美大生と企業をつなぐ、アートビジネスの新しいかたち

合同会社なにもの 代表 矢内鉄朗氏

美大生の才能を社会に橋渡しする存在として注目を集める合同会社なにもの。東京藝術大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学など国内有数の美大生約1500人と繋がり、アートを通じて企業と学生双方に価値を提供しています。

今回は、代表の矢内鉄朗氏に事業内容や経営にかける想い、そして今後の展望を伺いました。

誰もがアートに触れられる環境を

――現在の事業内容とその特徴を教えてください。

私たちは美大生と企業を繋ぐ事業を展開しています。柱となるのは3つで、まず法人向けのレンタルアートです。オフィスに美大生の作品を設置し、3ヶ月ごとに入れ替えることで常に新鮮な空間を提供します。

二つ目は、企業の依頼に応じて美大生が絵画やロゴ、LPデザインなどを制作するサービス。三つ目がオフィス壁面に直接描くウォールアートで、企業の雰囲気づくりやブランディングに役立ちます。

今後はインターンシップや新卒採用の紹介にも取り組み、美大生が社会で活躍する機会をさらに増やしたいと考えています。

理念として明文化しているものはありませんが、常に意識しているのは「身近な人を幸せにすること」です。美大生に機会を提供し、企業がアートの力で新たな価値を創造できるよう支援する。その積み重ねが社会全体の豊かさにつながると信じています。

起業に至った背景と大切にしていること

――経営者になられた経緯を教えてください。

私は現在大学4年生で、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部に所属しています。最初から強い起業意欲があったわけではなく、「学んでみて損はないだろう」と軽い気持ちで入学しました。しかし、学ぶうちに「これは立ち上げるしかない」という確信に変わっていきました。

祖母や友人など身近にアーティストが多く、彼らが抱える課題を肌で感じていたことも大きなきっかけです。試行錯誤を重ね、今のビジネスモデルに辿り着きました。

――経営で大切にしている価値観は何ですか。

「行動と継続力」です。行動することは誰にでもできますが、続けることは難しい。さらに続けるだけではなく、PDCAを回し改善し続ける必要があります。時にはこだわりを捨てる勇気も必要ですが、一方で譲れない信念を持つことも大切。このバランスを常に考えながら経営しています。

主体性を育む組織運営

――組織運営において意識していることを教えてください。

現在は7名ほどのメンバーで活動しており、大学の同期や後輩、美大生も参加しています。メンバーの主体性を引き出すために、あえて抽象度の高いタスクを任せ、自分で分解し計画を立ててもらうようにしています。私がすぐに答えを示すのではなく、何が難しいのかを言語化してもらうことで、成長を促しています。

――社内文化や雰囲気についてはいかがですか。

「挑戦を応援する文化」が根付きつつあります。美大生の創作を支える事業であると同時に、私たち自身も新しいビジネスに挑戦しています。そのため、メンバーが自由にアイデアを出し合い行動する雰囲気があります。また「身近な人を幸せにする」という考えを大切にしているため、互いに支え合い温かい関係性が築かれているのも特徴です。

未来に向けた挑戦

――今後の展望をお聞かせください。

既存のレンタルアートや制作依頼、ウォールアートを拡大しつつ、美大生のインターンや新卒採用紹介を本格的に展開します。さらに「アート版ビジネスコンテスト」を企画しており、著名な識者やギャラリストを審査員に招き、美大生に新たな挑戦と発表の場を提供する予定です。

課題は案件数の確保です。約1300人の美大生ネットワークはありますが、案件が不足しています。代理店戦略や税理士事務所との連携を通じ、案件拡大と市場開拓を進めています。

サッカーと子供たちから得る学び

――プライベートのリフレッシュ方法を教えてください。

小学生から続けていたサッカーを高校で一度やめましたが、大学3年生の頃にリフレッシュのため、子供たちに指導するコーチとして再開しました。子供たちが夢中で取り組む姿を見るのは心が洗われるようで、技術だけでなく人間形成に関わるやりがいも大きいです。経営以外でも情熱を注げる大切な時間になっています。

――これから起業を目指す方、学生起業家へのメッセージをお願いします。

成功している経営者も最初は普通の人です。誰かと比較して諦める必要はありません。大切なのは行動し、継続し、改善を繰り返すこと。時にはこだわりを捨て、新しい挑戦を受け入れる勇気も必要です。地道な努力を積み重ねれば、必ず道は開けます。

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