成果に向き合い続けるマーケティング支援──CLOUD WINが描く成長のかたち

SNSマーケティングやウェビナー支援を軸に、企業の成果創出を支えている株式会社CLOUD WIN。短期間で複数の事業を立ち上げ、成長を続けてきた背景には、代表・小原氏自身の行動力と、変化を恐れず挑戦し続ける姿勢がありました。本記事では、小原氏に事業の現在地から、キャリア、組織づくり、そして未来への展望までについて伺いました。

デジタル時代の成果創出を支える──CLOUD WINの事業と強み

まずは、御社の事業内容と特徴について教えてください。

当社・株式会社CLOUD WINは、大きく分けて二つの事業を展開しています。一つはSNSを活用したマーケティング支援事業、もう一つがウェビナーを軸としたマーケティング事業です。いずれも「成果につながる仕組みづくり」を重視し、企業様と伴走する形で支援を行っています。

SNSマーケティングの分野では、InstagramとTikTokを中心にあらゆるショートムービー形式の動画制作を手がけています。単なる投稿代行ではなく、サービスとSNSの相性を考慮した企画性のある動画を通じて、企業やサービスの魅力を自然に伝えることを大切にしています。一般的には月額固定型のサービスが多い中、当社では本数単位での発注が可能な仕組みを採用しており、必要な分だけ柔軟に活用できる点が特徴です。これにより、企業側の負担を抑えながら、継続的な情報発信を実現しています。

広告運用やインフルエンサー施策についても特徴があると伺いました。

はい。広告運用については、予算に応じて手数料率が下がる広告費連動型のモデルを取り入れています。広告配信だけで終わるのではなく、クリエイティブ制作まで含めた一貫支援を行うことで、運用全体の質を高めています。また、当社には約1,000名規模のインフルエンサーが登録しており、企業様の目的に応じてスピーディーなキャスティングが可能です。影響力のある発信者と企業をつなぐことで、より実践的なプロモーションを実現しています。

ウェビナー事業についても教えてください。

ウェビナー分野では、企画立案から集客、運営、コンテンツ制作までを一貫して支援しています。特徴的なのは、成果報酬型を軸にしたモデルを採用している点です。企業様が過度なリスクを負うことなくウェビナーを実施できるよう、初期負担を抑えた形で伴走しています。さらに、ウェビナーを自動化し、継続的に活用できる仕組みづくりにも力を入れています。

2021年12月の法人設立以降、短期間で複数のサービスを立ち上げてきましたが、その根底にあるのは「企業の挑戦を後押ししたい」という思いです。変化の早いデジタル領域において、成果につながる選択肢を提供し続けることが、CLOUD WINの目指す姿です。

行動量が道を拓いたキャリア──経営者になるまで

これまでのキャリアと、起業に至るまでの歩みを教えてください。

私は大学卒業後、医療系IT企業に新卒で入社し、新規営業に携わりました。限られた期間で成果を求められる環境でしたが、「まずは結果を出すこと」に集中して行動量を重ねてきました。その後、別の企業では営業だけでなくWebマーケティングにも本格的に関わり、二つの分野を現場で経験しました。営業とマーケティングの両軸を実践的に学べたことが、現在の事業の土台になっています。

短期間で成果を出し続けられた背景には、どのような考えがあったのでしょうか。

大学時代、経営学部で多くの経営者の講演を聞く中で、「経営者」という存在に強い憧れを抱きました。そのため、社会に出たらまず成果を出そうと決めていました。新卒という立場でしたが、人よりも多く行動しなければ結果は出ないと考え、早朝から仕事に向き合い、夜遅くまで試行錯誤を重ねる日々を続けました。量を重ねる中で徐々に質が伴い、自分なりのスタイルや勝ちパターンを見つけられたことが大きかったと思います。

マーケティング分野では、どのように力を伸ばしていったのでしょうか。

マーケティングは営業とは異なり、より広い視点が求められます。私は業界を問わず情報を積極的にインプットし、人の心理や「どう見せれば魅力が伝わるか」を日常のコミュニケーションの中でも意識してきました。そうした積み重ねが、企画力や表現力の向上につながり、起業後の事業づくりにも活きています。

起業後は、思い描いていた通りに物事が進まない場面にも多く直面しました。特に、事業拡大の過程では判断の重さや責任の大きさを強く実感することもありましたが、その都度、現場に立ち返り、役員やメンバーと対話を重ねながら改善を続けてきました。経営者として重要なのは、完璧な答えを持つことではなく、変化を受け止め、学び続ける姿勢だと感じています。

主体性を引き出す対話──主体性を育てる組織づくり

社員の成果が伸び悩んだ時期から、現在の状態へと変化した背景には、どのような取り組みがあったのでしょうか。

私自身、成果が安定しなかった時期を振り返ると、時間が解決したというよりも、社員との向き合い方を意識的に変えたことが大きかったと感じています。特に重視したのが、一人ひとりと向き合う1対1の対話です。指示や正解を先に示すのではなく、「どう考えているか」「この状況で何を選ぶか」と問いを投げかけ、本人の言葉で考えを引き出すことを大切にしてきました。

問いを投げかけるマネジメントを実践されているのですね。

はい。課題が起きたときも、私はすぐに答えを出さないようにしています。「どうすればよいと思うか」「自分ならどう行動するか」をあえて言葉にしてもらうことで、その人自身の意思を明確にするためです。自分の口で語った以上、その言葉には責任が生まれます。その責任感こそが行動を変える原動力になると考えています。対話を重ねる中で、社員一人ひとりが仕事を“自分ごと”として捉えるようになり、少しずつ主体性が育っていきました。

組織全体の雰囲気にも変化はありましたか。

自発的に動く文化が、徐々に根付いてきたと感じています。任せきりにするのではなく、考えるプロセスを共有しながら伴走することで、責任感と安心感の両立が生まれました。現在は社員だけでなく、インターンや業務委託メンバーも含め、多様な関わり方の中でチームが成り立っています。立場や雇用形態に関係なく、一人の人として向き合う姿勢は変えていません。成果は個人の能力だけでなく、環境や関係性によって大きく左右されます。だからこそ私は、数字の管理だけでなく、人の状態に目を向け続けることが経営者の役割だと考えています。これからも対話を軸に、人が成長できる組織づくりを続けていきたいです。

一つに依存しない経営へ──複数の柱で描くCLOUD WINの未来

今後、会社をどのようなステージへ導いていきたいと考えていますか。

私がまず大切にしたいのは、継続的に成長できる組織であることです。短期的な成果だけを追うのではなく、中長期的に安定した成長を実現するためには、事業の広がりと組織基盤の強化を同時に進めていく必要があると考えています。現在は、既存事業を着実に伸ばしながら、次の成長を支える準備を進めていくフェーズに入っていると感じています。

新たな取り組みについても検討されているそうですね。

はい。これまで主軸としてきたマーケティング事業に加え、新たな領域への挑戦も視野に入れています。特に関心を持っているのが、採用や人材に関わる分野です。一見するとマーケティングとは異なる分野に見えるかもしれませんが、「企業の成長を支える」という本質は共通しています。これまで培ってきた知見や経験を活かせる余地があると感じており、将来的には新規事業として独立した形で展開する可能性も考えています。

事業の柱を複数持つことを重視されている理由は何でしょうか。

これまでの経営経験を通じて、私は一つの事業に依存しすぎることのリスクを強く意識するようになりました。事業には必ず波があります。ある分野が伸び悩む時期があっても、別の事業が支えることで、会社全体として冷静で安定した判断ができるようになります。実際に複数の事業を展開することで、経営の選択肢が広がり、より柔軟な舵取りが可能になりました。また、複数の挑戦を持つことで、社員一人ひとりが活躍できるフィールドも広がっていくと感じています。成長しているときこそ次の一手を考え、余力を「守り」ではなく「挑戦」に使う。その積み重ねが、CLOUD WINの持続的な成長につながっていくと考えています。

仕事と人生を切り離さない──リフレッシュと価値観

多忙な経営の中で、リフレッシュや趣味として大切にしていることはありますか。

正直に言うと、趣味は仕事と言ってしまうかもしれません。それくらい、事業づくりや経営そのものに没頭しています。ただ、その中でも意識的に仕事から少し距離を取る時間は大切にしています。学生時代から続けているサッカーは、月に一度ほどですが身体を動かす貴重なリフレッシュの時間です。頭を使う仕事が多いからこそ、シンプルに身体を動かすことで気持ちが切り替わります。

また、旅行も昔から好きで、場所を変えることで視野が広がる感覚があります。経営をしていると判断の連続ですが、環境を変えることで考え方が整理され、新しい発想が生まれることも少なくありません。

価値観や思いを発信することについては、どのように考えていますか。

私は、事業や組織づくりにおいて、思いや価値観を言葉にして伝えることがとても重要だと考えています。そうした発信が共感を生み、結果として仲間づくりや信頼関係につながっていくと感じています。仕事に本気で向き合いながらも、一人の人間としての感覚を大切にし、これからも自分らしい経営を続けていきたいと考えています。

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