「通い続ける」から「卒業できる」整体へ――NKC堀切謙吾氏が描く、体と人生を豊かにする未来
合同会社NKC 代表 堀切 謙吾氏
合同会社NKCは、整体とカイロプラクティックを組み合わせた施術を提供し、「痛みからの卒業」だけでなく「お店からの卒業」を目指しています。その根底にあるのは、健康は誰かに与えてもらうものではなく、自ら育み、守っていくものだという考えです。「体を整え、人生を豊かにする」という理念を掲げる堀切謙吾氏に、独立に至った背景や組織づくり、これから実現したい未来について伺いました。
目次
「通い続ける」のではなく、自分で健康を守れる状態へ
――現在の事業内容と、大切にしている考え方を教えてください。
現在は整体を行っていて、カイロプラクティックと整体を組み合わせた施術を取り入れています。東洋医学と西洋医学に近い考え方の両方を生かしている点も、私たちの特徴の一つです。
ただ、一番大きな特徴は「卒業を目指す」というところだと思っています。痛みが出るたびに施術を受け、また次の予約を取るという関係をずっと続けるのではなく、最終的にはお店に通わなくてもいい状態になってほしいんです。
創業理念として大切にしているのも、「健康は与えられるものではなく、自ら育み、守るもの」という考え方です。施術を受ければ誰かが健康にしてくれる、ということではありません。もちろん施術だけでなく、自力で維持するためのストレッチ指導や、不調の根本原因(姿勢のクセや生活習慣)を特定したりと、私たちがサポートできることはありますが、自分自身でも体を良くしていく意識を持ち、その状態を守っていくことが大切です。
だからこそ、私たちがずっと必要とされることだけを目指しているわけではありません。むしろ、最後には自分の力で健康と向き合えるようになってもらう。そのためのお手伝いをすることが、私たちの役割ですし、「ずっと通ってもらうこと」ではなく、「いつか卒業してもらうこと」も大切な仕事の一つだと考えています。
目指したのは、痛みからもお店からも「卒業」できる場所
――独立して事業を始めようと思ったきっかけを教えてください。
以前も同じように整体の仕事をしていました。当時の現場では、痛いところを揉んで「また何週間後に来てください」という形を繰り返すことが一般的だったんです。
でも、仕事を続けるなかで「それだけでは、やっぱり体は良くならないよね」と考えるようになりました。痛みが出たら施術をして、また痛くなったら来てもらう。その繰り返しではなく、痛みそのものから卒業してほしいし、最終的にはお店からも卒業してほしい。その思いが強くなっていったんです。
では、どうすれば本当に卒業できるのか。そう考えると、自分自身がもっと勉強しなければ難しいと気づきました。当時の環境では自分がやりたい形を実現することが難しかったこともあり、それなら自分でやってみようと独立しました。
――経営上の判断では、何を軸にしていますか。
経営理念として掲げているのが、「体を整え、人生を豊かにする」です。何かを判断するときには、その選択がお客様や従業員、そして自分自身の人生を豊かにするものなのか、体を整えることにつながるのかを考えます。迷ったときに戻ってくる場所が、この理念なんです。
違う考え方を持つからこそ、お互いの得意を生かしていく
――従業員の方とのコミュニケーションで意識していることはありますか。
現在はスタッフが一人います。もともと前のお店でも一緒に働いていたので、仕事に対する感覚には共通する部分があります。一方で、考え方は結構違うんですよ。
私はどちらかというと理論的に考えるタイプですが、スタッフは感覚的に捉えるタイプです。技術についても、理論から理解しやすいこともあれば、感覚で受け取ったほうが分かりやすいこともあります。だから、どちらか一方に合わせるというより、それぞれの得意な部分を使いながら伝えるようにしています。
技術のことだけではなく、お客様への伝え方についても同じですね。お互いの視点を持ち寄りながら話をすることで、自分一人では気づけない部分も補えると思っています。
――今後、新しい仲間を迎えるとしたら、どのような方と働きたいですか。
細かな変化に気づける方がいいですね。広い範囲で物事を見ながら、お客様のちょっとした変化にも目を向けられる。そうした細やかさや気遣いを持っている方は、私たちの仕事にも合うと思います。
「きれいと健康」が一つになる、新しい場所をつくりたい
――今後、挑戦していきたいことを教えてください。
大きな目標として、「きれいと健康」をテーマにした大型の複合施設をつくりたいという構想があります。浜松市にはショッピングモールなど人が集まる場所がありますが、それとはまた違った商業施設をつくれたら面白いんじゃないか、というところから考え始めました。
整体だけではなく、美容室やピラティスなど、体に関係するものが一つの場所に集まっているようなイメージです。さらに、フィットネスのようなものや遊べる場所なども含めて、いろいろな目的で人が集まれる施設にしたいですね。
もちろん、すぐにそこへたどり着けるとは考えていません。その前の段階として、企業向けのヘルスケア事業や研修事業にも取り組んでいます。
企業様の福利厚生の一つとして、オフィス出張施術や、社員向けの姿勢・ストレッチ研修などを提供しています。従業員の健康管理や健康経営といった部分で、私たちができることを少しずつ広げていきたいんです。
これまではマーケティングにも力を入れてきましたが、その先では人材教育や自分たち自身の研修、設備などにも力を注いでいきたいですね。目の前の施術だけにとどまらず、健康を軸にできることを一つずつ形にしていきたいです。
「痛みからの卒業」を目指し、その人らしい人生を支える
――お休みの日は、どのようにリフレッシュしていますか。
寝てゆっくりすることもありますが、それ以外では、いつも決まった神社へ行きます。お参りをして、その横を流れている川のところで、ぼーっと過ごすんです。
何か特別なことをするわけではありませんが、川のそばで何もせずに過ごす時間が、自分にとってはいいリフレッシュになっています。そうやってゆっくり過ごすことが、息抜きになっていますね。
――仕事をするうえで、これだけは譲れないというものはありますか。
「体の改善にこだわる」ということですね。目の前の痛みだけではなく、体を整え、その人らしい人生を支えていく。体が改善するからこそできると思っているので、そこは、仕事をするうえで大切にしている部分です。
最初にお話しした「卒業を目指す」という考え方も、そこにつながっています。痛みが出るたびに施術を繰り返すのではなく、なぜ不調が出るのかを知り、自分自身で体を整えていけるようになってほしい。そして、日々の生活の中で何をすれば良い状態を保てるのかを一緒に考えていく。痛みから卒業し、最終的にはお店からも卒業してもらいたいと考えています。
「体を整え、人生を豊かにする」という理念を大切にしながら、体のことで悩んでる方が自分らしい毎日を、人生を取り戻していけるように、これからも伴走していきたいと思います。