株式会社iNetPro 代表取締役社長 太田 喜久雄氏
株式会社iNetProは、ITインフラ分野の中でもネットワーク領域を中心に、企業の業務を技術面から支援している会社です。企業と業務委託契約を結び、ネットワークを中心としたインフラ領域の業務に現場レベルで深く関わりながら、実務を通じた支援を行っています。本記事では、代表の太田喜久雄氏に、現在の事業内容や独立に至った背景から、今後描いている展望についてまで伺いました。
目次
一人で現場に立ち続ける、iNetProの現在地
――現在の事業内容について教えてください。
IT分野の中でも、インフラ系と呼ばれる領域を中心に仕事をしています。中でもネットワーク分野が主な専門領域です。企業と業務委託契約を結び、フリーランスとして現場に入りながら業務を行っています。
――働き方や、現在の会社体制についてはいかがでしょうか。
働き方自体は、一般的な会社員と大きく変わりません。平日はおおむね9時から17時くらいまで業務委託元の仕事を出社とテレワークを併用して行っています。
独立してから約3年が経ち、最初は個人事業主として始めましたが、半年ほどで会社を設立しました。現在は一人で会社を運営していますが、この3年間で「一人でもしっかりと稼げる」という自信と実績は作れたと思いますので、次の段階として、社員を増やし、会社としても成長させていきたいと考えています。
13年半のエンジニア経験が支えた独立という選択
――これまでのキャリアについて教えてください。
新卒で入社したIT系の会社で約13年半、システムエンジニアとして働きました。正社員として勤めた会社はその1社だけで、その中で現場のシステムやネットワークの業務に携わってきました。
――独立を決意した背景には、どのような思いがあったのでしょうか。
元の会社自体には愛着がありましたが、辞める前のタイミングで、業績が少し傾き始めているのではないかと不安を感じることがありました。転職も考えましたが、知り合いに相談する中で、フリーランスという働き方が自分には合っているのではないかと思うようになりました。
まずはリスクを抑えて個人事業主として始めましたが、顧客の信頼獲得や税制面で有利と考え、半年ほどで法人化しました。
一生懸命やった仕事は、時間を越えて返ってくる
――これまでの仕事の中で、印象に残っている出来事はありますか。
フリーランスになってから3年の間に、これまでに4~5社ほどと契約をしておりますが、その中で特に印象に残っているのは、10年ほど前に一緒に働いていた方から声をかけていただいたことです。
当時その方は私が正社員として働いていた会社の派遣として入場されていましたが、その後キャリアを積まれ、現在は900名規模の会社の取締役をされています。私が独立して約2年後に、「うちの会社と一緒に仕事をしないか」と声をかけていただき、現在も良い関係で仕事をしています。
10年前に一生懸命取り組んだ仕事を、相手が覚えてくれていたことがとても印象的でしたし、誠実に仕事をしていれば、時間が経ってから返ってくることがあるのだと実感しています。
――今後、組織をつくっていくうえで大切にしたいことは何でしょうか。
入社してきてくれる人の将来まできちんと考えられる会社であることです。
自分の会社で長く働いてくれればそれが一番ですが、必ずしもそれだけが正解だとは思っていません。将来的に独立したいと考える人がいれば、その選択を後押しできる存在でありたいでし、それが未来のビジネスパートナーに繋がる可能性もあると考えています。
また、IT業界では多重下請け構造が常態化し、末端のエンジニアの報酬が少なくなることがよくあり、私自身も独立後にそれを強く実感しています。そのため、当社に関わる方には少しでもそうならないよう努め、本来の働きに見合った報酬を支払える会社にしたいです。
そして、私自身、現場で試行錯誤しながら成長してきた経験があるので、若手が入ってくれた場合には、ある程度は信頼して任せ、実際に手を動かしながら学べる環境をつくりたいと考えています。
教えることが、未来につながる
――現在、取り組んでいることや計画していることを教えてください。
今の時点では、採用や組織拡大に大きな投資ができているわけではありませんが、学生時代にお世話になった教授と交流するなど、長期的な視点での採用活動は始めています。また、現在関わっている企業で、若手社員向けにネットワーク分野の勉強会の開催や、新人育成などの取り組みを進めています。
――その取り組みに、どのような意味を感じていますか。
個人として仕事がデキるフリーランスよりも、仕事と並行して後進を育てることができるフリーランスにはより価値があると考えています。この取り組みがすぐに成果につながるとは思っていませんが、10年後に振り返ったとき、良いきっかけにとなっている可能性もあると考えています。
短期的な結果だけでなく、人との関係性を大切にしながら仕事を続けていきたいです。
学び続けることが、自然なリフレッシュに
――仕事以外の時間は、どのように過ごしていますか。
休日は、ネットワーク分野の勉強をしていることが多いです。資格に関連する内容の復習や、理解が曖昧だった部分を学び直しています。勉強は仕事にも直結していますが、苦に感じることはありません。半分は趣味のような感覚で取り組んでいて、学び続けること自体が、気持ちの切り替えやリフレッシュになっています。

