日本文化を“世界に届く形”で発信する――to anyoneが描く、新時代クリエイティブの挑戦

株式会社to anyone 代表取締役 桑原 進之助氏

株式会社to anyoneは、映像を中心としたクリエイティブ制作を手がける企業です。映像制作にとどまらず、スチール撮影やAIを活用した新たな表現にも取り組み、クライアントの要望に応じた多彩な制作を展開しています。さらに、大阪・アメリカ村での屋外広告事業にも進出し、制作から発信までを一貫して担う新たな挑戦も始まりました。本記事では、代表の桑原進之助氏に、事業への想いや創業の背景、今後の展望などについて詳しく伺いました。

日本美を軸にしたクリエイティブの強み

――現在の事業内容について教えてください。

当社は、クリエイティブにおける企画・ディレクションおよびプロダクション制作を主軸としています。中心となるのは映像制作ですが、それに付随するスチールやAIを活用した表現なども含め、幅広い手法を取り入れながら、クライアントにご満足いただける成果物をお届けしています。

また、新たな展開として、大阪・アメリカ村にある大型ビジョン広告の代理店事業も始動しました。これまで手がけてきた制作力を生かし、広告枠の提供だけでなく、CM制作まで一貫して対応できる体制を整えています。

この新事業では、単に広告枠を販売するだけでなく、企画段階から映像表現までを一体で設計できることが特徴です。制作会社として培ってきたノウハウを広告運用にも接続できる点は、当社ならではの価値だといえます。

――御社ならではの強みはどのような点にありますか。

当社の強みは、「マーケティングの視点からクリエイティブの企画・ディレクションを行い、世界に届く形を生み出せる」点です。私自身、「日本をかっこよくしたい」という想いを創業時から根底に持っており、日本の文化を取り入れるクリエイティブが特徴でもあります。

今はSNSやWebが人々の情報取得の中心にある時代です。そこで発信されるものが、日本らしさや日本の美意識を感じられるものであれば、日本そのものを魅力的に伝えられる上にその企業やブランドにもクリーンな印象を与えられると考えています。

海外から見たときに「Japan is cool.」と思ってもらえるようなクリエイティブを増やしていくことが、私たちの目指す方向です。映像の構図や光の使い方、被写体の切り取り方にも、日本ならではの表現を意識しており、そうした細部の積み重ねが、ほかにはない世界観につながっています。

商社勤務から転身し、プロデューサーへ

――この道に進まれたきっかけを教えてください。

私が最初に勤めたのは、繊維商社でした。そこで生産者とクライアントをつなぐ役割を担っていましたが、コロナ禍で仕事が止まり、自分の人生を見つめ直す機会が訪れました。そのとき「本当にやりたいことをやろう」と想い考えたのが、転機です。

もともと何かを作ることが好きで、前の会社を退職したあとには自分でアパレル制作にも挑戦しました。そしてその際、自分で作った服を撮影し、映像や写真を含めて表現する過程に強い楽しさを感じたのです。服そのものを作る以上に、「どう見せるか」を考えることに魅力を感じ、プロデューサーを志しました。

その後、Web制作を中心とした環境で経験を積み、さらに映像制作会社へ転職して、企画から制作まで本格的に学びました。そうした経験を経て、現在の事業につながっています。

Win-Win-Winで築く信頼関係

――経営判断の軸になっている価値観は何でしょうか。

大切にしているのは、「Win-Win-Win」の考え方です。私の仕事には、クライアント、クリエイター、そして自社の三者が関わります。その全員が納得し、満足できる関係を築くことが重要だと考えています。

クライアントには期待以上の成果を届け、クリエイターには努力に見合った対価とやりがいを感じてもらう、そして自社も持続的に成長していく――この三方向のバランスが崩れないことを、常に意識しています。

誰か一方だけが利益を得る形では、長く続く信頼関係は築けません。三者すべてが前向きになれる環境づくりこそ、継続的なものづくりには不可欠だと考えています。

――チームづくりで意識していることはありますか。

現在、従業員は私一人ですが、案件ごとに最適なクリエイターチームを編成して対応しています。コアメンバーは約5名で、日本人だけでなく、外国人クリエイターも積極的に取り入れています。海外経験を持つ人材を重視しているのも特徴で、異文化に触れた経験があるからこそ、日本の魅力を客観的に捉え直し、新しい表現へと昇華できると考えています。

それぞれのクリエイターには独自の感性がありますので、私が企画したものを押しつけるのではなく、その人の個性を生かしながら完成度を高めることを意識しながら、良い部分を見つけて肯定しながら進めることを大切にしています。

アメ村ビジョンとAI活用で広がる新展開

――現在向き合っている課題は何でしょうか。

課題の一つは、クライアント案件に依存しすぎない体制づくりです。案件がなければ仕事が止まってしまう構造を変える必要があります。また、AI技術の進化によって映像制作の在り方も変わっていくと感じています。

その対策として、AI生成クリエイティブへの取り組みを進めています。現在、AIを活用したアニメ制作にも着手しており、従来は多人数・長時間を要した工程を、よりスピーディーに高品質で実現できる可能性を探っています。これは、これからの時代に対応するための重要な一歩です。

AIは単なる効率化の手段ではなく、新しい表現を生み出すパートナーでもあります。人の感性とAI技術を融合させることで、これまでにないクリエイティブの可能性を切り開こうとしています。

――今後取り組みたい挑戦や展開について教えてください。

大きな挑戦の一つが、アメリカ村で始まった屋外ビジョン広告事業です。屋外広告はこれまで高額なイメージがありましたが、当社では比較的利用しやすい形で提供できる体制を整えています。さらに、広告枠だけでなくCM制作まで一括で対応できる点が強みです。

アメリカ村は若者文化の発信地です。若者や外国人観光客が集まる街だからこそ、日本の新しい魅力を発信する拠点として大きな可能性があります。その特性を生かし、日本のカルチャーをより魅力的に発信する場にしていきたいと考えています。

――最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当社が企画において意識しているのは、今までになかった発想を取り入れることです。ただ、まったくのゼロから生み出すのではなく、過去の実績や参考事例を現代に合う形で再編集し、新しい価値として提案することが重要だと考えています。

また、当社は制作だけでなく、屋外広告まで一貫して対応可能です。よいものを作り、それを届けるべき場所へしっかり届ける――この流れを設計できることが、私たちの強みです。その力を通じて、日本をもっと“かっこよく”していきたいと思っています。

Contact usお問い合わせ

    お問い合わせ内容
    氏名
    会社名

    ※会社・組織に属さない方は「個人」とお書きくだい

    役職

    ※会社・組織に属さない方は「一般」をお選びください

    メールアドレス
    電話番号
    どこでお知りになりましたか?
    お問い合わせ内容

    プライバシーポリシーに同意して内容を送信してください。