化粧品の販促支援からブランド育成へ、ヒット商品づくりを目指す株式会社ライジング・コスメティックス
株式会社ライジング・コスメティックス 代表取締役 藤田 知美氏
株式会社ライジング・コスメティックスは、化粧品に特化したプロモーション支援を手がけています。コピーライティングやクリエイティブ制作にとどまらず、商品開発、ランディングページ制作、広告運用、店舗ディスプレイ、接客スタッフの教育まで、商品を世に届ける一連の流れを支援する企業です。20年以上にわたり化粧品のクリエイティブ領域に携わってきた藤田氏に、独立後の変化や仕事で大切にしていること、今後の展望について伺いました。
目次
化粧品の表現から商品開発まで、ブランド全体を支援する
――現在の事業内容について教えてください。
当社は、化粧品に特化したプロモーション活動を支援しています。私は20年以上、化粧品のクリエイティブ領域で仕事をしてきて、コピーライターとして長く経験を積んできました。
現在はその経験を軸に、商品開発からクリエイティブ制作、広告運用、店舗ディスプレイ、什器、店舗スタッフの教育まで幅広く対応しています。最近は化粧品以外にも領域を広げ、伝統工芸やリカバリーウェアの店舗に関する相談も受けるようになりました。
単に制作物を納品するだけではなく、商品をつくる段階から入り、ブランドそのものを一緒に育てられる存在を目指しています。
――御社ならではの強みは何ですか。
化粧品は、景品表示法や薬機法などを踏まえて表現する必要があります。当社へのご相談で多いのは、「この表現が正しいか、間違っているか」という判断だけではなく、その先の提案までしてほしいというものです。
私は表現のリスクをA・B・Cのランクに分けた上で、代替案も複数示しています。表現をチェックするだけではなく、ルールを守りながら、どうすればより伝わり、売れる表現にできるかまで一緒に考えることが、私の仕事で大切にしている姿勢です。
会社員を経て経営者へ、仕事に向き合う基準が変わった5年間
――これまでのキャリアについて教えてください。
DHCやRIZAPグループなどに勤務した後、個人事業主として独立しました。その後に法人化し、現在3期目です。個人事業主の期間を含めると、独立して5年目になります。
独立後は、営業から納品、人脈づくりまで一連の流れを自分で考えて動くようになりました。会社員勤務していた頃とは違い、時間に縛られず、お客様が一番喜んでくださる形を目指して動けることが、独立後の面白さです。
営業活動をしてもすぐ集客に繋がることばかりではありませんが、そんな時は、外部コンサルの方にアドバイスをいただいたり、補助金を活用するなどしております。うまくいかない時こそ、営業活動を積極的にしています。
――経営者として大切にしていることは何ですか。
特に感じているのは、自分だけが幸せになればいいわけではないということです。売り上げを高めることも大切ですが、それ以上に、一緒に仕事をする仲間と誠実に、正しく、幸せになっていくことに心が動くようになりました。
目先の売り上げだけで判断せず、たとえ依頼前でも店舗を見に行ったり、お客様のインサイトを探るため、ヒアリングを繰り返すこともあります。相手が今困っていることを知り、その課題を解決するために何ができるかを考えること自体が楽しいです。
また、お金や仕事は巡るものだと実感しています。目の前の案件だけで見れば利益が出なくても、そこから別のご縁につながることもあるからです。そのため、長い目で人との関係を見るようになりました。「先義後利」の精神を大切にしています。
外部パートナーと協業しながら、品質と価値観の両立を目指す
――現在の組織体制について教えてください。
現在、従業員はいません。私1人で法人を運営しながら、デザイナーやカメラマンなど外部の仲間とチームを組んでいます。
デザイナーでも、Webが得意な人、グラフィックが得意な人、パッケージが得意な人など、強みはさまざまです。品質が高いことを前提に、性格や共感力の部分でも価値観が合う人と組みたいと考えています。
――チームで仕事をする上で、課題に感じていることはありますか。
私に仕事の依頼が来ることが多いため、誰かに仕事を依頼した時に品質面でうまくいかず、結果として私自身が対応することがあります。フロントに立つことも、最後の仕上げも私に集中しやすい点は課題です。
一方で、全員に自分と同じ熱量を求めるのは難しいとも感じています。将来的には雇用できる環境にしたいです。一度雇うのであれば、その人を継続して雇用していける状態をつくりたいと思っています。
AIに任せきらず、自分の頭で考えることを大切にする
――AIとはどのように向き合っていますか。
AIができることが増えるほど、人に会う時間や本を読む時間は増やすようにしています。AIで書いたテキストと自分で書いたテキストのどちらが選ばれるかを試したこともありました。
その結果、AIの文章はそつがない一方で、心に響く言葉を書くにはもう少し技が必要だと感じています。基本は、まず自分の頭で考えることです。AIに任せきりにするのではなく、自分で考えた上で使うものだと思っています。
これからも人に会い、本を読みながら、自分のなかにある言葉や考えを磨いていきたいです。
健康食品のヒット商品とコスメライター養成を次の柱に
――今後、特に力を入れていきたいことを教えてください。
私の目標は、日本で誰もが知るようなヒット商品をつくることです。その第一歩として、まずは健康食品の支援に取り組もうとしています。商品をつくるだけではなく、その前段階の市場調査や顧客のインサイトを深掘りし、リピートにつながる商品設計まで支援したいです。
健康食品は、眠れない、ダイエットしたい、美肌になりたいといった課題をきっかけに購入されることが多く、リピートにつながりやすい面があると考えています。まずは、ご相談いただいている企業の健康食品を軌道に乗せることが目標です。
――新しい事業として考えていることはありますか。
秋から冬にかけて、コスメライターの養成講座を始めたいと考えています。これまで培ってきた美容に特化したコピーライティングのノウハウを講座にし、初級・中級・上級のように段階を設ける構想です。
上級では、私のアシスタント的な仕事にもつながる形を考えています。子育てが一段落した人なども対象として、女性たちが活躍できる場をつくる教育システムにしていきたいです。
――さらに先に実現したい夢はありますか。
将来的には、アートと香水をかけ合わせた商品をつくりたいです。例えば香水瓶に伝統工芸や手仕事を取り入れ、世界に10個しかないような特別な商品を形にできればと思っています。
今はまず、お客様の商品をヒットさせることが先です。健康食品の支援やコスメライター養成講座を形にしながら、商品をつくるところから育てるところまで関われる存在を目指していきます。