病気になる前の未来を支える――ヘルスアクシスが広げる健康づくりの可能性

ヘルスアクシス 代表 和田 早織氏

病気になってから治療するだけでなく、その前の段階から健康を支えることが重要だと考えるヘルスアクシス。病院で培った経験を活かし、特定保健指導や健康経営への支援を通じて、一人ひとりや企業が無理なく健康づくりを続けられる環境づくりを目指しています。本記事では、創業に至った経緯や事業への想い、今後の展望について伺いました。

一人ひとりに寄り添い続ける――継続支援で広げる健康づくり

――ヘルスアクシスを立ち上げたきっかけを教えてください。

立ち上げてまだ間もないのですが、もともとは県の栄養士会に所属し、特定保健指導の業務委託を受けていました。ただ、委託という形では支援先を自分で選ぶことができず、関わり続けたいと思っても、それを実現するのは難しい環境でした。

特定保健指導に携わるなかで、自分自身で仕事を受け、一人ひとりを継続して支援できる体制をつくりたいという想いが強くなりました。

また、個人への栄養指導だけでは解決しきれない課題も多くあると感じています。だからこそ、企業全体で健康に向かう取り組みができる仕組みをつくり、健康経営なども含めて支援していきたい。その想いから、ヘルスアクシスを立ち上げました。

――ヘルスアクシスならではの強みと、事業を通じて実現したいことを教えてください。

一番の強みは、担当者が変わることなく継続して関われる点だと考えています。一般的な特定保健指導では、栄養士会や企業へ委託されることも多く、担当者が変わることで、毎年同じ説明を受ける方もいらっしゃいます。

一人の担当者が継続して関わることで、その方に寄り添いながら一貫した支援を続けられることは、大きな強みだと思っています。

一度アドバイスをして終わりではなく、その方の生活や環境に合わせて、無理なく続けられる方法を一緒に考えていくことを大切にしています。

病院では約17年間、栄養指導や栄養管理に携わってきました。病院で、病気になった方を数多く見てきたからこそ、予防の大切さを実感しています。

生活改善は、少し工夫するだけで取り組めることもあります。だからこそ、病気になってからではなく、その前から健康に向かえるような仕組みをつくりたい。無理なく続けられる健康づくりを、少しずつ広げていきたいと思っています。

病院で見つめた健康の課題――予防の分野へ踏み出した理由

――病院勤務を経て独立された理由を教えてください。

病院で働いていた頃は、お会いする方のほとんどが病気になった後の患者さんでした。だからこそ、病気になってから関わるのではなく、その前の段階で健康を支えたいという想いが強くなり、病院を退職しました。

その後は、個人として何ができるのかを考え、組織に所属しながら特定保健指導など、予防に関わる栄養指導に携わってきました。そのなかで、組織に所属しているからこそできないことや、限界を感じる場面もありました。

もっと自分の考える形で、予防の分野に関わっていきたい。そう考え、独立して自ら事業を立ち上げました。

――事業を進める上で、大切にしている考え方を教えてください。

まだ立ち上げたばかりで、大きな経営判断を求められる場面は多くありません。ただ、健康経営に関わるなかで、企業によって取り組みを始めるきっかけはさまざまだと感じています。

例えば、「健康経営」の認証取得を目的に始める企業もありますが、それがきっかけだとしても、最終的には経営者や従業員の皆さんに「健康が資本である」という考え方や、その価値を感じていただけるような支援をしたいと思っています。

どのようなきっかけでご相談いただいたとしても、一つひとつに向き合い、その方や企業に合った支援につなげていくことを大切にしています。

専門性を予防の力に――ともに成長する組織を目指して

――今後、どのような組織をつくっていきたいと考えていますか。

病院で培ってきた経験は、病気を未然に防ぐための仕事にも大いに活かせると感じています。一方で、そうした経験を積んだ管理栄養士が、予防の分野に携わる機会はそれほど多くないという印象があります。

実際にその現場に携わるなかで、予防の仕事には大きな価値があると実感してきました。だからこそ、病院で培った知識や経験を持つ管理栄養士が、その専門性を活かして活躍できる仕組みをつくっていきたいと思っています。

今後は仕事を増やし、専門性の高い栄養士が予防の現場で力を発揮できる組織を目指したいです。病院時代には管理職も経験してきたので、スタッフとともに知識を深め、互いに磨き合いながら、組織そのものも成長させていけるような環境をつくっていきたいですね。

――採用や育成では、どのような方と一緒に働きたいですか。

できれば、病院や疾患について深い知識を持つ方と一緒に働きたいと思っています。病気や病院で実際に起きていることを理解しているからこそ、支援する相手にも、より具体的で丁寧に伝えられると考えているからです。

もちろん、経験だけがすべてではありません。研修などを通じて必要な知識を身につけ、専門性を高めていける環境も整えていきたいと思っています。

そして何より大切にしたいのは、相手に寄り添えることです。「指導する」という一方通行の関わりではなく、できていないことを指摘するのではなく、できることを一緒に探す、それぞれに合った支援ができる方と一緒に働いていきたいですね。

健康をもっと身近なものへ――企業とともに広げる予防の輪

――今後挑戦していきたいことを教えてください。

特定保健指導に引き続き携わりながら、それ以外にも、健康経営や健康に向かう取り組みを、もっと身近に取り入れていただけるようにしていきたいです。

従業員が健康で働き続けられることは、企業にとっても大きな財産です。例えば、福利厚生の1つとして健康づくりを取り入れ、企業全体で健康に向かう取り組みを広げていきたいですね。より多くの方が、日々の暮らしや仕事のなかで健康づくりに取り組めるよう、活動を広げていきます。

――今後の課題と、その課題への向き合い方を教えてください。

健康づくりは、どうしてもすぐに結果が見えにくいため、その価値を伝える難しさを感じることがあります。ただ、長い目で見れば、その価値は非常に大きいものです。

当たり前のように健康でいられる毎日は、仕事や家族との時間、自分がやりたいことを楽しみ続けるための土台だと思っています。病気になってからではなく、その前からできることを一緒に考え、健康だからこそ描ける未来を支えていきたいですね。

現在は、企業へのあいさつや健康講話などを通じて、自分の活動を知っていただく機会を増やしています。また、「LinkedIn」での情報発信も行っており、そこでいただくご縁も大変ありがたく感じています。こうした活動を通じて、健康づくりの価値をより多くの方に届けていきたいですね。

子どもたちの挑戦を力に――自分らしく歩み続けるための時間

――休日はどのようにリフレッシュしていますか。

子どもが3人いて、3人ともバスケットボールをしています。そのため休日は、大会や遠征に付き添い、応援して過ごすことがほとんどです。

体が休まる休日ではありませんが、仕事とは違うコミュニティに触れ、子どもたちを応援する時間が、大切なリフレッシュになっています。

そうした時間も大切にしながら、これからも一人ひとりの「やりたいこと」を健康の面から支えられる存在でありたいと思っています。

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