株式会社Reborn 代表取締役 小川 剛由氏
現代において、健康維持は人生設計における重要なテーマとなっています。フィットネスやウェルネスに対するニーズが高まる中、単なる筋力向上やダイエットにとどまらず、「生涯にわたって動ける身体づくり」を支援するサービスに注目が集まっています。
株式会社Rebornの代表・小川剛由氏は、理学療法の知識をベースに、姿勢改善に特化した独自のパーソナルトレーニングジムを展開。
お客様一人ひとりの「健康寿命の延伸」をミッションに掲げ、そのビジョンと実践に、多くの共感が集まっています。
「姿勢改善」に特化した独自のアプローチで、生活の質を高める
──事業の特徴と、業界における御社の立ち位置を教えてください。
弊社は現在、都内に3店舗のパーソナルトレーニングジムを展開しており、姿勢改善を軸としたトレーニングを提供しています。私自身、理学療法士の学びを継続しており、体の構造や不調の原因に対する深い理解を強みにしています。
一般的なジムが筋力アップや見た目重視のボディメイクを中心とする中、当ジムでは肩こりや腰痛、姿勢の歪みなど、日常生活に影響を及ぼす不調の根本改善に重点を置いています。
印象的な事例として、杖をついて来店された73歳の男性が、わずか1回50分のセッションで杖なしで歩いて帰られたケースがあります。理論と実践を融合させることで、まさに「人生が変わる」ようなサポートを可能にしているのが、当ジムの最大の強みです。
──企業理念や今後のビジョンについてお聞かせください。
私たちの理念は「健康寿命の延伸に貢献すること」です。高齢化が進む社会で、病気や介護を必要とせず、元気に暮らせる時間をいかに延ばすかが課題です。そのために、病院に頼らずとも自立して動ける体をつくる支援をしていきたいと考えています。
今後は都内でさらに3店舗を展開し、将来的には仙台、神戸、福岡といった地方主要都市にも進出したいと思っています。また、個人向けだけでなく、企業の健康経営を支援するBtoBの事業も本格化させる予定です。
経営の原点は「誠実さ」と「人を想う心」
──経営者としての原点や、起業のきっかけは何でしたか?
私はスポーツクラブでの勤務を経て、フリーランスのトレーナーとして独立しました。その後、「美しく服を着こなすための体づくり」を掲げるジムに惹かれて入社し、7年間勤めました。この間に、自分がやりたいことは「病院に行かなくて済む体をつくること」だと明確に意識するようになりました。
理学療法士としての知見と、お客様の人生をより良くしたいという思いが強くなり、37歳で独立。「姿勢改善」を切り口に、健康寿命に寄与するビジネスを立ち上げました。
経営において何より大切にしているのは、誠実であること。お客様に対しても、社員に対しても、嘘のない姿勢を貫くようにしています。
──社員との関係や組織づくりについて教えてください。
現在は少数精鋭で運営しており、業務委託を含めて4名のトレーナーが在籍しています。一人ひとりの強みを活かすために、ワークシートを用いて適切な業務配分を行っています。
また、各人の人生のゴールを共有し、「なぜこの仕事をするのか」を明確にすることも重視しています。
特に印象的だったのは、あるトレーナーが自主的に専門書を読み込み、お客様の課題に新しいアプローチを試みたことです。その成果が評価され、本人の大きな自信にもつながりました。社員の成長が、結果的にお客様への貢献にもなる。この循環をつくることが、私の経営者としての役割だと思っています。
健康社会の未来を見据えて──Rebornの次なる挑戦
──今後の展望と、業界における変化への対応について教えてください。
今後は、まず都内での店舗数を増やし、地方都市への展開も進めます。実際、鹿児島など遠方から通ってくださるお客様もおり、全国にニーズがあると確信しています。
また、法人向けサービスの準備も進めており、現在は某保険会社様と契約交渉中です。福利厚生の一環としてパーソナルトレーニングを導入する企業は今後ますます増えていくと見込んでいます。
業界としては、今後テクノロジーの導入がさらに加速するでしょう。AIやデータを活用したトレーニング指導、オンラインでの高品質なセッション提供など、フィットネスの在り方自体が変わっていく中で、私たちもその変化に柔軟に対応していきたいと考えています。