弁当×便利屋の2軸で支える地域の暮らし――生活に寄り添う経営のかたち

弁当×便利屋の2軸で支える地域の暮らし――生活に寄り添う経営のかたち

合同会社Life 代表 及川 俊哉氏

合同会社Lifeは、飲食業と便利屋事業を軸に、地域の暮らしを支える事業を展開しています。お弁当の販売や草刈り、除雪といった生活に密着したサービスを通じて、個人や法人が抱える日常の困りごとに向き合ってきました。本記事では、代表の及川俊哉氏に、地域に根ざした事業づくりの背景や経営の価値観、今後の展望についてお話を伺いました。

生活の困りごとに応える2つの事業

――現在の事業内容と、その特徴について教えてください。

今は、飲食業と便利屋事業の2つを軸にやっています。飲食業ではお弁当の販売をしていて、イベント出店の際にはハンバーガーの販売も行っています。

一方で便利屋事業では、草刈りや除雪といった日常生活の中で必要になる作業を請け負っています。売上の比率としては半々くらいですが、金額ベースでは便利屋のほうがやや多いですね。

どちらか一方に特化しているというより、生活の中で求められていることに応えてきた結果、今の形になりました。

――飲食業と便利屋事業を始めた背景には、どのような思いがありましたか?

起業したいと思ったのは19歳の頃です。当時は関東で就職していましたが、「何をやるか」よりも「自分で事業をやりたい」という気持ちが強かったですね。地元の岩手に戻って何かやりたいと考えたときに、声をかけてもらったのが地域おこし協力隊でした。

地元に戻り、いろいろな人と話す中で、生活に困っている方が想像以上に多いことを知りました。買い物に行けない高齢の方、除雪や草刈りができない方、人手不足に悩む法人さんもいました。

そこで「それなら自分たちがやろう」と、一つひとつ応えてきた積み重ねが、今の事業につながっています。どちらかというと福祉寄りで、生活の土台を支える仕事だと思っています。

「本気で街づくり」に込めた経営の軸

――会社の理念やビジョンに込めている考えを教えてください。

「本気で街づくり」という言葉をコンセプトにしています。街づくりや地域おこしという言葉はよく聞きますが、自己満足で終わってしまうケースも多いと感じてきました。

自分がやりたいのは、もっと生活に寄り添った支援です。お弁当を1個届けることや、安い金額でも草刈りを引き受けることは、正直大変な面もあります。

ただ、それが積み重なっていけば、幸福度の高い街や、ワクワクできる地域につながっていくと思っています。

――経営判断の際に大切にしている価値観や信条は何でしょうか?

できることは、まずやってみるという姿勢を大切にしています。誰かに「手伝ってほしい」と言われたら、できる限り応えたい。仕事を選ぶことも必要だと思いますが、今はまだそのフェーズではありません。

人が面倒くさいと感じることを引き受ける。それでお客さんに喜んでもらえたら、それがうちの価値だと思っています。

行動を変えた転機と、仲間と向き合う組織づくり

――経営の道に進まれたきっかけや、転機となった出来事はありますか?

父が経営者だったので、大変そうだという印象はあり、「経営はしたくない」と思っていた時期もありました。ただ、どこかで憧れのような気持ちがあったのかもしれません。

一番の転機は、高校卒業後に就職して働く中で、「このままずっと同じことを続けるのは嫌だ」と思ったことです。自分でやりたいと思えた瞬間は、すごくワクワクしました。そこで行動できたことが、今につながっています。

――少人数の組織運営で、意識しているコミュニケーションの工夫は何ですか?

今は、妻と同級生の3人で会社を運営しています。起業を考えていた時期に妻と出会い、思いに共感してくれたこともあって、一緒に事業に取り組むようになりました。

トップダウンで引っ張る経営は自分には合わないと感じているので、距離感はできるだけ近く保つようにしています。相手が何に悩んでいるのかを日々の会話の中で拾い上げることを大切にしており、自然と話せる関係性を意識しています。

モチベーションを高めるための工夫や投資も行っていますし、本当に会社のために動いてくれる仲間だと感じる場面も多いです。

生活を支える事業の拡張と、これから描く未来

――今後、挑戦していきたい事業や展開について教えてください。

今は「お弁当」と「便利屋」の2事業が中心ですが、この2つは実はすごく近い事業です。生活に困っている方が多いという点では共通しています。

そこで、2つを掛け合わせたサブスクリプションサービスを始めました。お弁当を週3回・2食分届けながら、便利屋サービスを月2回まで利用できる仕組みです。

法人向けにも、福利厚生として使ってもらえる形にしています。パッケージ化することで、より生活を支えられると感じています。

――地域や社会に向けて、これからどのような価値を届けていきたいですか?

直近では年商1億円、その先では10億円を目指しています。現状維持ではなく、事業を拡大していかないと、支えられる人も増えません。

今は依頼が多い一方で、人手不足が課題です。そこを乗り越えられれば、もっと多くの方に喜んでもらえると思っています。

周りへの感謝を忘れず、生活に寄り添う事業を通じて、街の土台を支え続けていきたいですね。

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