木材の未来を紡ぐ 三代目社長が語る感謝と縁の経営

図南木材株式会社 代表取締役社長 田之頭隆文氏

鹿児島県で創業79年を迎える図南木材株式会社。戦後復興期に製材業から始まり、現在はプレカット加工や住宅資材全般の供給まで事業を広げてきました。

地域に根差し、木という素材と真摯に向き合い続ける姿勢は、三代にわたり受け継がれています。

今回は三代目の田之頭氏に、会社の現状や経営への想い、そして未来に向けた展望を伺いました。

木材の総合商社として地域を支える

――現在の事業内容について教えてください。

創業以来「木材」という素材に携わり続けてきました。現在の主力は設計図をもとに工場で精密加工を行うプレカット事業です。これにより現場の工期短縮や品質安定化を実現しています。さらに内装材や断熱材なども含め、家一棟に必要な資材をワンストップで供給できる体制を整えています。

――理念やビジョンについてもお聞かせください。

先代からの理念である「社会奉仕」と「社員の幸福と会社の繁栄の一致」を基盤に、現在は「木材活用のスペシャリスト集団」を目指しています。住宅にとどまらず幅広く木材の価値を高めていくことが使命です。

三代目としての決断と地域への感謝

――経営者として歩み始められた経緯をお聞かせください。

父から会社を継いでほしいと言われたことは一度もなく、大学進学を機に関東へ出て技術職に就いていました。転機は父の体調不良でした。その時初めて会社の将来を考え、29歳で鹿児島に戻りました。幼い頃から木に触れて育った経験が、自然と背中を押してくれたのかもしれません。

――大切にしている価値観は何でしょうか。

何より「感謝」です。ここまで会社が続いてきたのは地域のお客様、そして支えてくれた社員のおかげです。その恩に報いるためにも、地元に貢献できる存在であり続けたいと思っています。

――印象に残っている出来事はありますか。

地元の神社の社務所を建て替える際、特殊な木材を加工する大きな仕事を任されました。失敗の許されない緊張感の中、無事に完成できたことは忘れられない経験です。地域の大切な建物に貢献できたことは誇りです。

主体性を育む組織づくりと人材育成

――社員の主体性を引き出すための取り組みはありますか。

「木育活動」という社内横断プロジェクトを立ち上げています。子どもたちに木の魅力を伝える授業や木工教室を社員が主体となって企画し、地域で実施しています。この活動を通じて社員が自ら考え、行動する力を養っています。

――社内の雰囲気づくりで心がけていることは何ですか。

自分が前に出すぎないことです。トップが口を出しすぎると意見が出にくくなりますので、現場でのミーティングや意見交換を尊重しています。

――求める人材像についてはいかがでしょうか。

現状に満足せず、新しい挑戦を恐れない姿勢を持ってほしいですね。「本当にこのままで良いのか」と問い続け、変化を起こしていける人材と未来を築きたいと考えています。

木材の未来を見据えた挑戦

――今後の事業展開についてお聞かせください。

これまで培ってきた木材加工の技術を基盤に、現場の課題解決に繋がるサービスをさらに拡充していきます。建築基準法対応の設計サポートや、工場加工材を現場で組み立てる施工サービスを新たに開始し、資材供給から施工まで一貫して担います。

――業界の未来をどう見ていますか。

新設住宅は減少していく一方で、これからは「量」ではなく「質」が重視されます。快適で安全、そして長く使える住まいを提案し続けることが必要です。

――現在の課題とその対応についても教えてください。

最も大きな課題は社内の世代交代です。そのため、5年前から新卒採用を継続的に行っています。若手が成長し、先輩社員が人を育てる経験を重ねることで、会社全体に良い循環が生まれています。

経営を支える「縁」とプライベートの充実

――経営において大切にしているものは何ですか。

「縁」です。お客様や社員との出会いを大切にし、たとえ退職したとしてもその人の次のステップを応援したい。人との繋がりを超えて広がる関係性を築きたいと思っています。

――プライベートのリフレッシュ方法を教えてください。

ゴルフや家族との時間です。旅行や日常の何気ない時間が、経営に取り組む力の源になります。

――最後に、今後に向けた想いをお願いします。

祖父と父が築いた会社をさらに発展させることが使命です。木材の可能性を広げながら地域に貢献し、次の世代に繋がる持続可能な経営を続けていきたいと思います。

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