人と人をつなぎ、事業を動かす──Steggio合同会社・深尾哲己が描く“信頼起点”の経営

毎月100名以上の経営者と向き合い、人と人との信頼関係を起点に事業成長を支援するSteggio合同会社。代表社員・深尾哲己氏は、飲食業界で20年にわたり組織運営の最前線を経験したのち、独立という道を選びました。現在はBtoBのリード獲得事業を軸に、業種や地域を超えた経営者同士のつながりを生み出し続けています。「好きな人としか仕事をしない」「人を雇わず、信頼で組む」。そう語る深尾氏の経営哲学や、これまでのキャリア、組織づくりへの考え方、そして未来への展望について伺いました。

人と人をつなぎ、事業の可能性を広げる──Steggio合同会社の現在地

現在の事業内容と、その特徴について教えてください。

Steggio合同会社では、BtoB領域におけるリード獲得支援を主軸に事業を展開しています。いわゆる広告運用やデータ分析といった手法だけに頼るのではなく、「人と人との信頼関係」を起点としたリード創出を行っている点が大きな特徴です。毎月100名以上の経営者と、オンライン・オフラインを問わず直接対話を重ね、一社一社の状況や課題を丁寧にヒアリングしています。単なる紹介にとどまらず、双方の意向やタイミングを踏まえた“意味のある出会い”を設計することで、継続的な成果につなげています。
こうした積み重ねにより、短期的な成果だけでなく、長期的に信頼が続く関係構築を実現しています。

それだけ多くの経営者と継続的につながれる理由は何でしょうか。

ポイントは「まず与える」姿勢です。初対面の段階から売り込みを行うことはほとんどなく、相手の話にじっくり耳を傾け、その方のニーズに合いそうな経営者を必ず複数名紹介することを徹底しています。この循環を積み重ねてきたことで、「この人なら信頼できる」という評価が自然に広がり、紹介が紹介を呼ぶ流れが生まれました。交流会やイベントに依存するのではなく、日々の一対一の関係構築を大切にしている点も、Steggio合同会社ならではのスタイルです。

事業として大切にしている価値観は何ですか。

一貫して大切にしているのは、「無理をしない関係性」です。短期的な成果や数字だけを追い求めるのではなく、人として波長が合い、長く信頼関係を築ける相手とだけ仕事をする。その考え方のもと、現在は複数の企業に対し、リード獲得の顧問的立場として伴走しています。Steggio合同会社は、目先の成果だけでなく、事業成長の土台となる“人のつながり”を支え続ける存在でありたいと考えています。

20年の飲食業界を経て──「人と向き合う」経営者になるまで

これまでのキャリアについて教えてください。

大学卒業後、約20年間にわたり飲食業界に身を置いてきました。名古屋の繁華街を中心に多店舗展開する企業に入社し、店舗運営の現場からキャリアをスタート。売上管理やスタッフ育成、オペレーション改善などを一つひとつ積み重ねながら、最終的には営業本部長として組織全体を統括する立場を任されてきました。現場責任者として数字を追うだけでなく、多くのスタッフと日々向き合う中で実感したのは、「人が動くことで初めて組織は成果を出す」という現実でした。

経営者としての価値観が変わった転機はありましたか。

若い頃は、強いリーダーシップこそが組織を前に進めると信じていました。しかし、思うように組織が機能しなくなった経験を通じて、「人は力ではついてこない」という現実に直面しました。その出来事をきっかけに、自らの姿勢を見直し、外部研修なども取り入れながら、対話を重ねるマネジメントへと大きく舵を切ります。相手を理解し、信頼関係を築くことの重要性を学んだこの経験が、現在の経営スタイルの原点となっています。

独立を選んだ理由は何だったのでしょうか。

長年携わってきた飲食業界の構造や、時代の変化を冷静に見つめる中で、「この先、自分はどのような価値を提供していきたいのか」を深く考えるようになりました。そこで行き着いた答えが、自分の裁量で事業をつくり、人と人をつなぐ役割を担うことでした。まずは個人事業主として一歩を踏み出し、状況に応じて事業内容を柔軟に変化させながら現在に至ります。これまでの経験すべてが、今の仕事に確実につながっていると感じています。

信頼は「組む前」に決まる──業務委託だからこそ大切にする向き合い方

業務委託メンバーとは、どのようにコミュニケーションを取られていますか。

最も重視しているのは、「契約前」の段階です。一緒に仕事を始める前に、その人のスキルや実績だけで判断することはありません。価値観や仕事への向き合い方、人としてのスタンスを丁寧に見極めることを何より大切にしています。これは、長年多くの人を束ねてきた経験から培われた感覚でもあります。実際に会話を重ねれば、この人と信頼関係を築けるかどうかは自然と見えてくる。その確信が持てた場合にのみ、双方が納得した形で契約を結ぶことを徹底しています。

実際に組んでからは、どのような関わり方をされていますか。

契約後は、月に一度、30分程度の定期的な面談を行っています。形式上は進捗確認の場ですが、話題の中心は必ずしも業務に限りません。最近の出来事や考えていることなど、プライベートな話題も交えながら関係性を深め、最後に必要な業務確認を行うスタイルです。また、日常的に声をかけることを意識しています。「接点の回数が増えるほど、信頼は強くなる」という考えのもと、小さなコミュニケーションを積み重ねています。

業務委託という働き方について、どのように捉えていますか。

今後さらに業務委託という働き方が一般的になっていくと見ています。個人が複数の仕事を持ち、自分の裁量で働く選択肢が広がる中で、企業側に求められるのは「良いパートナーとどう長く関われるか」という視点です。だからこそ、数字や効率だけを優先するのではなく、人としての相性や信頼を何より大切にする。その姿勢こそが、Steggio合同会社の組織運営を支える土台となっています。

30人の信頼から、新しい事業を生み出す──Steggio合同会社のこれから

今後、現在のリード獲得事業をどのように発展させていきたいと考えていますか。

今、最も力を入れているのが、BtoBのリード獲得事業を核としたコミュニティづくりです。現在は、複数の企業に対して永続的に伴走する顧問的な立場で関わり、業種や規模を問わず幅広い経営者と関係を築いています。今後については、規模を追いかけて無制限に拡大するのではなく、「30社」という明確な上限を設け、質の高い関係性を維持することを重視しています。深く関わるからこそ提供できる価値があると考えているからです。

30社という数字には、どのような意味があるのでしょうか。

重要なのは「社数」ではなく、「人」です。どれだけ事業規模が大きくても、価値観や方向性が合わなければ長く続く関係にはならない。だからこそ、組む相手は事業内容以上に経営者本人の人間性を重視して選んでいます。そのため、30社というよりも「30人の経営者と本気で向き合う」という感覚に近いといいます。一人ひとりと丁寧に関係を築き、単なるリード獲得にとどまらない、長期的なパートナーシップを育てていくことが目標です。

その先に描いているビジョンはありますか。

この30人のコミュニティを土台に、新たな事業を生み出していきたいと考えています。すでに複数の経営者との対話の中から、インバウンド関連をはじめとした新しい構想も動き始めています。一社単独では実現が難しいことも、志を共有する仲間となら形にできる。その中心に立ち、人と人をつなぎ、全体の流れを生み出す“旗振り役”として関わり続けたいと語ります。Steggio合同会社の未来は、「つながり」から生まれる挑戦の積み重ねにあります。

今しかない時間を抱きしめる──最大のリフレッシュは「子どもと向き合うこと」

お忙しい日々の中で、リフレッシュになっていることは何ですか。

リフレッシュは、とてもシンプルです。「子どもと遊ぶこと」。現在、生後9ヶ月の子どもと過ごす時間が、何よりの癒やしになっているといいます。仕事柄、拠点が分かれている生活を送っているため、会えるのは週に一度ほど。その分、再会するたびに成長をはっきりと感じられるのが嬉しいと語ります。

成長を実感する瞬間は、どんなときでしょうか。

ほんの一週間会わないだけでも、表情や動きが変わっている。そんな変化に気づくたび、感動するのだそうです。あるときは、人工芝の上を痛がりながらも必死に進み、父親のもとへたどり着いた姿に胸を打たれたこともありました。「一つひとつの行動が、成長そのもの」。その瞬間を目に焼き付けることが、かけがえのない時間になっています。

子育てを通じて、感じていることはありますか。

「今しかない時間」を強く意識しています。年齢ごとに見られる姿は、その瞬間だけのもの。だからこそ、抱っこや触れ合いも、意識的に大切にしているといいます。子どもが成長していく寂しさと喜び、その両方を噛みしめながら過ごす時間が、仕事のエネルギーにもつながっている。私にとって、家族と向き合う時間こそが、心を整え、前に進む原動力なのです。

これからも、仕事と人生のどちらかを優先するのではなく、その時々で大切なものにきちんと向き合いながら歩んでいきたいです。

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