「一生治らない」と言われた絶望を希望へ。台所から始まった、徹底無添加の肌革命

株式会社石けん工房春風 代表取締役 赤瀬直子氏

13年もの間、顔が赤く腫れ上がる深刻な肌トラブルに苦しみ、「一生治らない」と医師から告げられた一人の主婦がいました。その彼女が自ら台所に立って作り上げた一個の石けんが、今や多くの「敏感肌難民」を救う光となっています。

株式会社石けん工房春風は、徹底したノンケミカルと原材料へのこだわりを貫く、無添加化粧品の通販会社です。代表の赤瀬直子氏が自身の経験を基に開発した商品は、単なる美容の枠を超え、肌と体の健康、そして自然に即した生き方を提案しています。

16年以上にわたって多くの顧客に愛され続ける秘訣は、広告や新商品の乱発ではなく、「本当に良いものだけを、大切に使い続ける」という本質的な思想にありました。自身の肌トラブルとの決別、そしてこれからを生きる人々へ伝えたい「美と健康の真実」について、赤瀬氏に詳しくお話を伺いました。

無添加に徹底して向き合う理由

――現在の事業内容や特徴について教えてください。

私たちは、徹底的に無添加にこだわった石けんや化粧品の通信販売を行っています。もともとは私が自分自身の肌トラブルを解決するために作り始めたもので、理念の根幹にあるのは「肌に一切の負担をかけない」という徹底した姿勢です。

現在の市場には「無添加」や「オーガニック」を謳う商品が溢れていますが、日本にはこれらに対する厳格な法的縛りがなく、1つでもオーガニック成分が入っていればオーガニックオーガニック製品と名乗れてしまうのが現状です。しかし、私は水さえも染みるほど肌が弱かった経験から、原材料の選別から農薬の有無、抽出方法に至るまで、一切の妥協を許さないノンケミカルを追求してきました。

私たちのビジョンは、単に化粧品を売ることではありません。お客様が正しい知識を持ち、自分の肌力で綺麗になれる力を取り戻していただくことです。外側からのケアだけでなく、内側からのアプローチも含めた「本当の美しさ」を啓蒙していくことが、私たちの使命だと考えています。

――業界内での強みはどのような点にありますか。

「わかっていただける方には、一瞬で伝わる」という点です。徹底的に余計なものを削ぎ落としたからこそ、敏感肌で何を使っても駄目だったという方たちが「これは違う」とリピートしてくださいます。創業16年になりますが、創業当時からのお客様が今でも多く残ってくださっている継続率の高さは、他社にはない誇れる実績だと思っています。

赤瀬直子という経営者の原点

――経営者になられた経緯を教えてください。

30代の頃、原因不明の肌トラブルに見舞われ、顔が真っ赤に腫れ上がってしまいました。13年間、あらゆる皮膚科を回り、高額な治療も試みましたが、お医者様からは「一生このままだ」と言い渡されました。街を歩けば知らない人から顔を指されるほどで、一時は家から出ることさえ苦痛でした。

そんな時、スーパーでばったり会った友人に「顔が真っ赤だから赤瀬さんだとすぐわかったわ」と言われ、ハッとしました。「やっぱり、諦めたくない」と思ったんです。誰も助けてくれないなら、自分で作るしかない。そう決意して、台所に立ってレシピを組んで、自分に合う石けんを手作りし始めました。

手作りの石けんを使い始めたら、驚くほど肌が落ち着いていきました。それを見た周りの方々が「何をしたの?」「分けてほしい」と訪ねてくるようになったんです。

最初は起業なんて自分には無縁だと思っていました。でも、ある友人の社長夫人に「あなたがやらないと、誰か他の人がこの価値を取ってしまう。自分の好きなことで自立して生きる道を選びなさい」と、毎日電話をいただいておりまして、最初はボランティアのような形で分けていたのですが、あるイベントに出店した際、半日で10万円分も完売してしまい……。主人が「これは趣味の域を超えている。本格的にやってみたらどうか」と言ってくれたことが、起業への後押しになりました。

それで意を決して起業塾に入り、16年前にこの会社を立ち上げたのです。

――仕事をする上で大切にしている価値観は何でしょうか。

「自然に即した生き方」です。肌の不調は、体や心からのサイン。それを薬で抑え込むのではなく、生活習慣や食生活、心の在り方まで含めて整えることが大切です。私自身、料理が趣味なのですが、旬のものを食べ、余計な刺激を与えないというシンプルな原点に立ち返ることを、仕事の判断基準にしています。

少人数だからこそ築ける組織のかたち

――組織運営で意識していることを教えてください。

私を含めて3名の少数精鋭で運営しています。一人は経理と商品管理を担当している主人で、もう一人は発送や顧客対応を担当してくれているスタッフです。主人は経営者目線でしっかりと土台を支えてくれていますし、スタッフは常にお客様目線で「今、お客様が何を求めているか」という現場の声を拾ってきてくれます。

少人数だからこそ、情報共有は非常に密です。形式ばった会議をするのではなく、日々の対話の中で「この年代のお客様は今、こんな悩みを抱えている」といったリアルな感覚を共有することを大切にしています。

――社内の雰囲気や、コミュニケーションで意識していることはありますか?

非常に自由で風通しが良い雰囲気です。お客様とのやりとりは基本的にスタッフにお任せしていますが、彼女自身の友人関係も弊社のメイン客層である50代前後なので、等身大の感覚で接してくれるのが一番の強みです。

経営者である私は孤独を感じる暇もありません。スタッフが「お友達がこんなことで困っていた」と話してくれることが、新しいサービスのヒントになります。みんなが同じ方向、つまり「お客様の肌を健やかにする」という目標で動いているので、信頼関係は非常に強固です。

正しい知識を伝えるという挑戦

――今後の展望や挑戦したいことを教えてください。

今の時代、新商品を次から次へと出すのが化粧品業界の常道ですが、私はあえて「今ある良いものを守り、広める」ことに注力したいと考えています。女性には「新しいものはもっと良いはず」という浮気心がありますが、本当に肌を立て直したいなら、よさそうなものをあれやこれや使うのではなく、自分に合う本物を厳選して、アイテムは少なくてもいいから本当に必要なものを使い続けるのが一番の近道です。

まだアイテムがそろっていないころは、新商品の開発にエネルギーを注いでいましたが、今は新商品の開発にエネルギーを使うよりも、肌トラブルで悩んでいる人たちに根本的な原因に気が付いていただき、「正しい知識」を伝えるための「美容講座」の活動をもっと広めていきたい。外側からのケア(化粧品)と内側からのアプローチ(食生活や生活習慣)の両輪で、自力で綺麗になれる人を増やすための啓蒙活動を強化していきます。

――社会に対して、どのような影響を与えていきたいですか?

今はAIやDXが進み、何でも効率化される時代です。でも、肌の手入れや人との繋がり、食べるものといった根源的な部分は、アナログで丁寧なものであるべきだと思っています。

デジタルに不慣れな高齢者の方々が取り残されないよう、私たちは寄り添うカウンセリングも大切にしています。効率を求める社会の波に逆らってでも、「自然で、嘘のない、丁寧な生き方」が一番の贅沢であり、美しさの近道であることを証明し続けていきたいです。

料理が心と体を整える時間

――仕事以外でのリフレッシュ方法を教えてください。

やはり、料理ですね。台所に立っている時が一番のリフレッシュになります。仕事が忙しくて材料が溜まってくると、「今日はこれを使って何を作ろうか」とワクワクします。最近では、ヨモギを天ぷらにしたり。ヨモギは栄養価が高くて「三大薬草」の一つですからね。そうやって自然の恵みを料理して、みんなで美味しいものを食べる時が最高に幸せです。

――読者の方へメッセージをお願いします。

Kindleで『赤ら顔と決別する方法 〜63歳で美肌を取り戻した私の16年間の記録〜』という本を出します。私が絶望の淵にいた時のことから、どうやって今の肌を手に入れたのか、その全記録を詰め込みました。かつての私のように、顔が赤くて外に出られないと悩んでいる人たちの希望になれば嬉しいですね。

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