ゴルフ場を起点に、新たな価値を生み出す――TKゴルフサービスが描くゴルフビジネスの可能性

株式会社TKゴルフサービス 代表取締役 小松 高明氏

株式会社TKゴルフサービスは、ゴルフ会員権の売買を中心に、女子プロゴルファーの派遣やゴルフ場の売買に関する事業など、ゴルフ場を起点とした幅広いビジネスを展開しています。2017年の創業以来、小松高明氏が長年培ってきたゴルフ会員権に関する知識やゴルフ場とのネットワークを生かし、事業領域を広げてきました。今回は小松氏に、独立の背景や同社ならではの強み、ゴルフ業界への思い、そして今後構想している新たなビジネスについて伺いました。

会員権から女子プロ派遣まで、ゴルフ場を起点に事業を展開

――現在の事業内容と、特に力を入れているサービスについて教えてください。

メインは全国のゴルフ会員権の売買です。ただ、それだけではなく、創業時から女子プロゴルファーの派遣にも取り組んできました。最近はこの事業も軌道に乗ってきたので、これからさらに力を入れていきたいと考えています。

女子プロゴルファーの派遣は、法人のお客様が90%以上です。接待ゴルフや取引先との親睦コンペなどに女子プロを派遣するもので、若手の現役ツアープロとも提携しています。お客様に喜んでいただき、女子プロにも活躍する機会が生まれ、当社にも利益が残る。「お客様・女子プロ・当社」の三者がトリプル・ウィンになれるビジネスモデルを考えました。

――ゴルフ会員権以外へ事業を広げている背景には、どのような考えがあるのでしょうか。

私の経営理念として根底にあるのは、「ゴルフ場を通して社会貢献する」という考え方です。最初はゴルフ会員権、次に女子プロゴルファーの派遣、そして現在はゴルフ場の売買に関する事業にも取り組んでいます。

私自身、ゴルフ場を研究することが好きなんです。だからこそ、ゴルフ場を基点にして何ができるのかを考えてきました。会員権だけにとどまらず、女子プロの派遣やゴルフ場の売買などへ広げてきたのも、すべてゴルフにまつわるビジネスとしてつながっています。

40年にわたる研究と経験を、自分らしい経営につなげる

――ゴルフ会員権の業界に入られた経緯と、独立のきっかけを教えてください。

ゴルフ会員権については、もう40年ほど研究しています。25歳か26歳くらいの頃に初めて自分で会員権を購入しました。当時は経営コンサルティング会社に勤務していましたが、そこを辞めて大手の会員権業者に営業職として入り、経験を積み、その後2017年に独立しました。

独立した理由は、自分の強みやアイデアを生かして、自分の思うように経営したかったからですね。会員権業界は比較的仕組みが固く、会社員では新しいアイデアを形にするのが難しい部分もありました。自分が代表になれば、自分で考えたことに挑戦できる。女子プロゴルファーの派遣も、独立したからこそ実現できた事業の一つです。

――御社ならではの強みは、どこにあるとお考えですか。

一つは、ゴルフ場とのネットワークです。それに加えて、私自身が長年この業界を研究し、経験を積み重ねてきたことも強みだと思っています。不動産に関する資格なども取得してきましたし、そうした積み重ねが社会的な信用にもつながっていると感じます。

また、当社では代表者である私自身のプロフィールや経歴も公開しています。お客様から見て、「誰が経営している会社なのか」が分かることは大切です。私が直接お客様とやり取りし、誠心誠意対応することを心がけています。その結果、ご紹介からご相談をいただくケースも多いですね。

時代の変化を読み、待つだけではない経営へ

――経営判断をする上で、大切にしていることは何でしょうか。

経営は「人・物・金・情報・時間」だと考えています。その中で、どうすれば会社を伸ばせるのか、どうすれば社会的な信用を構築できるのか等、常に考えています。

もともと経営コンサルティングの仕事をしていたこともあり、業界やマーケットについて自分なりに研究・分析しています。どのようなお客様が多いのか、業界構造がどう変わっているのか、ゴルフ場が今後どうなっていくのか。そうしたことを幅広く勉強しながら、次に何をすべきかを考えているんです。

――集客や営業についても、従来とは異なる考え方をされているそうですね。

昔のゴルフ会員権ビジネスは、固定電話へのテレコールが主体でした。しかし、今は個人情報に対する考え方も変わっていますし、固定電話そのものが以前ほど使われなくなっています。

そこで創業当初から、インターネットを主体にお客様からお問い合わせいただく「プル型」の集客を意識してきました。こちらから「買ってください」と営業するより、お客様から「購入を考えているので相談したい」と来ていただくほうが、話も進みやすいんです。

一方、女子プロゴルファーの派遣はまだ十分に知られていないので、こちらは企業へ積極的に提案する営業も必要だと考えています。ただ、現状ではそこまで手を広げるための人手など、経営資源が足りていません。もっと動けば仕事につながる可能性はあると感じていますし、今後の課題ですね。

ゴルフ場の未来を見据え、サブスクという選択肢も構想

――今後、新たに挑戦したい事業について教えてください。

将来的な構想として考えているのが、ゴルフ場のサブスクリプションです。会員権を購入しなくても、一定の仕組みの中で複数のゴルフ場を利用できるようなビジネスですね。具体的なモデルはこれからですが、新規事業の可能性として頭の中にはあります。

ただ、当社はゴルフ会員権を扱う会社です。その会社がサブスクを始めれば、「会員権とどちらを勧めたいのか」と思われる可能性もあります。会員権業界は同業者間の取引もありますから、周囲との関係も大切なんです。だからこそ、単純に新しいから始めるのではなく、慎重に考えています。

――それでも新しい仕組みを考えるのは、ゴルフ業界そのものが変化しているからでしょうか。

そうですね。ゴルフ会員権を持っている方には50代、60代を中心に、70代以上の方もいらっしゃいます。一方、若い世代が同じように会員権を購入していくのかというと、ライフスタイルも変わっていますから、今後どうなるかは分かりません。

インターネットやAIの普及によって、人の生活そのものが大きく変わってきました。そうなれば、ゴルフ場の経営スタイルも変化する可能性があります。従来の会員制から、サブスクのような仕組みが広がることも考えられるでしょう。

大切なのは、その変化の波にどのタイミングで乗るかです。ゴルフ会員権だけを見るのではなく、ゴルフ場を起点に業界全体の変化を研究しながら、新しい可能性を考えていきたいですね。

これからもゴルフ場を通して何ができるのかを考え、自分たちなりの形でゴルフビジネスの可能性を広げていきたいと思っています。

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