技術を独占せず、業界全体の発展を願う。工務店の“お助け隊”が描く、災害に強い日本の未来像

株式会社ライフプラステリア 代表取締役 有村 翼氏

「工務店の“お助け隊”です」。株式会社ライフプラステリアの有村代表は、自社をそう語ります。地震対策商材の販売と、構造計算や外皮計算や申請業務の代行を二本柱に、人手不足や制度対応に悩む工務店を支援。根底には「技術を独占せず、広く普及させる」という利他の精神があります。今回は、同社の現状、経営哲学、そして未来の展望を伺いました。

工務店の“お助け隊”としての役割

――現在の事業内容と特徴について教えてください。

事業の柱は二つあります。ひとつは地震対策商材の販売・普及、もうひとつは工務店に代わる構造計算や外皮計算・申請業務の代行です。特に注力しているのが免震住宅で、「地耐協のスーパージオ(SG)工法」や「SMRCのねこ免震」の提案を行っています。SMRCのねこ免震では、木造住宅に30万円程度から導入が可能です。正しい情報を届け、最適な選択肢を提示することを重視しています。

――企業理念やビジョンを教えてください。

創業の原点は「優れた技術を独占せず、広く普及させて地域の安全に貢献する」ことです。災害時に自社の家だけが助かれば良いとは考えず、どの工務店でも使えるよう専門会社を設立しました。一軒でも多くの家を守ることが使命です。

――業界内での強みはどこにありますか。

最大の強みは工務店の“ハブ”として機能できる点です。工務店出身ゆえ現場の課題を理解し、一社ごとに最適な支援を提案できます。さらにベトナムのCADセンターや全国の個人事業主とネットワークを築き、案件に応じて柔軟にリソースを配分できる体制を整えています。

経営者としての歩みと信条

――経営者になられた経緯や印象に残る出来事を教えてください。

免震工法の普及を託されたことが直接のきっかけでした。創業後に強く印象に残ったのは、工務店が想像以上に多くの課題を抱えていたことです。人手不足や知識不足による機会損失などを目の当たりにし、業務サポート事業を拡大する転機となりました。

――仕事において大切にされている価値観は何ですか。

夢は「災害が起きても一軒も家が潰れない地域社会」を広げること。そのため、耐震等級取得は必須として、同じ想いの企業には免震も加えてご提案を行っています。価値観としては「一期一会」と「誠実さ」です。良いものは良い、悪いものは悪いと正直に伝え、納得いただいた上でもしかするんでいただきたいと考えています。

小さな組織で大きな価値を

――社員の主体性をどう引き出していますか。

現在は3名体制ですが、多くの外部パートナーと協力しています。大切にしているのは「友人に胸を張って勧められる会社であろう」という姿勢。自分が担当しなくても会社に任せてくれれば間違いない仕事を提供できる。そのために「最低レベルを引き上げ、仕組みとして業務効率をあげ徹底した品質管理ができないか」を常に考えています。

――社内文化や印象的なエピソードはありますか。

風通しが良く、率直に意見を言える文化です。最近、事務員から「もう仕事を取ってこないでください!」と怒られたこともありました(笑)。現場の声を真っ直ぐに伝えてくれるのはありがたく、今後もこのオープンな関係性を大切にしたいです。

災害に強い未来を見据えて

――今後の展望について教えてください。

短期的には設計代行事業を全国へ展開し、法改正で業務が複雑化する工務店を支援します。中長期的には「SG工法やねこ免震」など新しい免震技術を普及させ、日本の住宅スタンダードを変えていきたいと考えています。目標は3年後に売上10倍。挑戦の連続ですが楽しみです。

――課題は何ですか。

最大の課題は人材です。質の高いパートナーを確保できなければ事業拡大は困難です。紹介やSNSで募集していますが、求めるレベルに達する方は限られています。今後は採用と育成、パートナー連携を強化する必要があります。

誠実さと仕組みづくりを胸に

――経営で大切にしている信条を教えてください。

「嘘をつかない誠実さ」と「再現性ある仕組みづくり」です。属人的なスキルに依存せず、誰が担当しても品質を担保できる仕組みを整えることが責任だと考えています。

――起業を目指す方へのメッセージをお願いします。

「困っているところにしか仕事はない」というのが私の持論です。社会の困りごとを解決する意志なくして事業は続きません。流行に乗るのではなく、誰のどんな課題を解決したいのかという確固たる意志を持つこと。自分のやりたいことと社会の困りごとが重なる場所にこそ、持続可能なビジネスのチャンスがあると信じています。

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