ソフトテニスで人生を後押しする――全国展開を見据えるLIFEBOOST株式会社の挑戦

LIFEBOOST株式会社 代表取締役 松口友也氏

ソフトテニスを通じて、一人ひとりの成長や人生を後押ししたい――そんな想いを胸に事業を展開しているのがLIFEBOOST株式会社です。スクール運営を中心に、マンツーマン指導やオンラインレッスン、講習会、大会運営、用品販売など、多角的にソフトテニスに関わる事業を展開しています。幼少期から競技に打ち込み、選手・指導者として数々の実績を積み重ねてきた松口友也代表。競技人生で培った経験を次世代へ還元するため起業し、現在は全国展開を見据えながら新たな挑戦を続けています。今回は、事業への想いや経営理念、今後の展望について伺いました。

ソフトテニスを軸に、多角的な事業を展開

――現在の事業内容や特徴について教えてください。

現在はソフトテニススクールの運営を中心に事業を展開しています。対象は小学生から大学生、社会人まで幅広く、それぞれのレベルや目的に合わせた指導を行っています。

そのほかにも、希望に応じたマンツーマンレッスンやオンライン指導、各地域の団体やチームへの講習会、ソフトテニス用品の販売など、競技に関わるさまざまなサービスを提供しています。また、各都道府県のソフトテニス連盟から依頼を受け、コーチ資格講習会の講師を務めることもあります。

さらに、大会運営にも力を入れています。全国大会の開催や地域イベントの企画など、競技を通じて人が集まり、交流できる場づくりにも取り組んでいます。

――印象的な取り組みについて教えてください。

福島県富岡町で開催している町長杯は、特に思い入れのある大会です。

東日本大震災後、避難指示解除を経た富岡町では、町のにぎわいを取り戻すことが大きな課題となっていました。そのような中で町とのご縁が生まれ、「スポーツを通じて地域を盛り上げたい」という想いが一致し、大会の開催につながりました。

町の皆さんにも協力いただきながら、多くの参加者が集まる大会として開催を続けています。ソフトテニスを楽しむだけでなく、人が地域を訪れるきっかけになればという想いも込めています。

ソフトテニスへの恩返しを胸に、経営の道へ

――経営者になられた経緯を教えてください。

幼い頃からソフトテニスを続け、競技人生の中で全国大会優勝を重ねてきました。その後は日本体育大学を卒業し、ヨネックスに入社して選手として活動しながら、実業団チームでは監督も務めました。以前から経営や組織づくりには興味があり、多くの経営書を読みながら学んできましたが、本格的に起業を意識するようになったのはコロナ禍でした。

在宅時間が増え、家族と過ごす時間の大切さを改めて実感したことが大きな転機です。同時に、「ソフトテニスに育ててもらった人生だからこそ、この競技に恩返しがしたい」という想いが強くなりました。「ソフトテニスだけで事業を成り立たせるのは難しい」と多くの方から言われましたが、自分自身の経験や競技人生で築いてきた信頼を生かせば挑戦できると考え、一歩を踏み出しました。

――仕事をする上で大切にしている価値観は何でしょうか。

一番大切にしているのは、「人に喜んでもらうこと」です。

会社名のLIFEBOOSTには「人生を後押しする」という意味を込めました。ソフトテニスを教えることだけが目的ではなく、競技を通じて人生そのものを豊かにするきっかけを提供したいと考えています。

また、自分自身が楽しみながら仕事をすることも大切です。もちろん経営には苦しい場面もありますが、経営者が前向きでなければ周囲も前向きにはなれません。

ここでいう「楽しむ」とは、派手なことではありません。一つひとつ積み重ねながら成長し、その過程を楽しむことです。その姿勢が社員や子どもたち、お客様にも伝わると考えています。

信頼関係を築きながら、人を育てる組織へ

――組織運営で意識していることを教えてください。

スクールでは大学生コーチが多く活躍しています。

大学生というと経験不足を心配されることもありますが、実際には現役選手だからこそ学ぶ意欲が非常に高く、自分自身の競技力向上にも真剣に取り組んでいます。その姿勢は子どもたちにも良い刺激になっています。

私自身の指導理論を共有しながら、一緒に学び、一緒に成長していける環境づくりを意識しています。

また、子どもたちへの指導では、信頼関係を築くことを何より大切にしています。必要な場面では耳の痛いことも伝えますが、それは成長してほしいという想いがあるからです。相手に迎合するのではなく、伝えるべきことはしっかり伝える。そのためにも、日頃から信頼関係を積み重ねることを大切にしています。

全国へ広げたい、ソフトテニススクールという選択肢

――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。

今後最も力を入れていきたいのは、ソフトテニススクール事業です。

現在は神奈川県内で複数会場を運営していますが、今後は県内でさらに拠点を増やし、その後は関東、そして全国へと展開していきたいと考えています。

近年は部活動の地域移行が進み、中学生が競技を続ける環境も大きく変化しています。その中でもソフトテニスを楽しみたい子どもたちの受け皿として、スクールの存在価値はますます高まっていくと感じています。やはりリアルで直接向き合い、その場で指導できる価値は何にも代えられません。だからこそ、全国各地で同じ品質の指導が受けられる環境を整えていきたいと思っています。

そのためにも、大学生コーチの育成をさらに進めていきます。現役選手だからこその学ぶ姿勢や競技力を生かしながら、私自身の指導メソッドを共有し、各地域で活躍できる指導者を増やしていきたいと考えています。

最も大きな課題は、人材の確保です。

特に全国展開を見据えたときには、現場で指導できるコーチの存在が欠かせません。現在は大学とのつながりも活用しながら、学生たちが自然と後輩へバトンを渡していける体制づくりを進めています。このモデルを各地域へ広げていくことが、全国展開への大きな鍵になると考えています。

家族との時間が、次への活力になる

――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。

休日はできる限り家族と過ごすようにしています。

子どもたちの希望を聞きながらドライブへ出掛けたり、動物園へ遊びに行ったりと、一緒に過ごす時間を何より大切にしています。

また、家庭では仕事とのメリハリを意識しています。自宅ではできるだけパソコンを開かず、子どもたちと向き合う時間を優先することを心掛けています。

会社員時代から続けている考え方ですが、仕事を家庭へ持ち込み過ぎないことで、仕事にも家庭にも良いリズムが生まれると感じています。

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