人を育て、変化を力に――E-LIFEが目指す福祉用具事業の成長
E-LIFE株式会社 代表取締役 篠本 高基氏
福祉用具のレンタル・販売、医療機器の販売・リースを中心に、幅広い事業を展開するE-LIFE株式会社。
業界でも注目されている急成長企業です。
同社の成長を支えているのは、若手人材を早期に活躍へ導く、体系的な教育の仕組みです。営業として独り立ちするまでの明確なロードマップを整え、高い基準の研修と実践を通じて、入社年次にかかわらず力を発揮できる環境を築いてきました。
また、介護・福祉業界の従来の慣習にとらわれず、ICTやAIも積極的に導入。「人を育てること」と「変化し続けること」を成長の両輪に据えています。
今回は、代表取締役の篠本高基氏に、人材育成への想いや組織づくりで大切にしていること、そしてE-LIFEが目指す未来について伺いました
若手が早期に活躍できる人材育成
――現在の事業内容について教えてください。
当社では、福祉用具のレンタル・販売と医療機器の販売・リースを主力事業としています。加えて、住宅改修やチラシ・カタログ制作、Web制作の代理店事業、福祉用具に関するコンサルティング、介護用品のECサイト運営など、幅広い事業を展開しています。
――御社ならではの強みはどういった点にありますか。
最大の強みは、若手人材を早期に戦力化できる育成体制です。新卒を中心に若い人材を採用し、高い基準を設けた教育を行っています。実際に、入社1年目~2年目でも、他社と比べて2倍~3倍ほどの成果を上げる社員が多く、早い段階から活躍しています。
その背景にあるのが、営業として独り立ちするまでのロードマップやテストを含めた、体系的な育成の仕組みです。研修では高い基準を求めていますが、その分、現場に出る頃には自信を持ってお客様と向き合える状態を目指しています。社員からも「研修を受けたから現場で困らない」という声があり、新卒で入社した社員がお客様から指名をいただくケースも出てきました。
現状維持を選ばず、新しいものを取り入れる
――経営において大切にしている考え方を教えてください。
大切にしているのは、現状維持を選ばず、常に変化し続けることです。時代が変わるなかで、従来のやり方に固執するのではなく、新しいものやよいものは積極的に取り入れることが大切だと考えており、創業時から「前年と同じことを続けるのではなく、新しいことに挑戦しよう」という姿勢を貫いてきました。
その考えは、業務のデジタル化にも表れています。介護業界には紙を使うアナログな業務が多く残っていますが、当社では、従来の方法を一つひとつ見直し、ペーパーレス化を推進してきました。現在はAIの専門家にも週1回来てもらい、ICTやAIの活用を進めています。
その結果、業務のスピードが上がり、お客様へのレスポンスや福祉用具を提供するまでの迅速化にもつながっています。
――会社づくりにおいて、どのような考えを大切にしていますか。
お客様を第一に考えること、そして透明性のある経営を行うことを大切にしています。お客様に価値を提供するだけでなく、会社の成果を社員にきちんと還元し、働く人にも喜んでもらえる会社でありたいと考えています。
――「E-LIFE」という社名には、どのような想いが込められていますか。
「いい人生、いいライフ」という想いを込めています。私たち自身がよい人生を送りながら、お客様にもよりよい人生を送っていただけるよう支えていく――その考えを「E-LIFE」という社名で表しました。
一人ではできないことを、人を巻き込んで成し遂げる
――経営の道に進まれたきっかけを教えてください。
自分一人では成し遂げられない大きなことに、人を巻き込みながら挑戦したいと考えたことがきっかけです。20代の頃から経営に興味があり、さまざまな経営者の本を読む中で、大きな事業をつくるには仲間と力を合わせることが欠かせないと感じ、経営を志すようになりました。
当時は福祉・介護業界で営業職として働いていましたが、その環境のままでは経営に携わるまでに時間がかかると感じていました。時間は有限だからこそ、待つのではなく自ら動こうと考え、思い切って経営の道へ進むことを決めたんです。
――経営判断では、何を軸にしていますか。
損得ではなく、善悪で考えることです。「どちらが得か」ではなく「どちらがよいか、悪いか」で判断し、それがお客様や社員のためになるのか、自分本位の判断になっていないかを振り返るようにしています。
日常の会話を大切に、行動できる人を育てる
――社員とのコミュニケーションで意識していることはありますか。
社員の表情はよく見るようにしています。少し様子が違えば自分から声をかけ、雑談も交えながら話します。日常の何気ない会話から、仕事で悩んでいることのキーワードを拾うこともありますね。
――採用面では、どのような人と働きたいと考えていますか。
前向きに物事を捉え、まず行動に移せる人と一緒に働きたいと考えています。知識の豊富さ以上に重視しているのは、自ら手足を動かして経験を積めることです。
入社当初は、指示を受けて動くことがあっても構いません。ただ、実際に行動するかどうかで、その後の成長には大きな差が生まれます。与えられた仕事に前向きに取り組み、さまざまな経験を重ねながら成長していける人が理想です。
「人」を軸に、さらに成長する会社へ
――現在、組織づくりで課題に感じていることは何でしょうか。
次世代のリーダーを育てることです。
創業以来、私と役員が中心となって会社を引っ張ってきました。しかし、会社がこれからさらに成長していくためには、一部の人だけが組織を動かす状態から脱却しなければなりません。
新しいリーダーや幹部、役員、そして将来の経営者を、社内から継続的に生み出せる会社にしていくことが重要だと考えています。
そのため現在は、権限移譲を的確に行い、社員を選抜したリーダー研修を実施するほか、リーダーとしての可能性を感じる社員に、さまざまな役割やプロジェクトを任せています。
研修で知識を学ぶだけでは、人はリーダーにはなれません。実際に責任ある仕事を任され、考え、判断し、ときには失敗しながら経験を積むことで、初めてリーダーとして成長していきます。
会社が挑戦できる機会をつくり、可能性を信じて任せ、必要なときには支える。その積み重ねによって、次の世代を育てていきたいと考えています
――最後に、これからの展望についてお聞かせください。
福祉用具事業を軸に、人の力でさらに成長する会社を目指しています。この事業は社会的にも意義のある仕事だと考えているため、軸をぶらさず、事業をさらに大きくしていく方針です。そして、その成長を支えるうえで最も重要なのは、「人」だと捉えています。
これまで培ってきた人材育成をさらに磨きながら、変化を恐れず新しいものを取り入れ、これからも会社を成長させていきたいです。
これまで培ってきた人材育成の仕組みをさらに磨きながら、変化を恐れず、新しいものを積極的に取り入れていきたいと考えています。そして近い将来、会社の未来を背負う経営者や役員を社内から抜擢し、育てていくことが、私の大きな役割だと考えています。