ミッドワールド 代表取締役 潮田 徹氏
「働く時間を減らし、利益を最大化する」。一見矛盾するようなこのテーマを経営哲学に掲げるのがミッドワールドです。中小企業や個人事業主を対象に、マーケティングコンサルティングやDX化支援を提供し、効率化によって自由な時間を創出することを目指しています。代表の潮田氏に、事業の特徴やご自身のキャリア、そして未来の展望について伺いました。
売上効率×業務効率で“自由な時間”を増やす
――現在の事業内容と特徴を教えてください。
当社はマーケティングコンサルティングとDX化支援を提供しています。「売上向上の効率化」と「業務効率化」の両面から支援するのが特徴です。高額な投資に頼らず、在庫管理をスプレッドシートで仕組み化するなど、現実的で効果の出る提案を行います。
――企業理念・ビジョンは何ですか。
「働くこと」と「仕事」を混同しない、という考えです。継続課金型サービスや自動化で、現場での稼働を最小化しつつ、価値を提供し続ける仕組みを追求します。従業員を増やすより、仕組みで自由時間を最大化する方針です。
――強みはどこにありますか。
技術とマーケの両視点で、売る仕組みと事務の省力化を同時に設計できる点です。成果は“売上”だけでなく、クライアントの“自由時間”として返るよう設計します。
SEから独立へ、転機は「売らない」営業
――経営者になられた経緯を教えてください。
SE時代の長時間労働と非効率に疑問を持ち独立。自らEC運営でマーケを学び、コンサルへ転身しました。
―これまでのキャリアの中で、特に印象に残っている経験や出来事はありますか。
独立初期3年は苦戦しました。原因は“売り込む営業”の限界。そこで「課題を解き、相手から『それください』と言われる状態」を目標に転換。以降、提案の質と受注率が大きく変わりました。
――お仕事をされる上で、大切にしている目標や価値観について教えてください。
自分が手を動かさず回る仕組みを作り、それを中小企業にも展開することです。効率的に働き、自由時間を増やせる人を一人でも多く増やしたいです。
最小人数で最大成果、パートナーと磨く自律性
――現在の体制は。
社員は置かず、業務委託パートナーと推進しています。責任やスピード感のズレを最小化し、成果に直結する連携を重視しています。
――主体性をどう引き出しますか。
もし採用するなら「自律×目標達成」を徹底します。無駄な会議を排し、タスク定義と記録ベースのコミュニケーションで、個の生産性を最大化します。
――一緒に働く仲間に求めたい資質やスキルについても教えてください。
自ら課題を見つけ解く人。効率・自動化への関心が高く、学び続ける姿勢を持つ人です。パートナーでも、期待値を超える提案が上がる瞬間が一番嬉しいですね。
仕組み化・定額化・AEO時代への適応
――これから取り組んでいきたい事業や、新しい挑戦についてお聞かせください。
継続課金型のサービス/ツール開発に注力します。自動化とパッケージ化で少人数でも広く支援できる体制を整えます。あわせて、経営者向けのセミナーや勉強会で“考え方の土台”も提供します。
――業界の動向をどのように捉え、将来をどのように見据えていらっしゃいますか。
AIの進化でSEOはAEO(AI最適化)的文脈に移ると見ています。10年後も通用するとは限らない前提で、常に最適解を取り込み続ける設計が必要です。
――直面する課題と対策は現在直面している課題と、それを解決するために進めている取り組みについても教えてください。
課題は顧客数の拡大。紹介の強化とイベント接点の増加で“価値先行”の導線を作ります。コンサルの8割はコーチングだと捉え、経営者の意思決定そのものを強くします。こうして“働く時間は短く、利益は最大”という状態を、より多くの現場で標準化していきます。
自由を軸に、シンプルに整える
――経営を続けるうえで、最も大切にしている価値観や信条は何でしょうか。
最重要は「自由」。最小の労力で最大の成果を設計し、余白の時間を自分のために使えるようにすることです。
――お仕事以外の時間は、どのようにリフレッシュや気分転換をされていますか。
日課は散歩。人と話す機会は必要最小限にし、静かな時間で思考を整えます。趣味は多くありませんが、一人で黙々と作る時間が最大のリフレッシュです。
――読者へのメッセージをお願いします。
「まずは一つ、面倒を仕組みに置き換える」——それだけで、今日の1時間が明日の自由に変わります。私たちは、その最初の自動化から並走します。次に置き換えるのはどの業務か、一緒に選びましょう。仕組みが回り始めた先に、短時間で高収益な働き方が“普通”になる未来を、一緒に作っていきます。

