「非効率な産業を終わらせる」――スーパーAIで世界を目指すRigare Japanの挑戦

株式会社Rigare Japan 代表者 草野 龍輝氏

株式会社Rigare Japanは、生成AIのさらに先にある概念として語られるAGI(汎用型人工知能)に近しい技術を活用し、AI基盤やシステムの開発に取り組む企業です。自社で保有する「スーパーAI」を活用し、顧客が実現したいサービスや仕組みを短期間で形にすることを強みとしています。今回は事業内容や起業の背景、経営に対する考え方、そして今後の展望について草野氏に伺いました。

スーパーAIを基盤に、業界を横断して価値を生み出す

――現在の事業内容や、御社ならではの特徴について教えてください。

生成AIのさらに先にある概念として語られているAGI(汎用型人工知能)が入った日本型の「スーパーAI」を自社で保有しています。スーパーAIを活用してAI基盤やシステムを開発し、企業などのシステム基盤をつくっていくことが主な事業です。

スーパーAIはシステム開発だけではなく、営業や広告などさまざまな領域で汎用的に活用できることも特徴です。特定の業界に限定するのではなく、多種な業界を横断して活用できます。

一般的なAI会社と思われることもありますが、お客様が実現したいサービスを、非常に短い期間で完成させることが大きな特徴です。実際に、翌日には開発を終えて提供できるところまで持っていくことも可能となります。

――AIを活用する上で、特に大切にしている考え方はありますか。

当社では「基盤」を非常に重視しています。イメージとしては、レゴブロックの土台のようなものです。その基盤を「資産」「オペレーション」「電脳」の3つに分け、統一された基盤を自社で構築しています。どの業種、仕事が入ってきても、この基盤の中に当てはめることで対応できる仕組みにしています。

単にシステムを開発して納品するのではなく、納品したもの自体にひとつの基盤として価値を残していくことも大切にしています。基盤から新しいプロダクトが生まれれば、そのプロダクトもまた一つの基盤として価値を持つことを目指しています。

高校時代の経験から、エンジニアとしての起業へ

――経営の道に進まれた背景を教えてください。

高校生の時から自分の企業を持ちたいという思いはありました。

家族が印刷・投資系の会社をやっていたことが大きく、高校生の時には家族で新型コロナウイルスの感染関連でマスクを都内の医療機関に卸す事業をした経験もあります。その後、専門学校で4年間エンジニアについて学びながら、個人事業として開発案件を受けたり、企業でSESを経験したりし、卒業後は営業力を身につけるため営業や会社運営について学んでいます。

さまざまな会社で経験を積む中で、スーパーAIの可能性に出会い「これなら世界を取れるかもしれない」と感じたことが、現在の事業につながっています。

――起業することへの怖さやリスクはありませんでしたか。

リスクは常に考えています。ただ、リスクを避けることだけを考えて生きる人生が、本当に楽しいのかと感じます。自分の人生なのだから、やりたいことをやる。失敗したら自分の責任ですが、失敗を恐れて何もしないより、やりたいことをやりきることを大切に前向きに行動をしています。

「非効率な産業を終わらせる」ために、破壊ではなく洗練を

――会社として掲げているビジョンを教えてください。

「非効率的な産業を終わらせる」というのが、当社のビジョンです。

システム開発では人の頭数を増やし、一人ひとりの技術力を組み合わせて仕事を進めるのが現在の一般的な形です。しかし、人は眠りますし、時間もかかります。スーパーAIを活用すれば、人が寝ている間にも開発を進めることができます。

私たちは「破壊ではなく洗練」という考え方も掲げています。今ある産業や仕組みを壊すのではなく、一つひとつのプロセスに新しい価値を加えていくことを大切にしています。建物を壊して建て直すのではなく、内側から補修して磨き上げるように、既存の仕組みをより良いものへ変えていきたいと考えています。

――今後の展望について教えてください。

AGIの領域において世界の中心を取りたいと思っています。AGIという概念はまだ世界的にも定まっておらず、さまざまな考え方があります。その中で、AGIの中心となる位置を日本が担えるようにしたいと考えています。

すでに海外とのやり取りも進んでおり、現在はナイジェリア、インド、カナダの3カ国との接点があります。今後はアメリカやイギリス、韓国などとの展開も視野に入れています。2028年には世界に飛び立つと以前から宣言しており、今はその計画に沿って一歩ずつ進めている段階です。

現在はシードでの資金調達も進めています。新しい概念だからこそ伝わりづらい部分もありますが、事業に共感し、一緒に取り組んでくださる企業を募集しています。

経営判断は「午前中」と「自分の頭」を大切に

――経営において、これだけは譲れないということはありますか。

最も大切にしていることはAIに使われるのではなく、AIを使うことです。AIを活用すれば仕事を高速化できますが、自分の頭を使わなくなるのでは意味がありません。自分の頭脳を使った上でAIを使うことにより、より良いものが生まれると考えています。

2つ目に、大事な会議は、必ず午前中に行います。午後になると疲労が蓄積し、人間の脳は良い状態ではなくなっていくからです。契約など重要な意思決定や話をする際は、頭がしっかり働く時間で必ず対面で行うようにしています。

3つ目は「自分の城を持つ」ことです。普段は渋谷スクランブルスクエアを拠点にしており、基本的にはそこから動きません。重要なクライアントには自分から出向きますが、それ以外は自分の拠点に人に来てもらう。仕事の拠点を空けず守ることを大切にしています。

これからも、スーパーAIを活用しながら非効率な産業を終わらせ、新たな価値を生み出していきたいと考えています。やると決めたことは最後までやりきる姿勢を大切にしながら、一歩ずつ世界に向けての挑戦を続けていきます。

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