株式会社ゴスペルミニストリーS.C.A 代表取締役 山本 真一郎氏
兵庫県・宝塚市を拠点に、地域に根差した音楽事業を展開する株式会社ゴスペルミニストリーS.C.A。創立から20年以上にわたり、音楽活動を通して人と人とをつなぎ、地域に活力をもたらしてきました。1996年、16歳でゴスペルピアニストとしてデビューした山本代表は、2003年に同社を設立。今回は、そんな山本代表に、創業の背景や事業への想い、そして今後の展望について伺いました。
世代を超える音楽教育とコミュニティ創造
――まずは御社の事業内容を教えてください。
弊社は、主に音楽教室ならびにイベントの企画運営を行っている会社です。関西を中心に全国各地で事業を展開しており、子どもから大人まで幅広い世代の方にご愛顧いただいています。
音楽教室においては、キリスト教を土台としたゴスペルコーラスの歌唱指導をはじめ、専門的なボイストレーニング、ピアニスト育成に特に力を入れています。
またイベント関連では、地域の祭りや商業施設、学校などと連携し、音楽を通じたコミュニティづくりをお手伝いしています。単なる余興ではなく、「その場に関わる人たちが主体的に楽しめる空間」をデザインすることを意識しています。
ゴスペルとの出会いによって拓かれた未来
―― もともと音楽の道を志されたきっかけは何だったのでしょうか。
高校1年生の秋にゴスペルピアニストとしてスカウトを受け、デビューしたことが大きなきっかけだったと思います。
今までは賞を獲得することや人から評価されることを目標としていた私にとって、神の愛を奏でる音楽との出逢いは、あまりにも衝撃的でした。
大学入学と同時に、大阪のとあるゴスペルミュージックスクールの講師を務めることに。このことを皮切りに、企業、教会、学校はじめ、さまざまなクライアント様よりコーラス指導やピアニストとしてのご依頼が激増。
大学3回生の時、旺文社発行の「蛍雪時代・創刊70周年」の今月の大学生コーナーにて特集を組んでいただき、自身の今後の歩み方について考える際、
「私はこの道で生きる」と決意し、現在に至ります。
音楽を愛し、人を大切にする仲間とともに
――現在の組織体制や活動の特徴について教えてください。
2020年にビジネスモデルを再構築。現在は非正規雇用のスタッフや講師、サポーターの方々と共に活動を展開しています。大きな組織ではありませんが、音楽を愛し、人を大切にする仲間たちが携わってくださっていることが最大の特徴であり、最大の強みです。
迅速な意思決定や明言が必要な場合を除き、ボトムアップの組織運営を実施。一人ひとりの意思・意見を尊重しつつ、フラットな関係で物事を進めていくのも、弊社の特徴の一つです。
新たな価値の創造に向けて
――これからの展望についてお聞かせください。
弊社の今後の展望は、さまざまな分野で活躍する個人・企業様とコラボレーション企画を行い、新たな価値や独自のアイデアを創出していくことです。
現在すでに「芸術と食」をテーマとした掛け合わせプロジェクトを実現すべく、水面下で進めています。もしこのプロジェクトが実現すれば、より多くの方々に「ココロとカラダがよろこぶ時間と空間」をご提供できると確信しています。
仕事もプライベートの一部
──プライベートではどのように過ごされていますか。
我が家には子どもが4人(大学生、高校生、中学生、小学生)いますので、仕事以外の時間は、家事や子ども関係の行事でほぼ埋まっています。たまに息抜きを兼ねて、一人でランチをしたり、カフェに足を運ぶこともあります。
私にとって現在の仕事は自分の好きなことであり、10代から情熱を持って取り組んできたライフワークのため、仕事もプライベートの一部と捉えることもできるかもしれません。
共鳴する心が、未来を拓く
── 最後に、読者へのメッセージをお願いします。
私たちは、誰かとつながることにより新たな世界を生むことができます。自分だけであれば「点」ですが、誰かとつながれば「線」が、3人以上とつながれば「面」が生まれます。
共鳴、それは自分とは違う性格、能力、思考を持った人とつながり、互いに影響を与え合うこと。令和の時代に入り、ますます個人主義化が進み、共鳴する機会が失われているように思います。
弊社は音楽を通して人と人が出逢い、互いに共鳴し合える居場所を、新たな方法で創出していくことを目指します。是非、共鳴しましょう。
そして新たな未来を一緒に拓いてまいりましょう。