「正しい情報を、最速で届ける」――感覚に頼らない野球指導と集客できるWeb支援に共通する信念
株式会社エムアイエフ 代表取締役 飯塚 大樹氏
株式会社エムアイエフは、「投球・送球動作」に特化したマンツーマンの野球指導と、ホームページ制作やSNS運用支援などのWeb事業を展開しています。異なる2つの事業に共通するのは、「人や企業が持つ本来の力を、正しい情報によって社会へ最速で届けたい」という理念です。本記事では、代表の飯塚大樹氏に、事業の特徴や経営への思い、今後の展望を伺いました。
投球に特化した指導とWeb支援
――現在の事業内容について教えてください。
現在は、大きく分けて野球指導事業とWeb支援事業の2つを展開しています。
野球指導事業では、ピッチャーだけでなく、捕手や内野手や外野手の送球も含めた「投球・送球動作」に特化しています。大きな特徴は、従来の野球界に蔓延しがちな『感覚的な指導』ではなく、身体の仕組みに基づいたロジカルなマンツーマン指導を提供している点です。これにより、イップスや怪我に悩む選手からプロを目指す選手まで、一人ひとりの課題に合わせた確実な解決策を提案しています。
一方、Web支援事業では、ホームページ制作をはじめ、店舗のInstagram運用支援や掲載情報の整理などを手がけています。見た目の美しさだけでなく、自社の野球事業で実践してきた「広告に頼らず集客や認知拡大につなげるノウハウ」を提供できることが強みで、制作では各分野のプロと連携して専門性の高いチームで品質を担保しています。
――2つの事業を始めたきっかけは何だったのでしょうか。
事業として最初に取り組んだのは、ホームページ制作でした。父がホームページ制作会社を経営しており、中学生のころから仕事に触れる機会があったため、自然と関心を持つようになりました。
しかし、いざ事業を立ち上げてみると、当初は思うように成果が出ず、厳しい現実を突きつけられました。そこで「自分に今できることは何か」を模索するなかで、長年続けてきた野球のノウハウをSNSで発信し始めたんです。すると、これが予想以上の大きな反響を呼びました。
まずは「困っている人の力になりたい」と、無料で直接指導を始めました。一人ひとりに全力で向き合った結果、口コミや紹介で指導の機会が広がりました。この「SNSでの発信と、対面指導による高い顧客満足」という経験が、野球指導事業とWeb支援事業の土台になっています。
営業経験を活かした「伝える力」
――野球指導における強みは、どのような点にありますか。
強みは、「感覚値の言語化」と「相手の目線に合わせた圧倒的な伝達力」です。私はこれまで営業職として、シビアな判断を求められる経営者の方々へ提案を行ってきました。その経験を活かし、野球指導でも単に技術を伝えるのではなく、小学生から大人まで、一人ひとりの理解度や骨格に合わせた「伝わる言葉」を徹底的に意識しています。
私自身は元プロ野球選手ではありません。しかし、だからこそ「天才の感覚」ではなく「凡人が上達するための論理」として説明ができます。受講生からも、「説明がわかりやすい」「やるべきことが明確になる」と高く評価していただいています。
――現在の指導スタイルは、どのような経験から生まれたのでしょうか。
私自身の挫折と挑戦の経験がベースになっています。高校時代、私の球速は最速129キロで、チームでは補欠でした。しかしその後、身体の仕組み、投球理論を徹底的に研究し、30歳のときには軟式野球の全国大会で優勝、その後は最速145キロを記録しました。
筋力だけに頼らず、理論に基づいてパフォーマンスを高めた経験があるからこそ、感覚を押しつけない「再現性のある指導」を提供できます。現在は小学1年生から60代まで通算約1,000人を指導しており、プロで活動する方から相談を受けることもあります。
「思いついたら今日やる」ために独立
――経営者を目指したのはなぜですか。
23歳から10年以上、会社員として勤務していました。その中で、新しいアイデアやお客様のためになる取り組みを思いついても、組織としての決裁や調整に時間がかかり、実行のタイミングを逃してしまうもどかしさを感じていました。
私は、お客様の課題解決において「意思決定から実行までのスピード」こそが最大の価値になると考えています。良いと信じたことを今日すぐに形にし、自ら判断と責任を負える環境を求めて独立しました。また、経営者である父の背中を見て育ったことも、独立を後押ししたと思います。
――事業に共通する理念について教えてください。
当社は、「人や企業が持つ本来の力を、正しい情報によって、社会へ最速で届けること」を理念に掲げています。
もともとはWeb事業を立ち上げた際に作った理念ですが、野球指導事業も本質は同じです。相手が持つ強みや可能性を引き出し、求める人に伝わる形にして届ける。これは、――手段がホームページか投球動作かという違いだけです。
実際に、指導している中学生の投球動画を私のアカウントで効果的に発信したところ、強豪高校の監督から連絡が入り、特待生としての進学につながったことがありました。技術指導と情報発信を組み合わせ、関わった人に新たな機会をつくることが、私たちの理念を体現する瞬間です。
価値を安売りせず、信頼を積み重ねる
――経営するうえで、譲れないことはありますか。
値引き交渉には、原則として一切応じない方針を貫いています。
野球指導はボランティア(無償のコーチなど)で行われることが多く、ホームページ制作も格安の価格競争になりがちです。そのため、提供する価値よりも「安さ」だけで判断される場面が少なくありません。しかし、安易な値引きは既存のお客様への裏切りであり、サービスの質を低下させる原因になります。
私たちは、知識や技術への自己投資を続け、価値に見合った適正価格を守っています。それは、最高品質のサービスを提供し続けるという責任でもあります。
一方で、事業初期から支えてくださったお客様への感謝は忘れません。新規のお客様には現在の価格をご案内していますが、過去に利用してくださった方には当時の価格で指導を続けています。今の自分があるのは、苦しい時期に支えてくださった方々のおかげだからです。
また、野球指導を職業として成立させることは、次世代の指導者に可能性を示すことにもつながります。プロとして価値を生み、生計を立てられる仕事だと示すためにも、安売りしない姿勢は譲れません。
――新しい顧客を増やすために、営業活動は行っていますか。
Web事業でも野球指導事業でも、売り込みのための営業活動や広告は一切行っていません。SNSやブログでの発信と、既存のお客様からの紹介を中心に案件をいただいています。
しかし、これは「何もせずに待っている」ということではありません。押し売り営業をしない代わりに、SNSは毎日更新し、ブログも頻繁に投稿するなど、価値観を理解してくださる方と互いに尊重し合える関係を築くことを大切にしています。
あらかじめ私たちのスタイルをご覧になり、心から納得・安心してご依頼いただきたい――その一心で発信を続けています。
場所を超えて知識を届ける
――今後、野球事業についてどのように展開していきたいですか。
現在は私自身が直接指導を行っているため、対応できる人数や地域(時間と場所)に限りがあります。そのため今後は、場所を問わず知識や指導理念を届けられるコンテンツの展開を進めたいと考えています。
同時に、私と同じ指導レベル・判断基準を持った「認定指導者の育成」を進め、各地域で質の高いリアル指導を受けられるネットワークを構築したいと考えています。
現在は柔道整復師など身体の専門家と意見交換し、医学的・解剖学的な視点から指導メソッドを更新しています。元プロ野球選手からも実戦的な知識を学び、一般の選手や子どもたちが実践できる形に翻訳して伝えています。
さらに今後は、野球指導をベースにした「独立支援」にも力を入れていきたいと考えています。私自身、以前はアマチュアの実績で野球を仕事にできるとは考えていませんでしたが、スマートフォンと三脚から事業を始めました。
世の中には、確かな知識や実力を持ちながら、その価値を届けられていない方がいるはずです。決して楽な道ではありませんが、自社で実践してきた集客方法やノウハウを伝え、本気で挑戦する方を支援したいと思っています。
独立後、多くの先輩経営者に支えていただいたからこそ、今度は私が関わる人の人生を良い方向へ導く「恩送り」をしていきたいです。
――Web事業の今後についてもお聞かせください。
ホームページ制作会社は数多く、きれいなサイトを作るだけでは価格競争に巻き込まれます。そのため今後は、自社事業で培った「SNS ✕ Web集客の実践ノウハウ」を提供し、企業の認知拡大から集客までを設計するパートナーを目指していく方針です。
「今日できる最善を尽くし、明日の一歩へ繋げる」を愚直に積み重ね、野球とWeb、双方の事業から社会に「正しい価値」を届けてまいります。
家族との時間と日本酒でリフレッシュ
――最後に、仕事以外の時間の過ごし方についても教えてください。
休日は家族と過ごすほか、日本酒を楽しむ時間も大切にしています。月に一度は近くの酒屋へ足を運び、全国各地の日本酒を選ぶことが息抜きの一つです。
忙しい日々のなかでも、自分なりの時間を持つことで気持ちを切り替え、仕事への活力につなげています。これからも、こうした時間を大切にしながら、日々の仕事に向き合っていきたいです。