「よく生きる」をプロダクトにする――CBD×フェムケアで人生の活性化を目指す糸川氏の挑戦

株式会社ライフアクティベーション 代表取締役 糸川 絡久氏

株式会社ライフアクティベーション代表の糸川絡久氏は、「ただ生きるのではなく、よく生きよう」というスローガンのもと、人生を活性化させるコンテンツやプロダクトを生み出してきました。ファッション領域で培った「ブランドを日本市場に根づかせる力」を起点に、ウェルネスへと舵を切り、ヨガマット、そしてCBD(カンナビジオール)を活用したフェムケアやサプリメントへ。市場の誤解や規制の壁と向き合いながらも、「女性のQOLを高めることは社会全体の活性化につながる」と語ります。今回は、事業の背景から価値観、組織づくり、そして今後の展望までを伺いました。

事業を広げ、人生を活性化させる

――現在の事業内容や特徴について教えてください。

当社は、最初からCBD事業を始めたわけではありません。私はもともと別の会社で、いわゆるファッションブランドを運営する会社をサポートしていました。簡単に言うと、海外のブランドを日本に持ってきて、日本市場で独占契約を結び、それをセレクトショップや百貨店などの小売店に卸していく仕事です。

その中で「ウェルネス」というキーワードには以前から着目していて、いずれ進出したい気持ちはありました。ただ、コロナ禍で、人の意識やライフスタイルが一気に変わりましたよね。外に出られない、人と会いづらい、働き方も大きく変わる。そこで「思っていたより数年早く、今取り組むべきだ」と感じて、ウェルネスに本格的に入っていきました。

働き方で言うと、私は「一つの場所に集まって働く」スタイルがあまり好きではなくて、当社も基本は協力してくれるワーカーと一緒に会社を運営してきました。

スタッフは日本国内も点々といますし、一番遠いところだとカナダに、もう7年くらい一緒に仕事しているメンバーもいます。Zoomなどのオンラインが当たり前になる時代が来ると見て、5〜6年前からそういうスタイルを取り入れていましたが、コロナでその流れが一気に加速した感覚があります。

ヨガマットとCBDプロダクトの発想

――ヨガマットを最初のプロダクトに選んだ理由は何でしょうか。

ウェルネス事業の最初のプロダクトはヨガマットでした。掲げたスローガンは「ただ生きるんじゃなく、よく生きよう」。ソクラテスの言葉をもとにしています。人生を活性化させるものなら、形にはこだわらないというのが当社の考え方です。

ヨガマット市場には商品が多くありましたが、デザイン面では物足りなさを感じていました。そこで、丸めて片付ける前提ではなく、リビングに敷きっぱなしにできるラグのようなマットをつくろうと考えました。出したり片付けたりする手間がなくなるだけで、運動は習慣化しやすくなります。

厚みや重さを持たせ、ずれにくくし、表面にはラグのような質感の素材を使用しました。さらに、私が以前から好きだった現代アーティストの乾シンイチロウさんに声をかけ、作品を転写したデザインでスタートしました。

ただ、ヨガマットは一度購入すると長く使えるため、収益面では限界があります。そこで以前から興味のあったCBD事業に取り組むことにしました。

現在は、CBDを配合したフェムケア製品や二日酔いケアのサプリメントを展開しています。二日酔いケアでは、肝機能をサポートする成分に加え、CBDの抗炎症作用や睡眠の質向上といった特性に着目しました。翌日にお酒を残しにくくする、回復力を高めるという考え方です。

フェムケアを「社会のテーマ」へ

――フェムケアに力を入れる理由を、改めて教えてください。

日本はまだフェムケア後進国だと感じています。一部の美容意識が高い方には浸透していますが、広く一般には届いていない。しかし、フェムケアは女性の体調や生活の質を大きく左右する重要なケアだと思っています。

デリケートゾーンは吸収率が非常に高く、同じ成分を使っても効果を最大化しやすい部位です。生理痛やPMSなどは炎症が関係しているケースも多く、CBDの特性と相性が良いと考えています。実際に、長年の悩みが軽減されたという声を多くいただいています。

月経やPMSの期間、パフォーマンスが大きく下がる女性も少なくありません。それは個人の問題ではなく、社会全体の生産性にも関わるテーマだと思っています。女性のQOLが上がることは、職場や家庭、社会全体にとってプラスになります。

CBDに関しては、「大麻由来」という言葉だけで不安を持たれることも多いです。ただ、私は、医療や生活の質向上のための成分として正しく理解されるべきものだと思っています。そのためにも、情報発信と実体験の積み重ねが重要だと考えています。

クラウド型組織と「管理しない」マネジメント観

――組織づくりや人材との向き合い方で、大切にしていることは何でしょうか。

当社は、いわゆる「社員」という形にこだわっていません。役員3名と自社倉庫に社員2名、それ以外は業務委託やクラウドワーカーとして関わってくれている方が10名ほどいます。ピラティス事業もあり、インストラクターとも連携しています。

私は若い頃、100人以上のスタッフを抱える組織でマネジメントを経験しました。その中で強く感じたのは、「人は任せないと育たない」ということです。失敗したら自分が責任を取るから、まずはやってみてもらう。そのスタンスを大切にしてきました。

30歳で離婚し、子ども2人を引き取ってシングルファザーになったことも、考え方を大きく変えました。長時間働くことができなくなり、自分の分身のような存在をつくる必要があった。だからこそ、権限を渡し、責任を任せるようになりました。

私は「管理する」「管理される」という関係があまり好きではありません。同じ方向を向いて、それぞれが自発的に動ける組織が理想です。自分より優秀な人と対等な立場で仕事をする。それが一番、物事が前に進むと感じています。

市場を切り拓き、頂点を目指す

――今後、取り組んでいきたい挑戦や目標を教えてください。

CBD事業は、引き続き伸ばしていきたいですし、この分野でトップになりたいと思っています。数年前に矢野経済研究所などが出した予測では、CBD製品市場が2025年には800億円規模に達するとの予測はありましたが、様々な法改正もあり、まだそこまでの規模には達しておらず、まだまだ小さい業界です。だからこそ、ここでトップを取りにいきたい。

そして「面白いものを作ってるな」と思ってもらえるような、使った方が「この製品と出会ってよかった」と思えるような製品を、もっと世に出していきたいです。私は、ここの分野に関しては一貫して、人生をかけてやっていきたいと思っているビジネスです。

課題は、現実的にスケールさせにくいことです。市場規模が小さく、認知度がまだ低い。資金調達の面では、CBDを扱っているだけで銀行融資が下りないこともあります。広告もかけにくい。SNSやGoogle広告は規制されていて、抜け道的にやっているところもありますが、いたちごっこです。

供給面の課題も大きいです。CBD原料や製品を海外から輸入するとき、厚生労働省の麻薬取締部門の管轄で、輸入許可に2〜3カ月かかることがあります。前もって製造発注をしておかないと欠品が起きてしまう。実際、欠品している商品もあります。主力製品が欠品すると機会損失は大きいです。

検査も、日本ではなかなかできる機関がなく、私はアメリカのケンタッキー州のラボに出しています。輸入前に違法成分が入っていないことを検査してクリアしないと通関できない。さらに分析証明書を取って申請し、日本側で許可が下りてようやく送れる。こういうリードタイムが、かなり事業の難しさになっています。

ただ、法改正によって規制が厳しくなったことで、グレーゾーンでやっていた事業者は淘汰されました。その代わり、大手企業が参入してきて、業界が健全化していく面もある。課題は抱えつつも、少しずつ良くなってくるのかなと思っています。

人生と仕事を重ねながら

――最後に、リフレッシュ方法や読者へのメッセージをお願いします。

私にとって、仕事と休みの境界はあまりありません。仕事が遊びで、遊びが仕事のような感覚です。ただ、子どもたちと過ごす時間や、トレーニング、格闘技をする時間は大切なリフレッシュになっています。

最後にお伝えしたいのは、フェムケアは女性だけの問題ではないということです。男性が知ることで、職場や家庭での関わり方も変わります。だからこそ、男性経営者である私が発信する意味があると思っています。

これからも、使った人が「この製品に出会えてよかった」と思えるものを一つひとつ積み重ねながら、人生をより前向きに動かすきっかけをつくっていきたい。そうした取り組みを通じて、多くの人の「よく生きる」に寄り添い続けていけたらと思います。

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