小規模事業の承継を当たり前に――実体験から築く新しいM&Aのかたち

株式会社インフィニティライフ 代表取締役 小嶋勇輝氏

中小企業の後継者不足が社会課題となる中、M&A市場は大企業だけのものではなく、小規模事業の承継にも広がりを見せています。株式会社インフィニティライフは、学習塾や不動産業など自身の経験から得た知見を生かし、現場感のあるM&A仲介サービスを展開しています。今回は代表の小嶋氏に、事業への思い、キャリア、未来への展望について伺いました。

小規模事業に寄り添うM&Aサービス

――御社の事業内容と特徴について教えてください。

当社はM&A仲介を行う会社ですが、一般的にイメージされる数十億、数百億規模の大型案件ではなく、もっと小規模な事業承継を支援しています。学習塾や不動産、運送業、建設業など、業種を特化させた仲介を展開しているのが特徴です。

「こんな小さい会社を買ってくれる人はいないのでは」と思う経営者は少なくありません。しかし実際には買いたい人が数多く存在します。私自身が売り手・買い手の両方を経験しているからこそ、経営者の立場に寄り添った具体的な提案ができるのが当社の強みです。

大学時代と警察官時代

――経営者になられた経緯について教えてください。

学生時代から「起業」というものに漠然と興味があり、大学の図書館や本屋で起業に関する本を何となく読んでいました。その時から、将来いつかは自分で仕事をつくりたいという思いがありました。大学卒業後は警察官として3年半勤務しましたが、人の多様な生き方に触れる中で「やはり自分の道を切り拓きたい」と再び起業への思いが芽生えました。

最初は家庭教師のアルバイトから始まり、生徒が増えたことで学習塾を立ち上げました。資金がなく、喫茶店の営業時間外にスペースを借りて授業を行ったのが最初の教室です。その後、他の学習塾を買収して規模を拡大していく中で不動産契約の必要性が生じ、不動産業の免許を取得しました。こうした過程でM&Aを実際に経験し、「承継の選択肢」としての可能性に気づきました。

体験から気づいたM&Aのニーズ

――印象的だった出来事について教えてください。

学習塾を買収しようとDMを送った際、10件に1件ほどの高い割合で反応があったことに驚きました。小規模な事業でも「売りたい」「引き継いでほしい」と考える経営者が想像以上に多かったのです。2017年当時はM&Aがまだ一般的ではなく、承継といえば「廃業」が主流でした。そんな中で小さな塾を売りたい人・買いたい人がこんなにもいると知ったことは、事業の方向性を決定づける大きな出来事でした。

人間性を重視した組織文化

――社員や組織運営で大切にしていることは何ですか。

当社では社員の主体性を引き出すために、月に1度の研修会を行っています。本を題材にディスカッションを行い、考え方を共有する場を設けています。また「人間性評価」を導入しており、掃除や勉強の姿勢、仕事の依頼や受け方など、日々の行動を基準に点数化し、フィードバックしています。

仕事のスキルは努力すれば身につきますが、人間性は変わりにくい部分です。小さな行動の積み重ねを評価し合い、成長につなげることが組織文化になっています。社員に求めるのは素直さや気づきの力。単なるタスク処理ではなく、「相手を思いやる行動」を取れる人材を大切にしています。

旅行で得る非日常のリフレッシュ

――プライベートでのリフレッシュ方法はありますか。

月に1回は旅行に出かけています。沖縄や山梨など、非日常を感じられる場所を訪れると「自分は小さなことに悩んでいたな」と気づき、気持ちを切り替えることができます。特に沖縄は海と空気感が魅力で、仕事に向き合うための大切な時間になっています。

非日常を体験することでインスピレーションを得られ、日常の経営判断にも良い影響を与えてくれると感じています。

中小企業の承継を当たり前にする未来へ

――今後の展望をお聞かせください。

当社のビジョンは「中小企業の承継を当たり前にする」ことです。まだまだ中小企業の経営者にとってM&Aは「自分の会社には関係ない」「自分の会社は赤字だから難しい」と思われがちですが、私たちは「小規模でも承継できる」という前例を積み重ねたいと考えています。

直近では、対応業種をさらに広げ、より多様な事業の承継を支援していきます。社会的に見ても、廃業ではなく承継という選択肢を広げることは大きな価値を持ちます。そのために社員にも「絶対にこの会社を売るんだ」という熱意を持ってもらい、経営者を尊敬する気持ちを大切にしたいと思っています。

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