「リアルなつながり」を力に――一人だからこそ実現できる経営支援とは
株式会社リアルコネクト 代表取締役 小倉 正嗣氏
株式会社リアルコネクトは、経営コンサルティングと企業研修を通じて、企業の課題解決や人材育成を支援しています。経営幹部向け研修から事業計画策定、経営改善まで幅広く手掛け、企業ごとの課題に応じたコンサルティングや研修を提供しています。代表の小倉正嗣氏は、中小企業診断士として培った経験を生かし、「一人だからこそ提供できる価値」を追求しながら事業を展開しています。本記事では、事業の特徴や経営への考え方、今後の展望について伺いました。
目次
研修とコンサルティング、その両輪で企業を支える
――現在の事業内容について教えてください。
経営コンサルティングと企業研修を軸に事業を展開しています。14期目を迎えた現在も、研修やコンサルティングはすべて私が担当しています。
近年は、大企業の管理職や経営幹部を対象とした研修の依頼が増えてきました。単に研修を実施するだけでなく、事業計画の作成や経営課題の整理など、コンサルティングの視点も取り入れながら実践的な支援を行っています。また、中小企業診断士として補助金申請や経営改善、事業計画の策定にも携わり、企業ごとの課題に合わせた提案を心掛けています。
――御社の強みや理念について教えてください。
強みは、研修講師と経営コンサルタントの両方の立場から企業を支援できることです。受講者に分かりやすく伝える力と、企業の課題に向き合い、解決策を考える力。その2つを掛け合わせられることが、私ならではの価値です。
営業や事業開発の現場で経験を積んだ後、中小企業診断士やMBAを取得しました。理論だけでなく、実務経験を踏まえた提案ができることも強みの1つです。
会社名の「リアルコネクト」には、人と人とのリアルなつながりを大切にしたいという想いを込めています。AIの活用が進む時代だからこそ、人と直接向き合い、本音で対話する価値は変わらないと感じています。そうした「人とのつながり」を大切にし、一社一社に寄り添った支援を続けていきたいです。
中小企業診断士との出会いが導いた経営者への道
――経営者になられたきっかけを教えてください。
独立を目指すきっかけになったのは、中小企業診断士という資格との出会いでした。20代の頃にこの資格を知り、「経営者を支援する仕事がしたい」と思うようになったんです。27歳で一次試験には合格しましたが、その時点では実務経験が足りませんでした。そこで、まずは会社員として営業や事業開発、管理職など、幅広い仕事に携わりました。
その後、大学院でMBAと中小企業診断士を取得し、実務と経営理論の両方を身につけた上で、40歳のときに独立しました。企業研修や経営支援を中心に活動し、多くの企業からご依頼をいただいています。
――経営をする上で大切にしている価値観は何でしょうか。
何より大切にしているのは、自分自身を磨き続けることです。会社を大きくして人を増やすことよりも、私個人だからこそ提供できる価値を高めたいという想いがあります。
コンサルティングは、知識や経験、人間性そのものが価値になる仕事です。だからこそ、組織を大きくするよりも、自分を磨くことに時間を使いたいと考えています。営業やマーケティング、IT、会計、財務など、できる限り自分で理解し、実践できるよう学び続けています。
「一人スーパーマン社長」を理想とし、自分という経営資源を磨き続けること。それが私の経営の軸であり、今も変わらない信条です。
「自分だからこそ」を届ける経営スタイル
――お客様とのコミュニケーションで意識していることを教えてください。
仕事をする上で常に意識しているのは、「自分だからこそ言えること」を届けることです。当たり障りのない話ではなく、相手がまだ気付いていない視点や、新しい考え方を伝えることを大切にしています。
研修では、ユーモアを交えながら、参加者が発言しやすい雰囲気づくりを心掛けています。研修後の懇親会で受講者と交流する時間も大切にしており、そこで本音を聞くことで、新たな課題に気づくことも少なくありません。そうした何気ない対話が、経営支援には欠かせないと感じています。
――現在の事業体制について教えてください。
会社を大きくすることは目標にしていません。コンサルティングは、個人の知識や経験、人間性そのものが価値になる仕事であり、飲食店のように仕事をオペレーション化して、誰でも同じ品質を提供できるものではありません。
そのため、組織を拡大するよりも、自分が責任を持って仕事に向き合える体制を大切にしています。
学びを力に、新たな価値を生み出す
――今後取り組んでいきたいことを教えてください。
今後は経営支援に加え、投資や企業価値評価の分野にも力を入れていく方針です。株式投資を通じて培ってきた企業分析や財務分析の知識は、現在のコンサルティングにも生かされています。
また、経営幹部向け研修では、ファイナンスの視点をより取り入れた内容の充実にも取り組みます。現在はJAXAの宇宙関連ファンドに関わる人材育成にも携わっています。これからも専門分野を広げ、ファイナンスの知見を生かした研修や経営支援を通じて、新たな価値を提供していきたいです。
――その実現に向けて、現在どのようなことに取り組んでいますか。
大切にしているのは、学び続けることです。経営者へ助言する立場だからこそ、自分自身の知識を常に更新し続ける必要があると感じています。特に財務や会計、ファイナンスについては継続して学び、その内容を研修や経営支援の現場で実践することを意識しています。
知識を身につけるだけでは十分ではありません。実際に現場で試し、振り返りを重ねることで、自分自身の成長につなげています。これからも学びと実践を積み重ねながら、企業の成長に貢献していきます。
仕事も人生も楽しむ――学び続ける原動力
――お休みの日やリフレッシュ方法について教えてください。
仕事とプライベートは明確に分けていません。私にとっては、そのすべてが「自分の人生」です。その時々でやりたいことを選び、仕事に取り組む日もあれば、ジムへ行ったり、湘南の海へ出掛けたりすることもあります。
仕事そのものが好きなので、「仕事を忘れるためにリフレッシュする」という感覚はあまりありません。研修や懇親会で多くの方と交流する時間も、自分にとって大切な時間です。中小企業診断士の研究会では約130人が所属するコミュニティの責任者を務めており、さまざまな人との出会いや対話が日々の刺激になっています。
――最後に、これから経営を目指す方へメッセージをお願いします。
まずは、財務や会計をしっかり学んでほしいです。銀行との対話や資金調達、企業価値の判断など、経営には数字を理解する力が欠かせません。そして、一人で抱え込まず、信頼できる仲間や専門家の力を借りることも大切です。制度や補助金なども積極的に活用しながら、挑戦してほしいです。
重要なのは、学びと実践を繰り返すことです。知識を身につけ、それを現場で実践し、改善を重ねる。その積み重ねが経営者としての成長につながります。一度きりの人生だからこそ、十分な準備をした上で、新しい一歩を踏み出してほしいです。