移住者と地域をつなぐ、不動産の新しいかたちを沖縄から
株式会社MGKエステート 代表 松本勝氏
株式会社MGKエステートは、沖縄を拠点に賃貸仲介を中心とした不動産事業を展開しています。代表の松本勝氏は、移住者向けの賃貸を軸に、不動産と農業を結びつけた取り組みや、休耕地・過疎地といった地域課題にも目を向けながら事業を進めています。
本記事では、現在の事業内容や経営に至った背景、組織運営に対する考え方、そして今後の展望について、松本氏に話を伺いました。
目次
移住者と地域課題を見据えた、不動産事業への取り組み
――現在の事業内容と、その背景について教えてください。
沖縄で不動産業をしており、賃貸をメインに取り扱っています。特に意識しているのは、本州から沖縄へ移住される方向けの不動産です。沖縄の不動産は県民向けが多く、初めて移住する方にとっては分かりにくかったり、不安を感じたりする場面もあると思います。そうした不安を少しでも減らせるような不動産屋になれたらと考えています。
また、来年以降は農業に関わる会社を立ち上げる予定です。沖縄でも休耕地の問題はありますし、移住して農業を始めたいという方もいます。不動産として農業を直接行うわけではありませんが、農地を活用するための窓口になれる存在でありたいと思っています。
――御社ならではの強みはどのような点でしょうか。
今は一人でやっているので、レスポンスの速さと、お客さんに対して誠実であることを大切にしています。移住者向け賃貸や、農業と不動産を掛け合わせた考え方も、特徴の一つだと思います。
人との出会いと経験が形づくった、経営への価値観
――経営の道に進んだ背景や、これまでのキャリアについて教えてください。
会社員として働いていた期間もありますが、個人事業主や小規模な企業と関わる機会が多く、いずれは独立するだろうという意識は早い段階からありました。営業の仕事を通じて、多くの経営者と年間を通して接する中で、定年まで会社員として働くイメージはあまり持っていなかったと思います。
大きな転機となったのは、以前、飲食業で働いていたときに出会った不動産会社の社長との縁です。その出会いがきっかけで不動産業の世界に入り、今の仕事につながっています。振り返ると、人との出会いがキャリアを大きく左右してきたと感じます。
誠実さとスピードを軸にした、人との関係づくり
――事業を一人で運営する中で、大切にしている考え方を教えてください。
人に指示を出したり、組織を大きくしたりすることは得意ではないと感じています。だからこそ、周りの人と対等に話し、関係性を大切にすることを意識しています。大きな会社を目指すというより、自分の周りにいる人たちが少しでも前向きになってくれたら、それでいいと思っています。
仕事をする上で譲れないのは、レスポンスの速さと、自分にとって面白いかどうかです。これからも変えずに大切にしていきたい軸だと考えています。
農業や離島を視野に入れた、地域活用への取り組み
――今後、力を入れていきたい分野や挑戦について教えてください。
農業生産法人の立ち上げや、離島の物件を活用した取り組みを考えています。過疎化や空き地の問題は、沖縄だけでなく全国の地方が抱えている課題だと思っています。不動産を通じて、そうした土地がもう一度活かされるきっかけをつくれたらと考えています。
業界全体を見ても、今後はデジタル化が進んでいくと思います。ただ、沖縄ではまだ紙や対面文化が根強く残っていると感じています。情報がもう少しオープンになれば、業界全体としても良い方向に変わっていくのではないでしょうか。
旅と交流を通じて得ている、仕事への向き合い方
――仕事以外の時間は、どのように過ごされていますか。
沖縄で知り合った友人とお酒を飲んだり、離島へ行って星を見たりしています。離島の星空は本当にきれいで、東京とはまったく違います。
旅をしながらその土地の空気を感じることは、自分にとって大切な時間です。遊びと仕事をきっちり分けるというより、楽しみながら仕事を続けていける形が理想だと思っています。