子どもと母親、双方の笑顔を支える「フィルセラピー」という新しい支援の形

一般社団法人 発達障がい育児母親サポートネットワーク 代表理事 鶴田 里美氏

発達障がいのあるお子さんとそのご家族を支援する「一般社団法人 発達障がい育児母親サポートネットワーク」。
代表の鶴田里美さんは、「お母さんの笑顔が子どもの成長を支える」という理念のもと、親子の絆を育む“フィルセラピー”を通じて全国に活動の輪を広げています。
母親支援というこれまでにない分野を切り拓く鶴田さんに、法人設立の経緯や今後の展望について伺いました。

発達障がい児と家族に“寄り添う支援”を

――まず、法人の設立背景や事業内容について教えてください。

当法人は、知的・発達障がいをもつお子様とそのご家族のサポートを目的として、2019年に設立しました。世の中には子どもへの支援事業は数多くありますが、家族――特にお母さんの支援を専門に行う機関はまだ少ないのが現状です。
私たちは「お母さんの笑顔が子どもの成長を支える」という理念のもと、家族支援を中心に活動しています。なかでも「フィルセラピー」という独自の手法を取り入れ、親子の触れ合い方をお伝えしています。これは、発達障がいのある子どもたちが抱っこや手つなぎといったスキンシップを苦手とする傾向に対して、自然な触れ合いを促すセラピーです。親子の信頼関係や愛着形成を助けることで、家庭の中に穏やかな時間を取り戻すことを目指しています。

個人事業から法人化へ――広がる支援の輪

――法人化に至った経緯をお聞かせください。

もともとは私自身がタッチセラピーの資格を取得し、個人でレッスンを行っていました。すると、同業のセラピストの方々から「どうやって仕事として成り立たせているのか教えてほしい」という声を多くいただくようになったんです。そこで、学びたい方に体系的に伝えられる場をつくろうと考え、法人化を決意しました。

NPOにすることも検討しましたが、立ち上げ時は規模がまだ小さく、柔軟に活動できる一般社団法人の形を選びました。現在は全国に約15名のセラピストが在籍し、地域に根ざした活動を展開しています。コロナ禍では対面レッスンが難しい時期もありましたが、オンラインレッスンや児童発達支援・放課後等デイサービス事業所へのプログラム導入など、活動の幅を広げながら乗り越えてきました。

絆を深める支援で、現場を支える

――事業のターゲット層や支援体制について教えてください。

対象は発達障がいのお子さんのご家族、そして支援者の方々です。フィルセラピーを通して、親子のコミュニケーションを支援するだけでなく、支援者自身もお子さんと信頼関係を築きやすくなります。施設における支援の質を高めることにもつながるため、支援者研修として導入されるケースも増えています。

行政との連携については、千葉市のセンター機能を持つ施設でプログラムを採用していただいており、今後は他地域への展開も視野に入れています。特に行政機関との協働はハードルが高い部分もありますが、センターに導入されることで地域全体の事業所へ広がる可能性もあるため、粘り強くアプローチを続けています。

未来を見据えた構想――“遊び”と“安心”が共存する場づくり

――今後の展望や目指しているビジョンを教えてください。

3年後には、フィルセラピーが全国の療育センターや事業所に広く導入されることを目標としています。最終的には、障がいのあるお子さんと家族が“安心して遊べる場所”をつくりたいと考えています。

現在、株式会社ボーネルンド様のご協力を得て、貸し切りイベントを開催しています。普段は外出が難しいお母さんたちが「ここなら連れて行ける」と笑顔になる瞬間がとても印象的でした。将来的には、遊び場に加え、レストランや宿泊施設を併設した複合施設を運営し、家族が心からリラックスできる空間を実現したいと思っています。

旅行がくれる、心のリセット

――リフレッシュの方法について教えてください。

旅行が一番のリフレッシュですね。もともと航空会社に勤務していたこともあり、海外が身近な存在でした。最近では、発達障がい児を持つご家族を対象にハワイ旅行の同行サポートも実施しています。現地の知人の協力を得ながら、安心して滞在できる仕組みを整えています。お母さんやお父さんにとっても、旅行は心を解放できる貴重な時間。今後も、そうした非日常の体験を届けていけたらと思っています。

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