して成果を出し続ける人が評価される傾向があります。その結果、大胆な挑戦よりも着実にこなすことが身についていく。もちろんそれでも成長はしますが、本当のブレイクスルーはなかなか起きません。非連続な成長には失敗の経験が欠かせないのに、本業では打席に立つ機会すら少ないのが現実です。

だからこそ、本業以外で挑戦や失敗ができる場所が必要だと思い、複数のコミュニティを運営しています。

例えば、私が代表幹事を務める「エージェントごった煮会」。ここでは一方的にインプットする場ではなく、参加者と一緒に創り上げることをコンセプトにしています。その結果、場に一体感が生まれ、参加者は「明日から使える学び」や「新しい挑戦のきっかけ」を持ち帰ることができます。ありがたいことにイベントは企画から1週間で定員に達することも多く、熱量の高い仲間がどんどん集まってきています。

――最後に読者にコメントをお願いします。

ぜひ「わくわくする気持ち」や「想い」を大事にしてほしいと思います。

これまで多くの案件に関わってきましたが、どんなプロジェクトでも最終的に成果を大きく左右するのは「人の想い」だと考えています。

非常に優秀な2人のビジネスパーソンに似たような難易度のプロジェクトを任せたとき、結果は全く異なるものでした。2人ともMBAを持ち、スキルも同じレベル。それでも差が出たのは、「なぜこの案件に取り組むのか」「自分にとってどんな意味を持つのか」に想いを込められるかどうかでした。

「やらされている責任感」だけでは突き抜けた成果は生まれません。でも「どうしてもやりたい」「わくわくする」という気持ちを持って取り組むと、想像以上の結果を出せるのです。

これはAIにも通じます。AIは優等生のような能力を発揮しますが、能力があっても人を動かし感動させ、成果を出せるかどうかは別です。そこに「突き抜ける力」はありません。突き抜けられるのは、想いを持って挑戦する人間だけではないでしょうか。

だからこそ、皆さんにもぜひ「わくわくする何か」を見つけて、突き進んでほしいと心から願っています。

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