実践で磨く経営支援――中小企業に寄り添う伴走型コンサルティングの原点

AsaBeeコンサルティング株式会社 代表取締役 池田 真吾氏

AsaBeeコンサルティング株式会社は、中堅・中小企業を対象に「事業拡大」「事業再生」「事業継承」「事業創出」の4領域を軸とした経営支援を行うコンサルティングファームです。代表の池田真吾氏は、これまで数多くの企業再生プロジェクトを手がけてきたプロ経営者としての経験を活かし、実務に即した“伴走型支援”を強みとしています。本記事では、池田氏に設立の背景や経営への想い、今後の展望について伺いました。

事業再生と創出を軸に中小企業を支援

――事業内容について教えてください。

当社は「事業拡大」「事業再生」「事業継承」「事業創出」の4領域を軸に、中小企業の経営課題解決を支援しています。特に再建においては、企業の本質的な価値を見極め、それを磨き直す視点が欠かせません。事業の「再生」と「創出」を両輪で進めることこそが、企業の持続的な成長を実現する鍵だと考えています。

――事業再生を行う上で大切にしている考え方はありますか。

「業績が好調なときこそ、課題を見落としやすい」という認識を持つことです。私は、業績が良い時こそあえて課題を抽出しようとする姿勢こそが、経営の安定に不可欠だと考えています。好調な勢いに甘えず、自社の弱点と向き合い続けることが、長期的な成長を支えるのです。

プロ経営者としての経験と独立のきっかけ

――今の会社の代表になられた経緯を教えてください。

ファンド案件で複数の企業再生を手がける中で、「これまでの経験を体系化し、より多くの企業の力になりたい」という想いが強くなったのが独立のきっかけです。2025年2月にAsaBeeコンサルティングを設立しました。

――会社を立ち上げる際に、印象に残っている出来事はありますか。

設立準備と同時期に、趣味のキックボクシングで肉離れを起こし、しばらく外出できない時期がありました。図らずも得た静養期間にじっくりと自分と向き合い、オンラインで会社設立の手続きを進めたことが、私にとって大きな転機となりました。物理的に“立ち止まる時間”を得たことで、自らのキャリアを見つめ直し、ゼロから事業を立ち上げる側に回った意味を深く実感できたのです。

――独立して感じた変化はありますか。

これまでは企業の代表として、いわば“会社の信頼”を築く立場でした。しかし独立した今は、“池田真吾”という一個人の信頼をゼロから積み上げる段階にあります。これは私にとって、経営者としての原点を見つめ直す貴重な機会となっています。

伴走型コンサルティングで実行支援を強化

――今後の事業展開や目指す会社像を教えてください。

目指しているのは、「従来のコンサルティング会社の枠にとらわれないコンサルティング会社」です。多くのコンサルティングが提案や分析で終わる中、私は「実行まで徹底的に伴走する支援」にこそ価値があると考えています。机上の論理ではなく、現場で結果を出すこと。その地道な積み重ねが、真の信頼を生むと確信しています。

――新規事業の計画があれば教えてください。

現在、特に力を入れている構想が2点あります。一つは、ビジネスパートナーと協業する「地方創生ファンド」です。 地方には、優れた技術やサービスを持ちながらも後継者不足に直面する中小企業が少なくありません。そうした企業の事業をファンドを通じてM&Aで引き継ぎ、意欲ある若手実業家を経営者として登用します。そして私自身が、彼らの経営に伴走支援する仕組みを構築する計画です。もう一つは、私の強みである「事業再生」のノウハウを、これからの時代を担う若手経営者たちに還元することです。そのために、小規模で実践的な塾形式の「学びの場」を立ち上げたいと考えています。

――今後の課題について教えてください。

最大の課題は「組織づくり」です。1人社長としてスタートしたため、事業の幅が広がるにつれてリソース面の限界を感じています。とはいえ、従来のように社員を雇用して組織を拡大するのではなく、高い専門性を持つ外部人材と協働しながら、柔軟なチーム体制を構築していきたいと考えています。

フリーランスとの連携でつくる柔軟なチーム体制

――今後の組織体制はどのように考えていますか。

固定的なピラミッド型組織ではなく、フリーランスや業務委託など、特定の分野で卓越した専門性を持つ人材と連携する形が理想です。それぞれが得意領域を持ち寄り、案件ごとに最適なプロジェクトチームを編成して課題解決にあたる。いわば「コンサルティング版アベンジャーズ」のようなプロフェッショナル集団です。変化の速い時代においては、こうした柔軟で機動力のある体制こそが、最大の競争力になると確信しています。

経営の軸に据える3つの原則

――経営者として大切にしている価値観・原則はありますか。

私は、経営の軸として3つの原則を大切にしています。「超利他的利己主義」「本質的価値の再生こそ、進化」「クリエイティブファースト」です。

  • 超利他的利己主義:真に他者のために動くには、まず自分自身の実力を高めることが必要である。
  • 本質的価値の再生こそ、進化:新規事業に飛びつくより、今ある本業の価値を磨き直すことこそが真の進化につながる。それを行ってこそ新規事業も活きるということ。
  • クリエイティブファースト:どんなに優れたサービスも、伝え方や見せ方を誤れば、その価値は届かない。

この3つを常に意識し、経営の軸に据えています。

企業の原点を磨き直すことが、未来への一歩になる

――中小企業の経営者や起業を目指す方々へメッセージをお願いします。

自分の業を否定してしまうことになってしまいますが、私は本音を言えば、「経営コンサルに頼らなくてもいい経営」を実現してほしいと願っています。外部に依存せずとも、自社の強みと課題を深く見つめ直し、経営の「軸」を立て直すことこそが理想です。

企業には必ず、社会における存在意義や役割(=原点)があります。その原点にもう一度立ち返り、本業の価値を徹底的に磨き上げることが、再生と進化への最も確かな第一歩です。

新しいことを闇雲に始めるより、今ある“強み”を最大化すること。その積み重ねこそが、変化の激しい時代を生き抜く、最も確かな道だと信じています。

関連サイト

    お問い合わせ内容
    氏名
    会社名

    ※会社・組織に属さない方は「個人」とお書きくだい

    役職

    ※会社・組織に属さない方は「一般」をお選びください

    メールアドレス
    電話番号
    どこでお知りになりましたか?
    お問い合わせ内容
    プライバシーポリシー

    株式会社アイドマ・ホールディングス(以下「当社」といいます)は、次世代型営業支援サービスを提供しております。当社に対するご信頼とご期待に応えるためには、お客様から取得した又は業務委託元等の取引先からお預かりした個人情報の取扱いの重要性を、全ての従業員が強く認識し、適正に取り扱うことが不可欠と考えております。そこで、当社は、個人情報に関する法令等及び以下に定める個人情報保護方針を、従業員一同がこれを遵守することを宣言します。 1. 個人情報の取得・利用・提供について 業務を通じて取り扱う個人情報、また従事する従業者の個人情報について適切に取得するとともに、事業活動を通じて定めた個人情報の利用目的の範囲で適切に個人情報を取り扱い、利用目的を超えた利用をいたしません。 またその行動を遵守するための措置として従業者教育や内部監査等を行います。 2. 法令等の遵守について 個人情報を取り扱う上で、個人情報保護法をはじめとする法令や、関連ガイドライン等の国が定める指針、条例、その他の規範を確認し、遵守します。 3. 個人情報保護のための安全対策の実施について 個人情報を安全且つ適切に取り扱うことを確実にするため、個人情報保護管理者を中心とした「個人情報保護マネジメントシステム」としての管理体制を組織し、また従業者一人ひとりへの教育を通じて、個人情報の滅失、破壊、改ざん、毀損、漏洩等の予防に努めます。 また、日々の確認、内部監査等を通じて、不適切な取扱いについては早期に検出し、原因を精査して是正、再発防止に努めます。 4. 個人情報の取り扱いに関する苦情及び相談 個人情報の取扱いに関する苦情、相談等に対して、受付窓口として「個人情報相談対応窓口」を設置し、本人の意思の尊重のもと遅滞なく、速やかに対応を行います。 5. 個人情報保護マネジメントシステムの継続的改善 当社の経営環境、社会情勢の変化や情報技術の進歩等に対応した個人情報保護を実現するため、柔軟に「個人情報保護マネジメントシステム」を見直し、継続的な取組みのレベルアップ、改善に努めます。 制定日 2014年2月1日 改定日 2022年4月1日 株式会社アイドマ・ホールディングス 代表取締役 三浦 陽平 〒141-0021 東京都 品川区上大崎 2-13-30 oak meguro 5・10F 個人情報に関するお問い合わせ窓口 株式会社アイドマ・ホールディングス 個人情報相談対応窓口 〒141-0021 東京都 品川区上大崎 2-13-30 oak meguro 5・10F 電話/03‐6455‐7935 メール/privacy@aidma-hd.jp 受付時間/10:00~18:00(土日祝日、年末年始の休業日を除く) 担当責任者/経営管理本部 担当役員

    プライバシーポリシー に同意して内容を送信してください。