お金を通じて人生の選択肢を広げる――fulfullが描く「教育」と「応援」のかたち

fulfull株式会社 代表取締役 森川 満章氏

fulfull株式会社は、資産形成に関するマネーセミナーを軸に、資産運用スクール事業、家計の見直し支援、法人向けのAI活用・SNSマーケティング支援などを展開する企業です。資産形成や投資に関する知見を強みに、お金に関する教育やライフプランに関わる支援を行っています。本記事では、代表の森川満章氏に、事業の特徴や組織づくり、今後の展望などについて伺いました。

お金の教育で、将来の選択肢を増やす

――現在の事業内容について教えてください。

現在は、ご依頼の多い投資関連のマネーセミナーを事業の軸に据えています。そのほか、資産運用スクールや家計の見直し支援、AIコンサルティング、SNSマーケティングなども手がけており、お金に関する領域を中心に事業の幅を広げてきました。

――御社ならではの強みはどのような点にありますか。

強みは、私自身の経験です。10年近くにわたり、資産形成や投資を実践してきました。知識をお伝えするだけでなく、自分が実践してきた過程をそのままお話しできる点が、当社ならではの特徴だと考えています。これまでに個別相談は2,000件、セミナー・講演には200回ほど登壇し、企業研修も25社ほどで担当してきました。

――お金の教育に取り組む背景には、どのような想いがあるのでしょうか。

原点にあるのは、子どもたちに早い段階からお金について学ぶ機会を届けたいという想いです。

私は20歳で父親となり、お金の面で苦労した経験があります。もし、小学生、中学生、高校生と成長するなかで金融教育に触れていれば、将来に向けた選択肢も広がっていたのではないかと感じることもあるんです。

だからこそ、将来を担う子どもたちがお金について学び、自ら将来の選択肢を考えられる環境をつくっていければと思いますね。

経営の道に踏み出したきっかけは「子どもの夢」

――経営の道に進まれたきっかけを教えてください。

30代前半までは、会社員として働いていました。転機となったのは、子どもから将来は海外留学をしたいと聞いたことです。その希望を実現するためには資金が必要で、収入を増やす方法を考えるようになりました。

当時は物販やブログの収益化などにも取り組みましたが、勤めていた会社では副業が禁止されていたんです。そこで別の方法を模索し、行きついたのが投資でした。株などを始め、次第に給与だけに依存しなくてもよい状態をつくれたことが、起業を決断するきっかけになりました。

また、自分が実践してきた投資や資産形成の経験は、同じようにお金について悩む方にも役立つのではないかと考えたことも、法人化に踏み切った理由の一つだったと感じています。

――経営判断で大切にしていることはありますか。

大切にしているのは、自分が「楽しい」と感じる方向へ進むことです。ですが同時に、「こちらを選んだら大変になるだろうな」と思う選択肢をあえて選ぶこともあります。

私にとって、大変なことへの挑戦も、楽しいことの一つなんです。その先に新しい経験や成長があると考えており、大変さも含めて楽しむ姿勢を大事にしています。「何とかなる、そして何とかする」というのが、昔からの座右の銘なんです。

実際に、2020年の会社設立当初から、世の中や金融を取り巻く環境に合わせて事業を変化させてきました。現在は大手企業との連携にも取り組むなど、会社として新たな方向へ舵を切っています。

これまでの形に固執せず、必要な変化を選択することも、経営では重要なことだと考えています。

オンラインだからこそ、仕事以外の会話を大切に

――現在の組織体制について教えてください。

現在は、業務委託を中心とした組織体制です。以前は20名ほどのメンバーを抱えていた時期もありましたが、AIの進化によって業務を効率化できるようになった今は、7名ほどの業務委託メンバーと事業を進めています。

また、スクールの生徒が運営を手伝ってくれるケースもあり、事業に共感して協力してくれる人が自然と集まる関係性も生まれています。こうしたつながりを大切にしながら、事業を支える仲間を増やしていくことも意識しています。

――メンバーとのコミュニケーションで大切にしていることは何でしょうか。

業務以外でも会話する機会を意識的につくることです。仕事は基本的にオンラインだからこそ、オフラインで飲み会を開いたり、仕事とは関係のない話をしたりする時間を設けたりするようにしています。

――一緒に働きたいと思うのは、どのような方ですか。

周囲のことを考えられて、誠実に向き合える方ですね。能力の高さは、それほど重視していません。それよりも、自分のことだけを優先せず、相手の立場にも目を向けられること、そして嘘をつかず正直であることを大切にしています。

応援の輪を広げるクラウドファンディングへの挑戦

――今後、新しく取り組んでいきたいことを教えてください。

現在、商工会や商工会議所、行政などからの依頼で補助金・助成金のサポートをしたり、法人向けにAI活用やIT化などのビジネス相談を行ったりしていますが、そのなかで実感しているのは、資金調達に悩む経営者は多いという事実です。

そこで当社では、国内最大級のクラウドファンディングサービスと連携し、クラウドファンディングに挑戦したい方をサポートする事業を立ち上げました。

私自身、SNSなどを通じて、誰かの挑戦を資金面から応援する文化に触れてきました。こうした仕組みは個人に限らず、企業の商品やサービス、新たな挑戦を支援する手段としても活用できると考えています。社名の「fulfull」は、自分の名前の「満」から取っています。まず自分の器を満たして、満ちたら周りに振り分けていく。応援の輪を広げたいという発想も、もともとはそこから来ています。

会社の商品やサービスを知ってもらう手段としてクラウドファンディングを活用する――そんな「応援する仕組み」を、より当たり前の選択肢にしていきたいです。

――経営において、譲れない考え方はありますか。

大切にしているのは、時代の変化を柔軟に受け入れることです。自分の考えに固執せず、新しい価値観や変化を取り入れながら判断するようにしています。

また、自社の商品やサービスを無理に勧めないことも重要です。投資に限らず、その方に合った方法を尊重し、選択肢を狭めないことを重視しています。

――今後、組織として力を入れていきたいことは何でしょうか。

新しいリーダーを育てることです。長く一緒に仕事をしているメンバーは私がやりたいことを深く理解してくれていますが、今後はさらに仲間を増やし、新たなリーダーとなる人材を育てることが課題です。

同時に、一緒に仕事をする人たちがきちんと稼げる状態もつくっていきたいと考えています。時代の変化を柔軟に取り入れながら、お客様だけでなく、ともに働く仲間の選択肢も広げていく――そうした環境を整えながら、これからも新しい挑戦を続けていきたいです。

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