未来を形にするデザイン力——スタジオKH-iD 林田代表が語る「伴走型デザイン」の価値

KH-iD合同会社 代表 林田 浩一氏

トヨタ系のデザイン部門でキャリアを積み、独立後はフェラーリやBMWのカスタマイズから電動車椅子や伝統工芸とのコラボレーションまで幅広く手がけるスタジオKH-iD。単なる見た目の美しさではなく、企業の「らしさ」を形にする伴走型デザインで、数々のアイコニックな製品を世に送り出してきました。今回は林田代表に、事業の強みや経営哲学、そして未来への展望について伺いました。

伴走するデザイン事務所としての強み

――御社の事業内容と特徴について教えてください。

うちは自動車やモビリティを中心に、工業製品のデザインやブランディングを行っています。特徴は「上流から量産まで伴走する」点です。単なる意匠デザインにとどまらず、商品企画から設計者との調整、量産段階の品質改善まで一気通貫で関わります。中小企業のお客様が多く、自社製品を初めて開発するケースもあるため、技術的な特徴をデザインに落とし込み、営業ツールとしても機能する製品づくりを意識しています。

――一番の強みはどこにありますか。

アイコニックでフラッグシップとなる製品を作ることです。企業の存在感を示し、語れる武器となるコンセプトづくりに強みがあります。

ダイハツから独立し築いたキャリアの道

――これまでのキャリアや独立の経緯をお聞かせください。

大学卒業後、トヨタ系の自動車メーカーであるダイハツ工業のデザイン部門に入りました。トヨタ系はデザイナーが商品企画から量産まで深く関わるため、ものづくりの全体像を経験できました。10年働いてクルマの作り方が理解できた時点で、新しい挑戦を求めて独立しました。ちょうど3Dプリンター技術が出始めた時期で、少量生産やカスタマイズといった領域でのクルマづくりの世界に可能性を感じたことが大きかったです。

――経営で大切にしている価値観は。

関わる企業のクリエイティビティを引き出すことです。単に外注でデザインを提供するのではなく、お客様自身が「自分たちらしい商品は何か」を語れるように問いかけを重ねています。その結果として製品が世に出るのが理想です。

一人で動かす組織の柔軟性

――組織運営や社員との関係について教えてください。

現在は一人で会社を運営しています。経理や事務はクラウド会計ソフトを使えば効率化できますし、案件ごとにパートナーと協力する体制を取っています。その分、お客様との関わりは密ですし、依頼をいただければ上流から最後まで責任を持って伴走しています。

――お客様との関係性はどのように築かれていますか。

多くは紹介や口コミから始まります。一度ご一緒すると長い付き合いになることが多いですね。例えば電動車椅子メーカーとは10年以上の関係が続いています。

未来を切り拓くモビリティと伝統工芸の挑戦

――今後の展望をお聞かせください。

モビリティ関連は引き続き力を入れていきたい領域です。人が「自由に移動できる」ことは人生の質に直結するからです。また、伝統工芸とのコラボレーションも挑戦したい分野です。日本の伝統工芸技術は世界に誇れるものですが、時代に合わせたデザインや商品展開が不可欠です。デザインを通じて次世代につなぐ橋渡しができればと思っています。

さらに、デザインを経営の中心に置く考え方を広めたいと考えています。デザインは単なる見栄えの調整ではなく、企業の哲学や方向性を可視化する経営ツールです。中小企業ほど「自分たちらしさ」を外部に表現する手段が限られるため、デザインの力で存在感を高めることができます。これからも国内外の企業と共に、新しい産業や文化を形にしていく挑戦を続けたいと思います。

写真と散歩で培うリフレッシュと発想

――プライベートの趣味やリフレッシュ方法は。

横浜の山下公園が近いので、夕方にカメラを持って散歩しています。クルーズ船や街の建築物など、面白い形を見つけるのが好きです。写真はInstagramにも投稿しています。散歩で得た視点が仕事のアイデアにつながることも多いですね。

――最後に読者へのメッセージをお願いします。

デザインは単なる装飾ではなく、企業の未来を形にする経営ツールです。新しい挑戦を志す企業と共に、これからも存在感のある製品づくりに挑み続けたいと思います。

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