豊川から世界へ 「食べるサプリ」キクラゲの挑戦

株式会社木耳のお店 代表取締役 喚田 恵子 氏

愛知県豊川市に拠点を置く株式会社木耳のお店は、キクラゲを通じて新しい食文化を提案しています。就労支援の一環として始まったキクラゲ栽培・販売事業は、今や「農福連携」の象徴として注目を集めています。

栄養価が高く「食べるサプリ」と呼ばれるキクラゲを、スイーツというユニークな形で広める取り組み。代表の喚田氏にその背景にある想いと、今後の展望について伺いました。

栄養豊富なキクラゲを広めるための工夫

――現在の事業内容について教えてください。

弊社はキクラゲの栽培・販売に加え、加工品の開発や甘味処の運営を行っています。特に注目いただいているのが、キクラゲを使ったスイーツの提供です。もともと就労支援の一環として障がいのある方々と取り組みを始めましたが、栄養価が高いキクラゲを「もっと身近に食べてもらいたい」と考えたのがきっかけです。

ただ、キクラゲ単体の販売は意外と難しく、そこで思いついたのがスイーツとして提供することでした。甘味処を通じて「こんな使い方があったのか」と驚いていただき、普段の食生活にも取り入れてもらえるようになりました。現在では豊川市の消費量が全国トップクラスではないかと思うほど広がり、地域イベントやスーパーでも多くの方に手に取っていただいています。

「真直ぐに愉しむ」理念に込めた想い

――企業理念についてお聞かせください。

理念は「真直ぐに愉しむ」です。これは素直に嘘をつかず、自分から楽しむ姿勢を大切にしようという想いを込めています。「楽しい」だけでなく「愉しい」という字の通り、主体的に楽しむことを重視しています。

障がいのある方もそうでない方も、皆が楽しみながら働ける環境をつくることが大切です。農福連携という取り組みを通して、それぞれの個性や能力を生かしながら、社会に貢献できる会社を目指しています。

責任を引き受けるために選んだ経営者の道

――経営者になられたきっかけを教えてください。

もともと就労支援の会社でキクラゲ事業を担当していましたが、「自分で責任を取りたい」と思うようになりました。会社員として働くと、自分の発言や行動が組織全体に影響してしまいます。特に障がいのある方と共に働く中で、もし自分の言動が原因で彼らに偏見の目が向けられるのは嫌でした。社長であれば失敗しても自分が責任を取れる。そう考え、経営者として独立することを決意しました。

――仕事をする上で大切にしている価値観は何でしょうか。

関わる全ての人がハッピーでいられる環境をつくることです。お客様、一緒に働く社員、取引先の皆様など、関わるすべての方に感謝を持ち、笑顔で働ける関係を大切にしています。悪口を言わない人と一緒に仕事をしたいし、自分もそうありたいと思っています。

感謝を基盤にした組織づくり

――社員との関わりで重視していることは何ですか。

私は苦手なことの方が多いので、社員の行動一つひとつに感謝の気持ちでいっぱいです。特別なルールを設けるのではなく、自主性を尊重し、思ったことを行動してもらえる環境を大切にしたいと思っています。

――社内コミュニケーションで意識していることはありますか。

社員から上がった意見や問題にきちんと対応することです。まだ小さな会社だからこそ、一顔を合わせて話ができ、心の距離も近い。日常の中で自然に信頼関係が築かれていると思います。

「ネクストタピオカ」へ キクラゲの未来

――今後の事業展開についてお聞かせください。

目標は「日本一のキクラゲ農家」になることです。現在は甘味処や加工品の販売が中心ですが、今後はオンライン販売にも注力し、全国に広めていきます。いずれはタピオカのようにブームを起こせるような「ネクストタピオカ」として定着させたいです。

――直面している課題は何でしょうか。

一番は収穫量を増やすことです。ハウス建設には資金がかかり、人手も必要です。先輩のお力を借りながら若い人材をどう確保するかが今後の課題になります。ただ、これまでも多くの縁に恵まれてきましたので、時間やコストの課題も少しずつ解決できると考えています。

「笑ってハッピー」を追求する経営哲学

――リフレッシュ方法は何でしょうか。

お酒を飲むことや、子どもと出かける時間が大きな癒しです。仕事が趣味のようになっていますが、家族との時間はかけがえのないものです。

――最後に、経営における信条を教えてください。

大切にしているのは「挨拶&笑顔でハッピー&感謝」です。あの人ほんといつも馬鹿ばっかりだけど楽しそうだし、いつも笑ってるなって思ってもらえるような存在。そしてそんな仲間を増やすこと。いつかそれが連鎖して、関わる方々が少しでも愉しむことに罪悪感を感じず笑顔になれたり楽しく過ごせたら素敵だと思います。仕事も遊びも。それは健常者とか障がい者とかそういう枠組みに当てはまらない一緒に働く方、関わる方すべてに連鎖したら最高に幸せなことだと思います。そしたらその時はきっとキクラゲ日本一になっていると思います!周囲の方への感謝の気持ちを忘れずに、これからも挑戦を続けたいと思います。

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