株式会社スパアクル 代表取締役 高浪香代子氏
名古屋に拠点を構える株式会社スパアクルは、「講師業」を軸に企業研修や美容業界、通信業界と幅広い分野で活動しています。代表の高浪氏は、自身の経験をもとに「人の内面を整えること」を大切にし、受講者一人ひとりに寄り添う指導を行っています。今回は、会社の現状から経営者としての想い、そして今後の展望までを伺いました。
人の可能性を引き出す事業展開
――現在の事業内容と特徴を教えてください。
当社は「講師業」を事業の核としています。企業研修では新入社員や若手社員を対象に、ビジネススキルの習得に加えて、社会人としての姿勢や心構えを育てることに力を入れています。美容業界では「印象力」に特化したメイク指導を通じて、女性起業家やビジネスパーソンが自信を持ち、自分らしく活躍できるようサポートしています。さらに通信業界では、スマートフォンの活用法や通信費の最適化といった実用的な知識を伝えながら、情報格差をなくすことを目的に「デジタルプランナー」の育成に取り組んでいます。
――企業理念やビジョンについて教えてください。
理念は「人々の可能性を最大限に引き出し、自立を促す」ことです。私自身の経験から、人は誰でも無限の可能性を秘めていると信じています。その可能性を信じ、一歩踏み出す勇気を与えることが私の使命です。ビジョンとしては、単に知識やスキルを教えるのではなく、内面を整えることで自信を持ち、社会で自らの力を発揮できる人材を育成していくことを目指しています。
マイナスから始まった経営者の道
――経営者になられた経緯を教えてください。
もともと専業主婦でしたが、家庭の事情で収入が途絶えたことをきっかけに、子育てと両立できる道を模索しました。接客や営業の経験はあったものの、働き方に制約が多く、最終的に起業という選択肢を選びました。華やかな起業ではなく、まさに「マイナスからのスタート」だったと思います。
――仕事で大切にしていることは何ですか。
「人をエンパワーする存在」になることです。女性やシングルマザーなど、自信を持ちづらい方々に勇気を届けたいと考えています。また、自身の経験を踏まえ、資格を持ちながら活かせていない方々に実践的な学びを提供し、「プロの講師」として活躍できる人材を育てたいと思っています。
共感と応援を重んじる組織文化
――仲間との関わりで重視していることは何ですか。
従業員を雇用する形ではなく、協業する仲間と一緒に事業を進めています。大切にしているのは、それぞれの強みを活かせる環境づくりです。トップダウンではなく、お互いの気持ちややりたいことを応援し合う関係性を築いています。
――組織文化の特徴を教えてください。
「共感と応援」がキーワードです。失敗を恐れず挑戦を歓迎し、互いに刺激を与え合いながら成長していく文化があります。仲間の挑戦を後押しすることが、私自身の役割だと感じています。
プロの講師育成と未来への挑戦
――今後の事業展開について教えてください。
今後は「プロの講師育成」により一層注力していきます。資格を取得しても活かしきれていない方が多い現状を変えたいと思っています。スキルだけでなくマインド面のサポートも行い、それぞれの強みを最大限に活かせる育成を目指しています。単に「話し方」を教えるだけではなく、個々の人柄や経験を武器にできるよう、コンサルティング的な伴走を重視しています。
――業界の動向についてどう考えていますか。
デジタル化やAIの進展は目覚ましいですが、共感や感情に寄り添うことは人にしかできません。だからこそ、講師業にはこれからも人間ならではの価値が残ると考えています。AIが普及しても、人と人が直接関わる時間の価値はむしろ高まるでしょう。その中で「講師業のプロ」が社会でより必要とされると確信しています。
旅と家族がもたらす癒し
――プライベートでのリフレッシュ方法を教えてください。
旅行が好きで、先日は奈良で東大寺の大仏を拝観しました。歴史や文化に触れる時間は心の栄養になります。また、娘と過ごすお茶の時間も大切にしています。日常の会話から気づきや癒しをもらい、次の挑戦への力に変えています。
――読者へのメッセージをお願いします。
どんな状況からでも、自分の内面を整え、一歩を踏み出すことで未来は必ず変わります。ぜひ、自分の可能性を信じて挑戦してみてください。