株式会社millionbamboo 代表 伊澤 祥加氏
キャリアコンサルティングやマーケティング支援、そして環境配慮型のカフェ事業という三本柱を展開する株式会社millionbamboo。
代表の伊澤氏は、SEとしてのキャリアを出発点に、デザイン・マーケティング・コンサルティングと多様な経験を積んできました。
その幅広い知見を活かし、「人にも環境にも優しい社会づくり」に挑戦しています。
目次
キャリア支援とカフェ事業を両立させるmillionbambooの三本柱の事業戦略
――現在の事業内容と特徴について教えてください。
当社は「キャリアコンサルティング」「マーケティング支援」「カフェ事業」という三つの柱で展開しています。特にカフェ事業「hibinomame(https://hibinomame.com/)」では、フェアトレードや有機栽培の豆を厳選し、全メニューでカフェインレスも選択できることから、「人にも環境にも優しいカフェ」というコンセプトを掲げています。
コーヒー産地の生産者が正当な対価を得られる仕組みを守りながら、消費者には安心できる品質を提供する。個人店でここまで徹底するのは容易ではありませんが、だからこそニッチながらも強い支持を得ています。
――企業理念やビジョンについてお聞かせください。
社名の由来である「ミリオンバンブー」は、幸福が長く続くという意味を持つ観葉植物です。その名の通り、私たちの事業も人々に長く幸福を届け、社会に貢献する存在でありたいと考えています。
システムエンジニアからマーケターを経て独立に至った伊澤代表の歩み
――どのような経緯で起業されたのですか。
会社員時代はシステムエンジニア、ウェブ制作、デザイン、そしてマーケティングまで幅広い業務を経験しました。その中でキャリアコンサルティングを個人事業として始めたのが独立のきっかけです。
特に株式会社MonotaROでの勤務は印象深い経験です。まだ知名度が低い創業期に参画し、データ分析や販促戦略を駆使してリピーターを増やしていきました。その経験が「データに基づく支援」の基盤となり、今の事業にも直結しています。
――仕事をする上で大切にしている信条はありますか。
「意志あるところに道は開ける」ということわざを信条にしています。困難に直面しても意思を持って行動すれば必ず道は拓けると考えています。加えて、顧客との信頼関係を築くことを常に重視しており、徹底したヒアリングを通じて最適なソリューションを提案するよう心がけています。
少人数体制だからこそ実現できる社員との密接なコミュニケーションと信頼関係
――社員との関わりで意識していることはありますか。
現在、カフェ事業には正社員が在籍しており、私自身も時間が確保できれば店頭に立っています。現場で共に働くことで信頼関係を深め、誰もが主体的に取り組めるよう意識しています。また、フェアトレードや有機栽培といった取り組みの意義を共有することで、仕事への誇りややりがいを実感してもらえる環境づくりを大切にしています。
――社内の雰囲気について教えてください。
少人数ながらフラットで風通しが良い環境です。意見を率直に言える雰囲気を意識しており、現場での課題やお客様の声を共有して改善につなげています。お店のあり方やあるべき姿を共に考え、お客さまと接していると、私自身も事業を通じて社会に貢献できていると実感します。
フェアトレードと有機栽培の普及を目指した多店舗展開と社会的メッセージの発信
――今後の展望についてお聞かせください。
カフェ事業は多店舗展開を視野に入れています。店舗が増えることでフェアトレードや有機栽培豆の消費も増え、生産者への還元にもつながります。また、キャリアコンサルティングやマーケティング支援とも連携し、複数事業の相乗効果を高めたいと考えています。
コーヒー業界は「2050年問題」と呼ばれる環境・生産課題を抱えています。そうした中で、認証付きのコーヒー豆やカフェインレスの需要は高まると予想されます。当社はそのニーズに応えることで、持続可能な社会の実現に貢献したいと思います。
旅行で心身をリフレッシュしながら社会貢献に情熱を注ぎ続ける経営者の姿勢
――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。
旅行が一番のリフレッシュです。異なる環境に身を置くことで新たな視点や発想を得られます。特に温泉旅行はお気に入りですが、忙しさの中でなかなか行けないのが悩みでもあります。
――経営以外で情熱を注いでいることはありますか。
社会貢献への思いです。これまで複数の会社で働き、たくさんのことを学ばせていただきました。自分が身に着けたスキルや知識・経験を活かし、微力ながらも社会に還元していくことで、一人でも多くの方のお役に立つことができればと思いますし、フェアトレードや環境問題への取り組みを通じて、人や地球に優しい消費行動を広げたいと考えています。小さな取り組みが広がれば、必ず未来は変えられると信じています。