生きやすい世の中を作りたいーー福祉とビジネスをつなぐ挑戦

株式会社ケアバンガード 代表取締役 永正 崇文 氏

訪問介護事業を主軸としながら、社会課題の解決にビジネスを通じて挑戦する永正氏。「汗をかいた人が報われるべき」という信念のもと、生きやすい世の中を目指して事業を展開しています。そんな同氏に、起業の原動力や経営哲学、今後の展望について伺いました。

働きやすさを追求した訪問介護

――御社の事業内容について教えてください。

弊社のメイン事業は訪問介護です。ご利用者様が住み慣れた自宅で生活を続けられるよう支援するサービスを提供しています。

――事業の特徴はどのような点にありますか。

「いかに従業員にとって働きやすい環境を構築するか」を追求している点です。介護業界は国が報酬を定める公定価格制のため、どこの会社で働いても報酬に違いは生まれないんですね。そのため、何よりもまずはスタッフが気持ちよく、自身の担当業務に集中できる環境を作ることを最重視して会社を運営しています。

「少しでも生きやすい世の中作りに貢献したい」という思い

――創業の経緯を教えてください。

原点にあるのは、福祉系の大学在学中に障害のある方の社会参加を支援するNPOに携わったことです。そこで障がい者の方々と触れ合う中で、彼らを支援したいという思いを持つようになりました。

卒業後は、障がい者の方が生活する施設に就職し、スタッフ業務を行い、その後、法人本部に異動となり、企画業務を担当します。具体的には老人ホームや保育園など新規施設の立ち上げに際するファイナンスや用地の取得、建設工事の入札、住民説明会、工事の現場定例会への出席、行政への届出、備品発注、地鎮祭や竣工式の実施などその他諸々の社内外の調整などの仕事をしていました。

そんな中、次第に「自分で好きなことをもっと自由にしたい」という思いが強くなり、当時在籍していた法人グループが起業を応援する風土もあったことから、独立を決意しました。自己資金でのスタートだったため、まずは資金負担の少ない訪問介護から事業をスタートさせ、少しずつやりたかった社会課題の解決に取り組んでいる状況です。

――仕事の原動力はどのような点にありますか。

根幹にあるのは、大学時代に出会った障がいのある方々の「もっと生きやすい世の中になってほしい」という切実な声です。行政の支援はどうしても制度という枠組みの中のことしかできないんですね。しかしそこには必ず現実の状況とのギャップが生じてしまう。だからこそ、私たちは制度の隙間にある人々の思いに応えたい。誰かと約束したわけではありませんが、「少しでも生きやすい世の中を作ることに貢献したい」という思いがずっと自分の中にあります。

汗をかいた人が報われる組織づくり

――組織運営で意識されていることは何でしょうか。

最も大切にしている価値観は「汗をかいた人が報われるべきだ」というものです。頑張って働いてくれているのに、最低賃金で「頑張ってください」では報われないじゃないですか。個人個人の能力値は現実としてありますが、日の目を見ない人や、外に発信するのが難しい人々にもきちんと光を当てたいんです。

――何か具体的に取り組まれていることはありますか。

「現場スタッフこそがエグゼクティブ」と私は考えています。ご利用者様と相対する現場のスタッフこそがケアに関する最終決定者であるという方針を採用しています。緊急時やマニュアルに規定のない対応が必要な場面が特にそうですが、「現場にいる人が一番良いと思った対応をしてください」と裁量権を与えています。

障がい者アートのプラットフォーム

――今後の事業展望を教えてください。

中長期的なビジョンとして構想しているのは、障がい者アートを核としたプラットフォーム作りです。芸術的な才能を持ちながらも作品を世に発信したり、十分な報酬を得る機会が少ない障がい者の方は大勢いらっしゃいます。そうした方の活躍の場を作るために、広告代理店や障がい者の就労支援事業所、さらには自治体とも連携し、彼らのアートを企業や社会に広く活用してもらい、正当な対価や報酬につながるような仕組みを確立したいと考えています。

――乗り越えるべき課題としてどのようなものがありますか。

常に人手不足がついて回る業界であり、また後ろ盾となる企業や組織もないため資金調達も常に意識し続ける必要があります。これらの課題を解決するためにも「使えるものは何でも取り入れる」つもりです。外国人材の活用や、業務効率化のためのAI導入、消耗品は安価なものを仕入れるなど、あらゆるコストを削減していく想定です。

そして最も重要なのは柔軟性です。国内にとどまらず海外との取引も視野に入れ、常に変化に適応できるような経営を目指していきます。目の前の課題解決のために常にアンテナを張り、フットワークを軽くすることが今後の成長に不可欠だと考えています。

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